- 中央公論新社 (2021年7月21日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (368ページ) / ISBN・EAN: 9784122070868
作品紹介・あらすじ
「航海記」前夜、慶応医学部神経科での疾風怒濤の医局員時代を描く。没後10年に新装改版し、武田泰淳との対談「文学と狂気」を収録。
みんなの感想まとめ
医局員時代の経験を通じて、精神医学の発展や医療現場のリアルな姿を描いた作品は、ユーモアと深い洞察が織り交ぜられています。著者は大学病院での無給の徒弟奉公を経て、精神病院での厳しい現実に直面し、様々な個...
感想・レビュー・書評
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『青春記』(1968)と『航海記』(1960)の間を埋める。でも、1993年(66歳)の出版だから、著者の躁鬱も相当進んでいる。
26歳で大学卒業、医師免許をとって、大学病院に医局員として勤務。なんのためかと言えば、勤めながら博士論文を書きあげ、ドクターをもったドクターになるため。でも無給。一種の徒弟奉公。東京の病院勤務だけかと思ったら、山梨の病院にも1年間の出向。
時代は1950年代後半。精神医学ではやっと薬物治療が登場しつつあった頃。電気ショックやインシュリンショックも行なわれていた。それに精神分析もまだ幅をきかせていた。医師として北杜夫がそうした状況をどう見ていたか、それも興味深い。
個々の文章はひじょうに論理的。いいことも言っているし、格言や警句にしたいものもある。ところがそれらをつなげると、?! でも、俯瞰すると、不思議なことに、全体が魅力的に輝いて見える。もちろん、登場人物たちがみな個性的で魅力的なのは言うまでもない。
文庫の解説を書いているのは、医局の同僚のなだいなだ。彼の「正常な」文章が締めくくる。読後感がすこぶるいいのはそのせいかも。 -
読みかけで手放しました。面白そうだけどちょっと精神科の話はあまり要らないかな、今はそう言う気分じゃない、それだけです。
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昔読んだことがあると思ったのだが、内容を全く覚えていなかった。それだけに新鮮に読むことができた訳であるが。
どくとるマンボウシリーズなので、いつものユーモアあふれるエッセイを想像したのだが、本作はちょっと雰囲気が異なる。
いや、最初の方はそんな趣で、医局にはこんなにも変人が多いのかと驚いたところである。
しかし、山梨県の精神病院に赴任した後の話になると、俄然内容に重みを増してきた。精神病者の症状にも驚くが、彼ら彼女らに対して医師や看護師も真摯に対応するのだが、一筋縄ではいかない。なかなか大変な仕事である。
現在の大部分の精神病院の状況は違っていると思いたいのだがどうなのだろう。それにしても、なぜ人はこうまで壊れてしまうのだろうか。
北杜夫氏は自身が躁うつ病であることを喧伝していたが、それは世間の人に精神病者に対する偏見を除きたかったからということを初めて知る。
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マンボウの由来が丁寧に書かれていて面白いです
ところどころで支離滅裂に感じますが、内容と合っているので
より楽しめました -
『どくとるマンボウ航海記』前夜、白い巨塔の片隅で怪気炎を上げるマンボウ氏の新人医師時代。新たに武田泰淳との対談「文学と狂気」を増補。〈解説〉なだいなだ
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