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- / ISBN・EAN: 9784122072473
作品紹介・あらすじ
「やはり恋です。男同士の恋!」
それは、彼らの関係がまだ「BL」と呼ばれる以前の話――日本近代文学における「男性間の愛と絆」をテーマに、1902~49年に発表された傑作・名作・怪作を精選。小説では1960年代に森茉莉、少女漫画では70年代に「24年組」が登場して以降、この分野では作者・読者とも女性層が拡大していったが、本書ではそれ以前の20世紀前半に発表された短篇を集成、現在に至るBL文化の源流を辿る。
表題作は1910年「白樺」に発表され、長らく文学全集でしか読むことができなかったため、「図書室を使って読む小説」として一部で名高い逸品。その他、実話から童話、怪談、時代小説まで幅広いジャンルの短篇を揃える。
【目次】
Ⅰ
秋田雨雀「同性の恋」(1907)
日下シン「給仕の室」(1910)
倉田啓明「若衆歌舞伎」(1912)
山崎俊夫「執念」(1918)
木下杢太郎「船室の夜」(1916)
室生犀星「お小姓児太郎」(1920)+「美小童」(1926)
綿貫六輔「小松林」(1922)
Ⅱ
国木田独歩「画の悲しみ」(1902)
田中貢太郎「ある神主の話」(1920)
小川未明「野薔薇」(1920)
岡本かの子「過去世」(1937)
豊島与志雄「死ね!」(1934)
太宰治「駈け込み訴え」(1940)
山本周五郎「泥棒と若殿」(1949)
解説・佐伯順子
感想・レビュー・書評
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山本周五郎「泥棒と若殿」
祖母がいいよ、と勧めてくれたものをあのとき読まず
とても良かった、ちょっとうるっとする
単純にひと同士のつながりって一言では表されないよね -
給仕の室
お小姓児太郎
泥棒と若殿 -
綿貫六助「小松林」
豊島与志雄「死ね!」
が好きだった。倉田啓明、山﨑俊夫作品もいい。
「──禽獣になれ。」
「──よりも、赤ん坊になりたい。」 -
『過去世』、『泥棒と若殿』がよかった。
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最後の山本周五郎でなんだかぼろぼろないてしまった
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短編集15篇
山本周五郎の「泥棒と若殿」、室生犀星の「お小姓児太郎」が良かった。 -
日本近代文学において「男性間の愛と絆」はどのように描かれてきたのか。国木田独歩から山本周五郎まで十五篇を精選。文庫オリジナル。〈解説〉佐伯順子
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