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  • 本 ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122074675

作品紹介・あらすじ

◆鉄道×文学。文学に現れた「鉄道風景」を読み解く。

漱石、啄木、芥川、賢治、荷風、百閒、そして、宮脇俊三、藤沢周平……。明治の鉄道開設以来今日まで、鉄道と文学は深く結びついてきた。風景描写、心理描写、舞台装置、トリックなど、さまざまな作品を豊かに彩り、多くの名作を生み出した(川端康成『雪国』、松本清張『点と線』など)。

本書では、鉄道が文学に及ぼしたただならぬ影響を、小説・随筆・詩歌・日記とバラエティに富む名作を通して読み解いてゆく。編者の関川夏央氏が、作品ごとに、解説を付し、全体を通して、「日本の近代」を形作った装置としての鉄道、その文学への影響・表れを浮き彫りにする。

(目次より)

夏目漱石「三四郎(抄)」

石川啄木「一握の砂」より

志賀直哉「網走まで」

森田草平「煤煙(抄)」

芥川龍之介「舞踏会」

宮沢賢治「春と修羅」より

萩原朔太郎「旅上」ほか

横光利一「旅愁(抄)」

中野重治「機関車」ほか

山田風太郎「応召記(抄)」

永井荷風「断腸亭日乗 昭和二十年八月」より

上林曉「鄙の長路」

内田百閒「区間阿房列車(抄)」

藤沢周平「陸羽東線」

吉村昭「電車、列車のこと」

荒川洋治「鉄の幸福」

感想・レビュー・書評

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  • 関川夏央・編『鉄道文学傑作選』中公文庫。

    文学に登場する鉄道、或いは鉄道を文学に描いた作品を関川夏央がセレクトし、それぞれの作品に解説を加えるという趣向の選集。

    作品の断片だけを収録した抄作が多く、鉄道文学というからには何処か目的に向かい、突き進むイメージだったのだが、全体的に重苦しい作品ばかりが目立つ。

    辛うじて、宮脇俊三、吉村昭、藤沢周平、荒川洋治の作品だけが鉄道を愉しむことを描いた作品だったことが救いだ。

    収録作は、次の通り。夏目漱石『三四郎(抄)』、石川啄木『一握の砂』より、志賀直哉『網走まで』、森田草平『煤煙(抄)』、芥川龍之介『舞踏会』、宮沢賢治『オホーツク挽歌』ほかより、萩原朔太郎『旅上』ほか、中野重治『機関車』ほか、横光利一『旅愁(抄)』、山田風太郎『応召記(抄)』、永井荷風『断腸亭日乗 昭和二十年八月』より、上林曉『鄙の長路』、内田百閒『区間阿房列車(抄)』、宮脇俊三『循環急行と只見線全通の日』、吉村昭『電車、列車のこと』、藤沢周平『陸羽東線』、荒川洋治『鉄の幸福』。

    本体価格900円
    ★★★

  • 漱石、啄木、芥川、賢治、荷風、百閒、藤沢周平
    今まで読んだことのある作家さんの著書の中でも、鉄道に関する作品を寄せ集めた1冊。
    作品ごとに関川夏央さんの解説付きで読み応えがありました。

  • 漱石、啄木、芥川……。明治から戦後まで、十七人の作家、小説・随筆・詩歌・日記と多彩な作品から、文学に表れた「鉄道風景」を読み解く。文庫オリジナル

  • 鉄道オタク、特に乗り鉄には興味津々のお話ばかりでした

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著者プロフィール

1949年、新潟県生まれ。上智大学外国語学部中退。
1985年『海峡を越えたホームラン』で講談社ノンフィクション賞、1998年『「坊ちゃん」の時代』(共著)で手塚治虫文化賞、2001年『二葉亭四迷の明治四十一年』など明治以来の日本人の思想と行動原理を掘り下げた業績により司馬遼太郎賞、2003年『昭和が明るかった頃』で講談社エッセイ賞受賞。『ソウルの練習問題』『「ただの人」の人生』『中年シングル生活』『白樺たちの大正』『おじさんはなぜ時代小説が好きか』『汽車旅放浪記』『家族の昭和』『「解説」する文学』など著書多数。

「2015年 『子規、最後の八年』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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