久遠(下) 刑事・鳴沢了 (中公文庫 と25-55)

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  • 中央公論新社 (2020年10月22日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (416ページ) / ISBN・EAN: 9784122069787

作品紹介・あらすじ

「お前には味方もいる。それを忘れるな」。


堂場瞬一史上売上NO.1シリーズ、衝撃の最終巻。




岩隈に続き、警視庁公安部の山口が殺された。再び了に殺人の嫌疑がかかり、謎の符号「ABC」の実態を掴むも捜査は行き詰まる。一人で戦い続けた男の危機に、かつての仲間たちが立ち上がる。警察小説の金字塔、ここに完結。

みんなの感想まとめ

物語は、主人公の鳴沢了が殺人の嫌疑を晴らすために奮闘する姿を描いています。シリーズ全体を通じて、登場人物たちのつながりが深く、過去のエピソードが重要な役割を果たしていることが強調されています。特に、仲...

感想・レビュー・書評

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  • 鳴沢了シリーズ、雪虫から始まってこの久遠まで、一気に、と言って良い勢いで読み切りました。

    実はたまたま「帰郷」だけ、先に読んでしまっていたのですが、読み終わってから、「これはいかん!ちゃんと全部順番に読まなければ!」と激しく思いました。前後のつながりはもちろん大切だし、読めば読むほどにこのお話の前のエピソードに引きずられる感じが強くあったので…まあ、シリーズものを読むならそれは当たり前ですよね。

    堂場瞬一さんの作品は、どのシリーズも前後のつながりがとても大切だなぁ、と感じています。まあ、シリーズものはそういうものだとは思うのですが、ことさらこの前後のつながりが大切なんじゃないかと強く感じました。あたかもこの10作品全体がひとつながりになっているかのようで、どのエピソードも独立していながら独立していない。外伝である「7つの証言」はひとまず置いておくとしても、何年もの間書き下ろしで連作していかれたこのシリーズが、こんなにもしっかりと繋がり一つになっていたことに、改めて感動しました。

    最初はこんな暑苦しい奴、かなわんなぁ、という感じがしていたのですが、最後まで読み切った時、とても幸せな気持ちでいっぱいになりました。これで鳴沢了シリーズ、おしまいだなんて残念すぎる!ぜひいつか、堂場瞬一作品の数々の登場人物と揃い踏みをする壮大な長編を読みたいものです。

    きっといつかまた、鳴沢了シリーズ一気読み、すると思います。そうしたくなる、とても印象深いシリーズでした!

  • 上下巻の小説で、上巻が面白く、素早く下巻に進むと、下巻は上巻以上の勢いで読み進めてしまう。頁を繰る手が停められなくなってしまう。そういう感じで呆気ない程に素早く読了に至った一冊だ。
    大変に気に入ったシリーズの刑事モノの小説で、上下巻から成る第10作の下巻である。
    シリーズ各作品で一貫しているのだが、この作品は刑事の鳴沢了が主要視点人物で、その第一人称で綴られている物語である。何処となく、外国作品の翻訳というような雰囲気も漂うと思う。第10作でもその様式は健在だ。
    下巻なので、当然ながら上巻の続きの部分から始まっている。
    殺害された人物達と、最後に会っている、或いは殺害前に盛んに連絡を取ろうとしていたということで、そして見付かったモノに関連して妙な疑いが向けられている鳴沢了である。同時に何度か襲撃を受けてそれを退けるというようなことも在った。そういう現場の一つの後始末というような様子から下巻は始まる。
    鳴沢は、自身を陥れようとする者達、襲撃をした者達の正体を探りながら、その動きを阻止し、発生してしまっている事件の真相を明らかにして自らを護るべく奔走する。その行き着く果ては如何にという物語となる。
    過去の作品に色々な形で登場している人達が、本作で非常に多く再登場する。異色の経歴で警視庁入りして活動している鳴沢は当初から周囲に馴染み難いような感じは在ったが、それに加えて原理原則は曲げないとし、独自路線のような仕事のやり方も厭わず、更に私生活もストイックで、煙たがられるような感じの人物である。が、自身が思う以上に“味方”も多い。本作ではそういう“味方”という人達が色々と鳴沢を援ける。
    鳴沢には交際するようになった女性、鳴沢を慕うようになっているその息子という大切な存在が在るのだが、2人はニューヨークで活動している。殊に息子の方は、子役俳優として出演したドラマが大人気と成功もしている。鳴沢の米国研修の際にはこの息子が事件に巻き込まれ、鳴沢は救出と解決に向けて奔走し、色々と軋轢を起して予定より早く帰国したという経過も在った。この息子が、日本での放映が決まった出演作品のプロモーションで来日し、会ってゆっくり話したいとするのだが、鳴沢が事件で取り込み、色々と危険な目にも遭ってしまい、息子と会えずに居る。この個人的な事柄にも動きが在るのが本作だ。
    シリーズを通しての「鳴沢の遍歴」が行き着いた辺りというのが明かされる本作である。真直ぐに我が道を行き、周囲に煙たがられても、“味方”は自身で思う以上に生じるようになり、その一部は生命や立場や名誉を賭して援けようと手を差し伸べて動いてくれるという本作の物語に心動かされる。
    危険な、または得体のしれない悪漢達の企みを解明しようとするようなハードな物語ではあるのだが、作中人物達の会話等にユーモアが紛れ込み、そういう雰囲気も読んでいて愉しい。小説を原案に映像作品でも制作すると、非常に画になりそうな悪漢達との対決というような場面も在るのだが、丹念に訊き込みをして、訊く人達の環が拡がる中で新たな事実が少しずつ明らかになって事態の全体像が徐々に明らかになって行くという様が「リアルな事件捜査?」という風で、非常に引き込まれる。
    「鳴沢了」のシリーズは、初登場してから少し長く時日を経ているかもしれないが、古い感じは全くしない。大変に愉しいシリーズだ。シリーズ各作品を順次愉しんだが、その「一応の終幕」を愉しむことが叶って善かった。御薦めだ。

  • 『刑事・鳴沢了』最終巻

    殺されたライター・岩隈と公安部・山口。
    岩隈が残した『ABC』のメッセージ…
    鳴沢のレガシーからUSBメモリが…

    少しずつつながり始める…

    アメリカとチャイニーズ・マフィアが絡む大きな犯罪の匂いが…

    十日会は…

    かつての相棒・小野寺冴が拉致される…

    まさか、…が、黒幕だったのか…

    『ひとりではない』…
    かつての相棒たちが…
    冴が、今が、海が、そして藤田が。

    銃弾を受け、意識が遠のく鳴沢…

    そして優美との関係にも終止符が。



  • 自らの殺人嫌疑を晴らさんと突き進む了。
    第4巻『孤狼』の事件ばかりか、第7巻『血烙』で対峙したチャイニーズマフィアまでが日本に来て、了を狙っているとは。
    最終巻らしく、これまでのシリーズで了に関わったメンバーが次々と登場(オールスターの様)。
    了のストッパー役を自負する藤田心。
    新潟県警の“希望の星“大西海。
    実家の寺の住職を継いだ今敬一郎。
    そして、『破弾』でバディを組んだ小野寺冴。
    会えば喧嘩ばかりするという今と冴の掛け合いも面白い。
    さらに、『神の領域』の主人公で横浜地検の検事城戸南も登場。
    彼と事務官の大沢との会話に、「お二人とも、漫才はその辺でいいですか?」と、了が割り込む場面にも思わずニヤリ。
    まだまだ楽しみたい鳴沢了シリーズ。このシリーズの余韻を味わうために、シリーズを読む2年ほど前に読んでいた『七つの証言 刑事鳴沢了外伝』を再読しよう。
    シリーズを読み終わった後では、一層味わい深いだろう。

  • 新装版で再読
    シリーズの完結作として過去作の相棒たちが
    集結
    過去作で遺恨を残した事件が種火になり
    スケールの大きな事件に巻き込まれていく。
    主人公が謹慎させられて個人で捜査に乗り出す
    そのスタイルは鳴沢らしいけれど
    私は警察内部のシーンが好きなので少々物足りず感があった
    ラストは鳴沢がどう変わって行くのか
    刑事でいなければ生きていけない鳴沢が
    家族とどう向き合うのか読者に想像させる
    終わり方

  • 鳴沢了シリーズ、長編としては最後の一冊。上巻で出た伏線回収と思いきや、まさかの展開、後半40ページは圧巻。最後の終わり方も、鳴沢の人間としての成長があり充実感がある。

  • 最後まで敵が見えなかった。
    ラストは驚きの展開。

  • 2026/05/08 42読了

  • 鳴沢了シリーズ完結編
    シリーズモノの最後はどうしてもこんな感じで終わる

  • 最終回 これまで出てきた人と別作品にも出る人が出てきて集大成感がある
    一方で事件の経緯が中途半端

  • 2025.1.20

  • 上下あり、長かった。読むのに時間がかかり登場人物の名前も忘れて、誰が誰だかぱっと思い出せなかった。

  • 謎の符号「ABC」の正体を掴むも捜査は行き詰まる。闘い続けた男の危機に仲間たちが立ち上がる。全てを操る黒幕の正体とは? 警察小説の金字塔、完結。

  • ついに鳴沢了シリーズ、完結!これで終わりと思うととても寂しい。最後にふさわしいラストだったし、最初から全部読んでこその久遠でした。

  • 鳴沢のピンチに、続々と駆けつける仲間たち。
    海くんは、初登場時がなかったくらいに逞しくなったなと思う。一番、成長したのも海くん。流石、鳴沢の一番弟子。
    冴とは色々と考え方の違いも、あったかもしれませんが、背中を預けるほどの相棒であることは変わりない。
    今は初登場時から全く変わらないけど、変わらず頼もしいパートナー。そして再登場の場面も今らしいです。
    現在の相棒の藤田も鳴沢の良き理解者ですね。美鈴との関係も上手くいくとよいなと感じました。
    高城検事も飄々としているけど、悪いやつを許せないというのもカッコいいです。
    そして何よりも美優と本当の意味で家族になれて良かったです。

    最後、鳴沢も大ケガして療養中でしたが、再度、どこかで出会えることを期待しています。その時には、多少は丸くなっているでしょうか。

  • 「お前には味方もいる。それを忘れるな」。
    岩隈に続き、警視庁公安部の山口も殺され、そこにはチャイナマフィアの影が。
    謎の符号「ABC」の核心、警察庁内部に巣食う例の会、検察も絡み、捜査は行き詰まります。
    一人で闘い続けた鳴沢了の危機に、かつての仲間たちが立ち上がります。
    感動のフィナーレです。

  • 鳴沢了
    終わっちゃったよ。
    最後はほのぼのしました。

  • 今回も偶然が偶然を呼び、しかも最終回に向けてこれまでの仲間達が勢揃い。結局、全話、大してよくできたストーリーでもないのに見てしまったテレビの2時間ドラマに近いのかもしれない。今回も最後の最後で「え~!!!嘘でしょ!?」って感じではあるのだけど、読んでいるときはそれなりに夢中になって読んだ。ついに読み終わった鳴沢了シリーズ。

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著者プロフィール

堂場瞬一(どうば しゅんいち)
1963年茨城県生まれ。2000年、『8年』で第13回小説すばる新人賞受賞。警察小説、スポーツ小説など多彩なジャンルで意欲的に作品を発表し続けている。著書に「刑事・鳴沢了」「警視庁失踪課・高城賢吾」「警視庁追跡捜査係」「アナザーフェイス」「刑事の挑戦・一之瀬拓真」「捜査一課・澤村慶司」「ラストライン」「警視庁犯罪被害者支援課」などのシリーズ作品のほか、『八月からの手紙』『傷』『誤断』『黄金の時』『Killers』『社長室の冬』『バビロンの秘文字』(上・下)『犬の報酬』『絶望の歌を唄え』『砂の家』『ネタ元』『動乱の刑事』『宴の前』『帰還』『凍結捜査』『決断の刻』『チーム3』『空の声』『ダブル・トライ』など多数。

「2023年 『ラットトラップ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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