美味礼讃(上) (中公文庫 た33-24)

  • 中央公論新社 (2021年1月20日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (384ページ) / ISBN・EAN: 9784122070189

作品紹介・あらすじ

新しい料理の発見は人類の幸福にとって天体の発見以上のものである――。1825年に刊行された『味覚の生理学』は、日本では『美味礼讃』の訳書名で知られてきた。美食家としての情熱と蘊蓄を科学的知見をもとに掘り下げ、食べることが人間と社会にとっていかに重要であるかを説いた美味学の古典。大胆な編集にもとづき、平易な訳文・親しみやすい解説を施した決定版。

みんなの感想まとめ

食の重要性を科学的知見と美食家の情熱から掘り下げた本書は、美味学の古典として知られています。原著の散逸しがちな内容を一定の取捨選択で整理し、著者による解説が挿入されることで、読者は当時の時代背景を理解...

感想・レビュー・書評

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  • 美食家としての情熱と蘊蓄を科学的知見をもとに掘り下げ、食べることが人間と社会にとっていかに重要であるかを説いた美味学の原典。新編集による決定版。

  • 「君が何を食べているか言ってみたまえ。君が何者であるか言い当ててみせよう」という名文で知られる美食の神様、ブリア・サラヴァン。彼の著作『美味礼賛』は、食に憑りつかれたグルマンディーズにとっての必読書である訳だが、ブリア・サラヴァンに並ぶ狂人、玉村豊男(彼の『料理の四面体』は奇跡の一冊である)による翻訳版が本書である。

    本書の特徴は、話題がとにかく散逸しがちな原著の傾向を踏まえ一定の取捨選択を行った上で、本文の合間に玉村豊男による解説文が挿入される点にある。1825年に執筆された『美味礼賛』はその当時の時代背景を知らないと意味不明な箇所も多々あるため、この編集方針は本書を楽しむ上で非常に効果的であると感じた。

    さて、肝心の本書の内容だが、単に美食を礼賛するだけの本かと思えば、全くそうではない。食をテーマに、とにかく思いついた内容をひたすら書きなぐっていった、という方が正しく、なかなか驚かされる。

    特に食事とセクロスの関係について語られた箇所は、竹内久美子も「そんなバカな!」と驚くトンデモ理論が語られる。何せ、「肉食よりも魚食の方が精力が盛ん」というものであり、読んでいて頭が痛くなってくる。

    他にも、「澱粉は人間の気質を穏やかにする。コメ食メインのインド人はどんな侵略者にも抵抗せずに奴隷化する」という一文は、さすがのガンジーも墓場から出てきて全力でぶん殴るレベルのトンデモ理論である。

    こんなトンデモ理論も含めて、とにかく面白い。食に関心のあるグルマンディーズ諸子にはぜひ読んでいただきたい一冊。

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著者プロフィール

1945年東京都杉並区に生まれる。都立西高を経て東京大学フランス文学
科卒。在学中にサンケイスカラシップによりパリ大学言語学研究所に留学す
るも紛争による休講を利用して貧乏旅行に明け暮れ、ワインは毎日飲むもの
だということだけを学んで1970年に帰国。インバウンドツアーガイド、
海外旅行添乗員、通訳、翻訳を経て文筆業。1983年軽井沢に移住、
1991年から現在の地で農業をはじめる。1992年シャルドネとメル
ローを定植。2003年ヴィラデストワイナリーを立ち上げ果実酒製造免許
を取得、翌2004年より一般営業を開始する。2007年箱根に「玉村豊
男ライフアートミュージアム」開館。著書は『パリ 旅の雑学ノート』、『料
理の四面体』、『田園の快楽』など多数。近著に『隠居志願』、『旅の流儀』。
『千曲川ワインバレー| |新しい農業への視点』刊行以来、長野県と東御市
のワイン振興の仕事に専念してきたが、古稀になった今年からは、少しスタ
ンスを変えてワインバレーの未来を見渡していきたいと思っている。

「2016年 『ワインバレーを見渡して』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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