漱石の読書と鑑賞 (中公文庫 さ80-3)

  • 中央公論新社 (2023年12月21日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (416ページ) / ISBN・EAN: 9784122074545

作品紹介・あらすじ

僕の門下生からこんな面白いものをかく人が出るかと思うと先生は顔色なし。――新刊の感想から、門下生の作品添削、雑誌への売り込みまで。漱石書簡中の同時代小説評を佐藤春夫が解説。「野菊の墓(抄)」「銀の匙」「芋粥」ほか登場作品十六篇を併せて収録する。
〈巻末付録〉エッセイ=内田百閒/漱石宛て書簡=芥川龍之介・久米正雄

目次より
序に代えて(小宮豊隆)
序(高濱虚子)
漱石書簡の解説
明治二十四年/明治二十五年――明治三十八年/明治三十九年/明治四十年/明治四十一年/明治四十二年/明治四十三年/明治四十四年/大正元年/大正二年/大正三年/大正四年/大正五年
漱石の観たる鏡花について再言
後記
書簡中に見る 諸家作品選集
どんぐり(寺田寅彦)/げんげん花(河東碧梧桐)/ほねほり(高浜虚子)/野菊の墓〔抄〕(伊藤左千夫)/嵐(寺田寅彦)/七夕さま(野上弥生子)/大内旅宿(高浜虚子)/そらだき〔抄〕(大塚楠緒子)/春〔抄〕(島崎藤村)/小鳥の巣〔抄〕(鈴木三重吉)/老猫(内田百閒)/佐渡が島(長塚 節)/黴(徳田秋声〔抄〕)/銀の匙〔抄〕(中勘助)/芋粥(芥川龍之介)/鼻(芥川龍之介)
巻末付録
読漱石書翰集(佐藤春夫)/「老猫物語」に就いて(内田百閒)/漱石宛て書簡(芥川龍之介・久米正雄)

みんなの感想まとめ

漱石の文学観や同時代の小説評を深く掘り下げた本書は、漱石がどのような作品を評価し、どのような視点でその魅力を語ったのかを知ることができる貴重な資料です。佐藤春夫の解説により、漱石の書簡がわかりやすく整...

感想・レビュー・書評

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  • 「日と月とは人間のために動くのではない」(佐藤春夫)【漱石と明治人のことば187】 | サライ.jp|小学館の雑誌『サライ』公式サイト(2017/7/6)
    https://serai.jp/hobby/210097

    作家・佐藤春夫の「晴れ男伝説」を裏付ける妻のことば【漱石と明治人のことば188】 | サライ.jp|小学館の雑誌『サライ』公式サイト(2017/7/7)
    https://serai.jp/hobby/210100

    漱石の読書と鑑賞 -佐藤春夫 編著|文庫|中央公論新社
    https://www.chuko.co.jp/bunko/2023/12/207454.html

  •  文庫本の発売情報で、中公文庫刊の本書のタイトルを見て、最近中公文庫から多く出ているアンソロジーでの漱石関連本かと思ったのだが、佐藤春夫編著とあるのを見て驚いた。本書の親本は『漱石の読書と感想』(小山書店、1937年5月刊)。漱石書簡で取り上げられている同時代小説評を、佐藤春夫が簡潔に紹介、解説し、併せて該当する作品を収録するというもの。漱石がどのような作品を、どのような観点から評価したのか、漱石の文学観を窺い知ることができるし、同時に当該小説を一緒に読むことができるという、非常に親切な編集本である。漱石と関わりの深い小宮豊隆、高浜虚子の序も付されており、特に小宮の序は、本書編集のポイントや読むに当たっての注意点を要領良くまとめてくれていて、ありがたい。

     書簡で取り上げられている作品でも、収録頁数の都合により省略されてしまったものもあるが、なかなか現在ではお目にかかれない作品もあり(例えば、碧梧桐や虚子の小説、長塚節の「佐渡が島」など)、近代小説黎明期を感じながら読み進めることができた。

     漱石の書簡は、同輩や弟子との間の愛情溢れるものから一個の社会批評、文明批評と言って良いものまで幅広く、本書で佐藤も言っているように、読んでいて実に面白い。次は、漱石全集本の書簡集を読んでみたい。

  • 新刊の感想、門下生の指導・売り込みなど。漱石書簡中の同時代小説評を佐藤春夫が解説。登場作品十六篇を収録する。百?閧フ随筆、芥川と久米の返信を付す。

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著者プロフィール

さとう・はるお
1892(明治25年)~ 1964(昭和39年)、日本の小説家、詩人。
中学時代から「明星」「趣味」などに歌を投稿。
中学卒業後、上京して生田長江、堀口大學と交わる。
大正2年、慶応義塾を中退、
大正6年、「西班牙犬の家」「病める薔薇」を発表し、
作家として出発。
「田園の憂鬱」「お絹とその兄弟」「都会の憂鬱」などを
発表する一方、10年には「殉情詩集」、14年「戦線詩集」を刊行。
17年「芬夷行」で菊池寛賞を受賞。23年、芸術院会員となり、
27年「佐藤春夫全詩集」で、29年「晶子曼陀羅」で
それぞれ読売文学賞を受賞し、35年には文化勲章受章。
小説、詩、評論、随筆と幅広く活躍。

「2018年 『奇妙な小話 佐藤春夫 ノンシャラン幻想集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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