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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784122073272
作品紹介・あらすじ
「これって本当のことですかね。作家は日記でよく嘘をつきますから」。後に「呪い」と称した家業・女衒(芸妓娼妓紹介業)を営む父との軋轢、血の繋がらない母との絆、満州からの壮絶な引き上げと、借金に苦しんだ下積み時代――。『櫂』『陽暉楼』『鬼龍院花子の生涯』など、ドラマ・映画の原作としても愛された自伝的小説を世に送り続け、昭和・平成のエンタメ界を席巻したヒットメイカー・宮尾登美子。彼女の綴った物語はどこまでが真実で、どこからが創作だったのか。誰もが知る国民的作家の謎めいた生涯に林真理子が挑んだ、衝撃のドキュメンタリー。〈解説〉綿矢りさ
【目次】
前書き
第一章 誕生会
第二章 ある噂
第三章 富田屋の跡
第四章 南国
第五章 同級生
第六章 学歴
第七章 『櫂』の世界
第八章 農家の嫁
第九章 二人の母
第十章 兄と妹
第十一章 満洲の少年
第十二章 『朱夏』の村
第十三章 テレビ出演
第十四章 借金二人三脚
第十五章 事 業
第十六章 家 出
第十七章 再婚
第十八章 太宰治賞受賞
第十九章 直木賞
第二十章 映画化
第二十一章 女流作家たち
第二十二章 きのね
第二十三章 最後の小説
第二十四章 帰郷
最終章 続・仁淀川
解説 「綴る女」を綴る女 綿矢りさ
みんなの感想まとめ
宮尾登美子の生涯と作品を深く探求したドキュメンタリーは、彼女の魅力的な物語と複雑な人間関係を描き出しています。著者の林真理子は、宮尾の自伝的小説の真実と創作の境界を探りながら、彼女に対する敬愛をもって...
感想・レビュー・書評
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とうとう評伝なるものにまで手をつけてしまった。
連載期間が令和元年から一年間。
文庫の刊行が去年なので、かなり新しい本だ。(わたしの本棚のなかでは)
「宮尾登美子の自叙伝ものは、どこまでが本当なのか?」を、林真理子が探求した本。
正直、切り口は無粋な感じしかしないし、評伝というより、時代回顧、土佐探訪に近いと思った。
けれど大前提として、林真理子が宮尾登美子を心から敬慕していることは知っていたので読んでみた。
ぶっちゃけ自伝もの4部作を読めば、それでじゅうぶんだったかな。
自伝ものを読んでもっと詳しく知りたいと思ったのは、40のときの夜逃げ事情と、前夫との離婚事情だったのだけれど、そこはあまり解明されていなかったし。
特に前夫に関しては、
「彼が生きている間は何も書けない」
とのことで、ほとんどなんの情報もなく残念だった。
女流作家オーラ全開の、マスコミ関係者主催の私的なカラオケ大会やら、料亭での会合やらなんてのは、知りたかったような知りたくなかったような。
ここらへんは伝記というより暴露本的な空気感。
面白く読んだけれど。
寂聴さんの宮尾評は、これまた暴露のようになってしまっていたけれど、あけすけで面白かった。
綾子はどこまでも綾子だったようだ。
一人娘の典型、天真爛漫、ワガママ、甘えん坊、無計画。
後輩は彼女に追従できても、同輩先輩からは煙たがられるかもな。
うーん、宮尾さんをこんなふうに思うことになるとは思わなかった(苦笑)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
林真理子による、国民的作家・宮尾登美子のドキュメンタリー。
宮尾さんの作品で読んだことがあるのは今のところ「朱夏」のみだが、重厚感のある作品世界にすっかり魅せられ、そしてその作品が自伝的小説ということもあり、宮尾さんの軌跡にとても興味を持った。他の小説を読む前に、まずは宮尾さんに対しての理解を深めたいと思ったのだ。
本書はドキュメンタリーといっても敷居が高すぎず、賛美一辺倒ではない、ちょっと突き放したような視点で書かれており、かえって読みやすかった。それが「悪口を書いている」と捉えられたりもしていたようだが…。女性作家間の関係や、映画化に関するエピソードはとても興味深く読んだ。
波瀾万丈な歩み、読み応えしかない。昭和という時代の濃厚さをたっぷり味わい、宮尾作品が読みたくてたまらなくなる。解説が綿矢りさとは若い人選と思ったが、また別の視点から「綴る女」(宮尾登美子)と「綴る女」を綴る女(林真理子)を見ることができてよかった。 -
林真理子さんが、宮尾登美子さんのファンだったことは知っていましたが、プライベートでも親しくしていたとは驚きでした。
宮尾さんの生前に、評伝を書くことの了解も得ていたそうです。
しかし尊敬する先輩作家であっても、単なる提灯評伝に終わらないところが、林真理子さんのすごいところです。
緻密な取材と調査を続けて、宮尾さんの謎に迫って行くところは圧巻でした。
私も宮尾さんは大好きでしたが、ある時期からパタリとつまらなくなって、その失速の原因を知りたいと思っていました。
この評伝では、もっともっと大きなスケールで、宮尾さんに迫っていましたが、私なりの答えを見つけることができました。
さらに林さんの文学論や、出版、エンターテインメント業界に対する洞察も読めて、満足度300%の本でした。
後期作品に対するシビアな評価もありましたが、それでも全く嫌な気持ちにならないのは、林さんの宮尾作品と著者に対する敬愛が貫かれているからだと思います。
何度も繰り返し読みたくなる本です。
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面白かった。
借金の話とか、保育士だったこととか、それら全てを血肉にして、小説を書いていたんだなあと感慨深かった。 -
宮尾登美子、大好きな作家です。林真理子ももちろん‼️しかし、したい続けた先輩をここまで赤裸々に書くとは・・・さすが林真理子
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林真理子氏が宮尾登美子を書く!という情報を得てから待ちに待った文庫化。読んでびっくり、小説じゃなかったのか‥。小説にして欲しかったなぁというのが正直なところ。
ただ、読んでみて小説にしなかった理由は分かった。作者は宮尾登美子の「本当のところ」に迫りたかったのだ。そのためフィクションにしては意味がなかったのだろう。
それにしても瀬戸内寂聴が連載中に作者に放った一言に、読んでいてなんとなく感じていた違和感はこれだったのかと得心した。宮尾への敬愛と賛辞に溢れたものになっているのかと思っていたので、意外だったのだ。そんな側面も含めて、やはり小説で読んでみたいものだ。 -
『櫂』『陽暉楼』に『天璋院篤姫』。国民的作家の波瀾万丈な生涯を、作品に惚れ込み、先輩として慕い続けた著者が新たな視点で辿る。〈解説〉綿矢りさ
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林真理子の作品
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