帰郷 刑事・鳴沢了 (中公文庫 と25-49)

  • 中央公論新社 (2020年5月21日発売)
3.53
  • (6)
  • (31)
  • (23)
  • (4)
  • (2)
本棚登録 : 423
感想 : 19
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (400ページ) / ISBN・EAN: 9784122068810

作品紹介・あらすじ

「刑事として生まれた男」VS「捜一の鬼」


堂場瞬一史上売上NO.1シリーズ第5弾!




新潟県警捜査一課長だった父が死んだ。葬儀の翌日、一人の男が了を訪ねてくる。殺人事件の被害者遺族である彼の目的は、父が遺した唯一の未解決事件の再捜査であった。遺品の備忘録に綴られた捜査への執念、犯人と名指しされた男の存在、そして謎の記号――。「捜一の鬼」と呼ばれた父を超えるため、了は再び故郷に立つ。解説・加藤裕啓

みんなの感想まとめ

故郷に戻った主人公が、亡き父が残した未解決事件に挑む姿を描いた物語です。新潟県警捜査一課長だった父の葬儀後、主人公は父の遺品から事件の真相を探ることになります。捜査権のない彼は、私立探偵のように事件を...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 題名の通り、鳴沢が父の葬儀のため新潟へ帰り、父の唯一ともいえる未解決事件に取り組む第5巻。
    警視庁所属の鳴沢には新潟ではもちろん捜査権がなく、私立探偵の如く事件を追う。手助けしてくれるのは、新潟県警時代の相棒大西海。
    時効となったこの事件の真犯人は誰か?
    ミステリータッチの展開となるが、途中「まさか」という意外の言葉や、鳴沢の父が一歩踏み出せなかったことなどから、犯人の予想はついてくる。
    この捜査をきっかけに、反駁の対象だった父の素顔や本質を見出せた鳴沢は、父を認めることができるようになる。
    家族のしがらみを超えた鳴沢の次の課題は、優美と勇樹のアメリカ行き。
    アメリカでの鳴沢を見られるのは、第7巻?

    • ゆきなさん
      毎回作者さんのストーリー展開にドキドキさせられる。
      今回もおもしろかった!
      毎回作者さんのストーリー展開にドキドキさせられる。
      今回もおもしろかった!
      2020/09/08
  • 中盤でもしかしたら犯人は…と思ったが、最後の羽鳥の名前で書かれたメモに惑わされ、読み間違えたか?と思ったがあっていた。

    あっていないで欲しいと思ったが、そうだったか…という結末。

    親から虐待され、親を殺す。
    殺したことを庇われ、罪の意識を抱え、それが歪んでしまった現在。

    鳴沢自身にはすごくいい影響を与えた事件だった。
    父親の死をきっかけに向かい合えたこと。
    失ってから気づくなんてよく言うが、その通りでそれでも気づけたことがよかった。

  • かなり夢中になり、頁を繰る手が停められなくなり、素早く読了に至った一冊だ。気に入ってしまったので次々と読み進めている「鳴沢了」のシリーズの第5作である。
    主要視点人物の鳴沢了の目線、第一人称で綴られている作品だ。何か外国の探偵モノの翻訳という風情も漂うかもしれない。詩情溢れる情景描写の中、主要視点人物の想いが巡り、協力的な人達や敵対的な人達とのイオいろな出来事が在って、そして事態が展開して行く。丹念に色々な人達に訊くということを積み上げて、事の真相に近付き、やがて緊迫する対決場面というようなことも生じる。物語は全くのフィクションではあるのだが、何かリアリティーが溢れる感じで、凄く読ませる物語である。そういうことで駆け抜けるかのようにシリーズ作品を次々と紐解いている。
    物語の冒頭部は、新潟の実家に鳴沢了が在るという場面から起こる。
    鳴沢の父は新潟県警の刑事部長を務めていたが、癌で闘病生活を送っていた。この父と鳴沢との関係は微妙で、鳴沢は余り父を訪ねるようなことも無かったのだが、先が長くはないと判ってからは何度か見舞いにも訪ねていた。危篤と聞き、急いで駆け付けると、着いて間も無く父は他界してしまった。そして葬儀ということになった。その葬儀の翌日であった。
    そうした経緯を想い起し、父がかなり整理を進めていた家の中で過ごしていると、知らない少し若い男が訪ねて来た。父の葬儀の日、15年前の殺人事件が時効を迎えたのだという。(※本作の発表された時期には時効という制度は在った。その後、殺人事件等の時効という制度は止めた。)若い男の父が殺害された事件だ。時効にはなってしまったが、何とか真相を知りたいと男は訴える。そして鳴沢の父は手掛けた事件を悉く解決していたが、この殺人事件だけは未解決に終始してしまっていた。
    鳴沢は訪ねて来た男の父親の一件で、当事の色々な事を知り得る人達、関わった環境保護関係の団体の関係者等を見出し、丹念に訊き込みを行い、事件に関して改めて明らかにしようとするのである。そして新潟で、「忌引の休暇中」ということで、私人として活動する中で色々な事が判り、或いは父が至っていたのかもしれない推理に至る。
    こういう、何か警察の捜査員、刑事が動くというよりも探偵か記者が色々と探っているような感じで動いている。雪が交じる時季の新潟の街を動き回るのだが、情景描写が何か好い。
    第1作で鳴沢は新潟県警に在った。その第1作の事件で行動を共にした大西が再登場している。大西は孤軍奮闘の鳴沢を援けようとする。第1作から4年が経っているのだ。その「4年の中での変化」という心情等が丁寧に描かれている感じが凄く好い。
    父との関係ということで、鳴沢自身のことを考える部分も在るが、結局は訪ねて来た男の父との関係という部分も在る。何か身近な父のような人物との関係というような個人的なことにも想いが巡る。そうした意味でも、何か余韻が深い作品だ。御薦め!

  • 警視庁に移ったのでもう新潟はないだろうと思っていたがまさかこんな方法で帰郷するとは!どちらかに軸足を置いた話が多いので東京と新潟を股にかけた作品に期待。

  • 鳴沢了シリーズの5作目。

    父が亡くなり、その身辺整理のために新潟に戻った了。
    そこで、生前に父が解決出来なかった事件をプライベートで解決することになる。
    事件以外にも生前の父が了名義で残してくれた車の件は、もしかしたらその事件を解決してもらいたいという思いからなのかなと穿った見方をしてみたり。恋人である優美との間にも変化の兆しがあるのかな。

  • 普通に面白いし、なおかつ過去の事件の嫌な終わりはいいね

    3152冊
    今年51冊目

  • 成長した海くんの再登場が嬉しい!
    たとえ手遅れだとしても、父親への意識の向け方が変わったのも嬉しい

    肝心の過去の事件については考えさせられる結末。
    とりわけフィクション世界では人を庇うことは美化されがちだけどそれはただの自己満足、庇われる側は全く望んでいないかもしれない、という問題提起をされた気分

  • 2026/01/04 1読了

    今年は本を読む

  • 初めて⭐︎4つにしたかも知れない。
    極めて短期間の新潟での話で仕方ないと思うが、主人公の鳴沢了以外の周囲の重要な人物が出てこないことに若干の物足りなさを感じた。
    が、これがまだまだ続く了の長い物語の一部として考えれば、今後の大きな展開に期待が持てる、勝手ながら。
    父親への反抗心が薄れたことは良かった。
    すぐに次に進みたい。

  • 久しぶりに途中から筋が読め、ダラダラとした感あり
    随所に織り込まれた様々な父子の姿がどれもなんとなく薄っぺらく思えてしまった

  • 父の死去に伴う忌引中に未解決事件を解決しようとする。職務を逸脱しており強引すぎて鳴沢に全く共感できない。

  • シリーズで一番悲惨な結末だったかな?

  • 『捜一の鬼』と言われた、父・鳴沢宗治が亡くなった。

    葬儀の翌日、ひとりの男、鷹取正明が鳴沢了を訪ねてくる。『時効になった殺人事件を再捜査して欲しい』と。鷹取は、15年前に父を殺人事件で亡くしており、『犯人は羽鳥だ』と告げる。

    その殺人事件は、父・鳴沢宗治が唯一未解決の事件であった。

    父への挑戦、父への想いから、新潟の街で、鳴沢は事件を調べ始める。

    父の未解決事件への想い。
    父の家族への想い。

    事件を調べるうちに、明らかになる自分の知らなかった父の姿。

    事件の真相は…
    未解決事件は解決できるのか…

    もっと、父と話すべきだった…
    わかりあえたはずなのに…

    今ならわかるんじゃないだろうか、父が警察官になることを止めた理由が…

  • 物語の中で、事件での死亡者は1人なのに結末が思ったよりもえぐい。

  • つづく

  • 新潟県警捜査一課長だった父の葬儀の翌日、ある男が鳴沢を訪ねてきます。
    殺人事件の被害者遺族を名乗る男の願いは、父の唯一の未解決事件の再捜査でした。
    犯人と名指しされた男に再度話を聞き、周辺の聞き込みも始めます。
    捜査権もなく、時間も限られた中、邪魔者の存在もあり、聞き込みは難航を極めます。
    父を超えることが出来るのか。
    しかしそこには意外な真相が待ち受けていました。
    とにかくこのシリーズは面白いです。

  • 殺人事件の被害者遺族に依頼された、父が遺した未解決事件の再調査。「捜一の鬼」と呼ばれた父を超えるため、了は再び故郷に立つ。〈解説〉加藤裕啓

全17件中 1 - 17件を表示

この本が好きな人におすすめの本

著者プロフィール

堂場瞬一(どうば しゅんいち)
1963年茨城県生まれ。2000年、『8年』で第13回小説すばる新人賞受賞。警察小説、スポーツ小説など多彩なジャンルで意欲的に作品を発表し続けている。著書に「刑事・鳴沢了」「警視庁失踪課・高城賢吾」「警視庁追跡捜査係」「アナザーフェイス」「刑事の挑戦・一之瀬拓真」「捜査一課・澤村慶司」「ラストライン」「警視庁犯罪被害者支援課」などのシリーズ作品のほか、『八月からの手紙』『傷』『誤断』『黄金の時』『Killers』『社長室の冬』『バビロンの秘文字』(上・下)『犬の報酬』『絶望の歌を唄え』『砂の家』『ネタ元』『動乱の刑事』『宴の前』『帰還』『凍結捜査』『決断の刻』『チーム3』『空の声』『ダブル・トライ』など多数。

「2023年 『ラットトラップ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

堂場瞬一の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×