R帝国 (中公文庫)

著者 :
  • 中央公論新社
3.71
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本棚登録 : 622
レビュー : 30
  • Amazon.co.jp ・本 (381ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122068834

作品紹介・あらすじ

「朝、目が覚めると戦争が始まっていた」


キノベス!2018第1位、アメトーーク!「読書芸人」で紹介

読売新聞、毎日新聞など各紙誌で賞賛の声!

全体主義の恐怖を描く傑作、待望の文庫化。


近未来の島国・R帝国。人々は人工知能搭載型携帯電話・HP(ヒューマン・フォン)の画面を常に見ながら生活している。ある日、矢崎はR帝国が隣国と戦争を始めたことを知る。だが何かがおかしい。国家を支配する絶対的な存在”党”と、謎の組織「L」。この国の運命の先にあるのは、幸福か絶望か。やがて物語は世界の「真実」にたどり着く。

感想・レビュー・書評

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  • 中村文則『R帝国』中公文庫。

    近未来の島国『大R帝国』のコーマ市を舞台にした物語。内容にオリジナリティが感じられず、結論も、結末も無いつまらない小説だった。やはり『掏摸』の成功はフロッグだったのだろうか。

    国民の殆どが人工知能搭載の携帯電話HUMAN Phoneを持ち、過剰な情報に過敏に反応する近未来。移民、少子化、ネットリンチ、右傾化と左翼思考、ヤラセなどなど、誰もがスマホを持ち、ネットでしかコミュニケーションを取れない人間であふれた現代の日本を諷刺しているかのような描写が目立つが、せいぜい高校生のお遊び程度といったところ。

    現代日本の諷刺小説には全くオリジナリティが感じられず、百田尚樹の『カエルの楽園』の真似物といった感じがした。

    そろそろ中村文則には『掏摸』を超える傑作を書いてもらいたいのだが。

    本体価格720円
    ★★

  • 中村さんらしい始まり方。
    RとかLとか、中々に言葉を上手く使われてますなぁ。
    現政権を思わせる無能な政府。
    スマホならぬ、HPというアイデアは秀逸。
    淡々と、この過激な物語を静かに描くのは才ですね。
    ただ、もう一度頭の中を整理して読み返したいのも事実。
    やはり中村文則は侮れない。

  • 悪とそれに虐げられる弱者を描いている。。
    いつもの中村文則の作品、ややディストピア要素多目って感じ
    悪と衆愚性、閉塞による幸福など、これまで同様の作品で扱ってきたテーマを詰め込んだ繰り返しになる
    それも含めてリピートですね
    初めて中村文則さんの本を読む人にはお勧めです、読みやすいし
    今まで著者の他の作品を読んできた人にはやや単調なsf小説かもしれません

  • この作者の作品で久々に面白いと思った。

    近未来の時代の話でありながら、今でも、ほんの少し先でも実際に起こりうる事柄を書いていると思う。
    現在のコロナ禍の時に、全米を中心に黒人差別反対から変な方向に変わってしまった暴動が起こっている時に、読むと何とも言えない感じになる。
    現在の人々の不安な気持ちをザワつかせる作品だ。

  • ヤバい内容だと思うが、現代の少し未来を書いている場面を読むと、救われた思いがした。
    今、この社会はなんとなく生きづらい、と思っているのかもしれない。

    信じられるものを信じ、裏切られても起き上がり、理念に生きている人は、現実にもいるのではないか。安全なところから見ている自分が、この小説を読むことは、彼らの助けになるのか、妨げになるのか、全く想像できない。

    知性が、普通の幸福を遠ざけることもあると思う。そんな人も受け入れられるように、とにかく、多様な喜びが自然に存在する世の中になってほしい。

    愛。

  • 最後の展開、リピートするという加賀の言葉、どんな時代も多種多様な喜びの息を、ここで面白いなと思ったが途中まではラノベを読むような退屈さを感じた。
    あえて分かりやすいように風刺したと作者はいうが、現実はこんな単純な陰謀がまかり通ってるのか?
    色んな考えがあっていいと思うが、あまりに悪を単純化しすぎているし、20%のチンパンジーと揶揄されてるのはむしろそういった陰謀を信じてしまう人の方なのではないかと思う。

  • ウィルスと国。営利。
    怖い話ですね・・・・。

  • 徹底管理された独裁国家。
    気づかない内に個が管理されていく。
    怖い、そして少なからず現代にも言える事です。
    ネット環境が整備されてきた現代だからこそ、
    インプットするもの、アウトプットするもの
    は個々でよく咀嚼する必要があるんだろうな。
    なるべく偏らない価値観を持ちたいものです。

  • 近未来のSFと言い切れないのが怖い。もう、すでにどこかで起こっていてもおかしくないリアルが存在する。

  • 沖縄、第二次世界大戦の戦争での日本の行動も絡めて、人間の真理を問いてる気がした。

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著者プロフィール

中村文則

一九七七年、愛知県生まれ。二〇〇二年『銃』で新潮新人賞を受賞しデビュー。〇四年『遮光』で野間文芸新人賞、〇五年『土の中の子供』で芥川賞、一〇年『掏摸 スリ』で大江健三郎賞を受賞。『掏摸 スリ』の英訳が米紙ウォール・ストリート・ジャーナルの二〇一二年年間ベスト10小説に選ばれる。一四年、アメリカでデイビッド・グディス賞を受賞。一六年『私の消滅』でドゥマゴ文学賞受賞。他の著書に『教団X』『その先の道に消える』エッセイ集『自由思考』などがある。

「2020年 『R帝国』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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