任侠シネマ (中公文庫 こ40-39)

  • 中央公論新社 (2023年4月21日発売)
3.93
  • (46)
  • (93)
  • (46)
  • (4)
  • (2)
本棚登録 : 875
感想 : 57
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (376ページ) / ISBN・EAN: 9784122073555

作品紹介・あらすじ

「誠司、映画は好きか?」阿岐本組は、組長の器量と人望で生き残ってきた、昔ながらのヤクザ。そんな組長・阿岐本雄蔵の元に次々と持ちかけられる一風変わった相談に、代貸の日村誠司はいつも振り回されていた。今度は潰れかけている映画館を救え!? 厳しい業界事情もさることながら、存続を願う「ファンの会」へ嫌がらせをしている輩の存在が浮上し……。大好評「任侠」シリーズ第五弾!〈解説〉野崎六助

みんなの感想まとめ

映画館の存続をテーマにした本作では、ヤクザの代貸・日村誠司が、潰れかけの映画館を救うために奮闘します。物語は、映画を愛する「ファンの会」を支援する中で、裏で嫌がらせを行う者たちを探し出す展開が描かれて...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 任侠シリーズ第五弾!

    今度は映画館の再建です。
    映画館の存続を願う「ファンの会」を変えていくというモノ。
    今回は何と言って、テツの発言が光ります。

    「本気で楽しむこと」

    本気で楽しむこと、最近ないなぁって思います。
    また、映画ってここ最近映画館で見ていないです。

    コロナの前は月に1本は見に行っていたんですが、コロナになってからは映画館に行っていない。
    そもそも、コロナ後になっても、面白そうな映画がない。(なんか、アニメばっかりなんだよな)

    Netflixに押されているのかNexflix専用というのも多くなりました。
    時代なんでしょうね。

    さて、本作では、映画館の存続について、裏で動いているものを探り当てます。
    そして、「ファンの会」に嫌がらせをしている人物。
    決着へという展開。

    いつもながらですが、やはり、ヤクザの仕事術はビジネスの仕事術にもそのまま適応できます。
    勉強になります。

    ある意味、安定調和の鉄板ストーリです。
    楽しめました。

    映画館で映画みたい!

    本作も、順番通り読んでいったほうが楽しめると思います。

  • シリーズ5作目。ちょっとだけ方向が変わってきたような。
    今回は組に出入りする女子高生の坂本香苗が大活躍。前回もそうだったが、今回は香苗の判断で進めて行って、解決が早まった。阿岐本組の若手達が映画館で掃除などの作業をせずに終了。ネット情報と阿岐本組長の鋭い感覚で真の敵に辿り着いた。
    解決のご褒美が金では無く、映画館での観劇とは、ヤクザの経営は大丈夫かと要らぬ心配をしてしまう。

  • 任侠シリーズ第5弾!
    映画館って、やっぱり独特の雰囲気やもんな。
    あの始まる前のワクワク感とか、たまらんし!
    やっぱり、大画面で観るのは、家でNetflixとかで観るのとは、一味も二味も違う!
    今でも、月に数回は観に行ってる私にとっては、潰れて欲しくない!

    今回は、そういうミニシアター的な映画館を助ける!
    でも、今回のは、映画館自体の建て直しというより、意識の建て直しなんかな?
    経営者も目先の利益だけの為ではなく、もっと大きなモノの為に舵を取るべき!お金の為だけではなく、ロマン!
    社員もお給料だけやなく、自分の会社を誇れるような…
    確かに、自分の会社が、映画館持ってたら、嬉しいもん!
    多分、お金には代えられないもの!
    「うちの会社!映画館持ってんねんで!」って自慢しまくるし…

    読書も好きやけど、映画も好きな(特に映画館での鑑賞)私は賛同しまくりでした〜

    親分
    「チャンスってのは、大切にするもんだ。それで人生変わってくるんだ。いいか、誠司。この際言っておくな。今までの人生がつまんねえモンだったからって、この先もそうだとは限らねえ。それを決めるのは、チャンスをぼうっとしていて見逃すか、大切にするかだ。人生はそれの積み重ねだ」

    ハイ!肝に銘じます!∠(`・ω・´)

  • 東京バンドワゴンとともに安定感抜群。敢えて言うなら正統派のヤクザマンネリ作品。阿岐本組は指定暴力団認定は受けていない弱小ヤクザだが心意気が心地よい。今回は阿岐本組が映画館の再生事業に乗り出す。見返りは「ない」、単に映画館を残したい。何故、映画館側は閉館せざるを得ないのか?徐々に「千住地区の再開発」という噂レベルから端を発した可能性が。この再開発の裏を阿岐本組の代貸・日村、組一同が奔走する。さらに、阿岐本組の弱体化を狙った所轄のマル暴甘糟と新任係長。最近は甘糟は阿岐本組の存続を願っているような気がする。⑤

  • 今野敏『任侠シネマ』中公文庫。

    『任侠』シリーズ第5弾。

    今度は潰れ掛けた映画館の再建を図るために阿岐本組の代貸の日村誠司らが難儀するという話。

    今回も熱い人情を感じる面白いストーリーだった。現代に於いて、こういう侠気のあるヤクザは絶滅危惧種なのだろう。

    レンタルDVDやネット配信の普及で映画館の存続は厳しい時代になって来た。確かに大型スクリーンと音響効果の整った映画館で鑑賞する映画は特別感がある。昔は身近に沢山あった映画館も数を減らし、なかなか映画館に足を運ぶ機会も無くなった。自分も映画館に行ったのは10年前が最後だろう。

    阿岐本組の組長の阿岐本雄蔵の元に潰れかけている千住シネマという映画館を再建して欲しいという話が持ち込まれる。代貸の日村誠司が若い組員を使って周辺を探ると映画館を巡る利権争いが見えて来る。

    さらには組織犯罪対策係の新任係長の仙川修造が巡査部長の甘糟達男を従え、阿岐本組を潰すために茶々を入れて来る。

    組長の阿岐本と代貸の日村らは千住シネマを巡る様々な問題を解決し、再建を図ることが出来るのか……

    本体価格740円
    ★★★★★

  • 「任侠」シリーズ第五段。
    今回の舞台は潰れかけた映画館。
    義理と人情がベースになった、本作にうってつけの話だと思った。
    派手な抗争なんかなくても、面白い任侠物って他に無いと思う。

  • 安定の面白さ。前にも単行本で買ったのを忘れていて文庫本を購入。
    暴対法も中々大変。なんか、人間性の否定にもなるのと、悪いものをどう統制するのかというところ。だが、必要悪というものもどうかというのが悩ましい。任侠に惹かれるものの、実態としてはどうなのか。

    『映画館を盛り上げるために、できること。
    きっかけは、与えられるものじゃなくて、見つけるものです。与えられたきっかけにも、僕らは興味を持てません
    他人が興味を引かれることって、誰かが本気で楽しんでいることなんです。人にどう思われようと、自分は楽しい。そう思っている人を見ると、人は引きつけられるんです。
    人を引きこもうなんて思わないで、自分がひたすら楽しめばいいんです。その姿を見ている人は必ずいます。』

    テツの言葉にジントくる。やりたいことやって、楽しめる大人になりたいものです。

  • 阿岐本親分の任侠シリーズ5作目!
    もう大好きなんだよね。

    今回はテツの熱く語る姿に胸がジンとしました。
    他人の心を動かそうとするのではなく、自分が心から楽しむこと。やっぱり阿岐本組サイコーじゃねえかよ。

  • 任侠シネマ
    任侠シリーズの裏社会までも細かく表現する今野敏作品は読み応えがある。下町人情が色濃く残る商店エリアに縄張りを持つ暴力団組事務所。普段組事務所の中を覗くことなど到底出来ないが、裏社会の側からリアルに覗ける面白い作品である。組長自らが大好きな映画を存続させるために奮闘する親分は貫禄十分だし人情も厚い。今回はいつも頼りない北綾瀬署の刑事課刑事甘糟巡査部長の良さが光った。そして日曜洋画劇場の解説者淀川長治の『映画って本当にいいですね』さよなら・さよなら・さよならを思い出した。

  • 任侠シリーズ5作目

    今作は映画館の立て直し

    といっても、映画館を改装するとかではなく、
    周りの人の意識を変えるとかそっち。

    最近、映画館の存在意義というか、
    自分の中で映画館で見る映画と
    円盤になってからでよいと思うものは
    何が違うんだろうと考えたこともあり、
    本書の中に答えがある訳ではないけれど、
    タイミング的にドンピシャでした。
    ※年間うん十本も映画館で観るとかではなく、
     5〜10本程度だし、エンタメ系が多いので
     偉そうな事は言えませんが…

    映画館に行きたくなります。
    ※たまたま、ヒゲ兄弟の映画を
     予約していたので観てきます。
    →子供連れが多くて祭りでした

  • シリーズ第5弾

    昔ながらのヤクザが、今回は映画館の再生事業。

    予定調和でトントン拍子に話が進んでいくのが退屈でもなく安心して読める典型的な今野小説。
    どうしようもない所轄の新任係長に対する落とし前がどうなるかは読めなかったが、これも一つの興。

  • 今回は、ヤクザらしい展開で映画館の立て直しですね。
    お掃除も挨拶も無かったけど 
    親分にもの申すテツがかっこよかったです 
    健さんの映画観てみたくなりました。

  • 任侠世直しシリーズ
    今回は映画館の立て直し
    以前映画で日村を西島秀俊さん、阿岐本を西田敏行さんが演じていたので、それに照らしてみました。

    組長の阿岐本の黄門様の様な登場はなかったけど、損得で仕事をするのも大切ですが、行き過ぎた風潮に一石を投じる。
    大衆の中で人との生き方を学ぶは、何となくわかる気がします。面倒だけど効率だけでは、世の中どんどんとギスギスしてる気もしますしね。

    代貸の日村さんの苦労も絶えないけれど、人様の役に立てる仕事って良いなと思う。
    ヤクザの仕事術は、ビジネスマンにも役に経ちますよね。

    警察に頭でっかちな刑事も登場してきたけど、負けずに頑張ってもらいたいなと思う。
    悪法も法なりではないですが、世の中、正論や押し付けだけの正義では歪な社会になるのではと思う。

    好きを仕事にするって難しいけど、好きになろうとする努力は必要なのかなと思う気もしました。自分が楽しんでいれば、まわりも巻き込める。そういう、存在って稀有だなと思いますが。

  • 義理と人情を重んじる阿岐本組。
    弟分・永神から阿岐本組長に映画館・千住シネマ存続についての相談が持ち込まれる。
    またまた組長に振り回される代貸・日村たち。

    親会社・千住興業は、千住シネマの入る本社ビルを売却しようとしていた。

    売却の背後には、北千住の再開発計画が…

    映画館で映画を観ることが減り、映画館が少なくなっている。

    映画館で観たい映画は観たいんだよね、やっぱり。
    映画館で観る映画は特別。
    映画館はなくなって欲しくない。

    そんなファンの気持ちに応えるために。
    千住シネマを作った、先々代の想いに応えるために。

    それが企業の根幹をなすものなんだろう。
    よかった、千住シネマが残って。

    結果はわかってるんだけど。
    やっぱり面白い。




  • いつも通りの展開で、安定の内容でした。少し飽きてきたかも、でも、文庫化されたら買っちゃいますね。以下の言葉は刺さりました!
    「嫌なことや辛いことから逃げることなんてできねえ。だから、楽しいときは目一杯楽しむんだよ。興味のあることに夢中になるんだ。それで人生プラマイゼロになるんだ」

  • 阿岐本組の活躍で映画館がつぶれなくてすんだ。特に日村が表立って活躍するいつもの任侠ものの第五作で楽しく読んだ。

  • シリーズ5作目で一番感動しました。
    職場の休憩中に読んでいましたが泣きそうになりました(笑)

    楽しいところに人は集まる。
    嘘偽りなく楽しんでいるところに。
    最近は楽しそうな娯楽ばかりに手を出してしまい、心から楽しいと思えることを見失っていました。
    本当に自分が好きなことって、楽しいって思うことってなんだろう。子育て真っ盛りですがふと考えてしまいます。

  • 初めて読んだけどあとがきで5作目と知ったwwでも全然大丈夫だった。面白い。こういうの好き。
    映画館で映画見たくなっちゃったなぁ。

  • 組長相変わらずかっこいいー!!そして今回はナヨナヨの甘糟さんもかっこよかった!なんだかんだ言って阿岐本組が好きなのね(笑)#読了

  • 明るく、清く正しい任侠モノ。毎度の流れなのに、買う。そして読む。麻薬のようなシリーズ。

全51件中 1 - 20件を表示

著者プロフィール

1955年北海道生まれ。上智大学在学中の78年に『怪物が街にやってくる』で問題小説新人賞を受賞。2006年、『隠蔽捜査』で吉川英治文学新人賞を、08年『果断 隠蔽捜査2』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞を受賞。

「2023年 『脈動』 で使われていた紹介文から引用しています。」

今野敏の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×