不連続殺人事件 附・安吾探偵とそのライヴァルたち (中公文庫)

  • 中央公論新社
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感想 : 7
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  • 本 ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122075313

作品紹介・あらすじ

それは、「人生最高のゲーム」だった――



日本の本格ミステリ史上屈指の名作『不連続殺人事件』。その誕生背景には、若き文学者たちが戦時下に行なった伝説の「犯人当て」イベントがあった。



荒正人・大井広介・平野謙ら、坂口安吾の〈ライヴァル探偵〉たちによる貴重な回想・証言と、小説本文を初めて一冊に。



〈解説〉野崎六助



【目次】



[小説]

坂口安吾『不連続殺人事件』



[資料編](※は書籍初収録)

平野謙:平野探偵の手記

大井広介:犯人当て奨励/「現代文学」の悪童たち※

荒正人:『回想・昭和文学四十年(抄)』

荒正人・江戸川乱歩・大井広介:鼎談・評論家の眼※

江戸川乱歩:『不連続殺人事件』を評す/坂口安吾の思出

埴谷雄高:遠い記憶から――『不連続殺人事件』/署名本

佐々木基一:「現代文学」回想※



[解説]

野崎六助

感想・レビュー・書評

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  • 青空文庫・図書カード:不連続殺人事件
    https://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42626.html

    不連続殺人事件(坂口安吾/カクヨム近代文学館) - カクヨム
    https://kakuyomu.jp/works/16817330652652482708

    坂口安吾デジタルミュージアム
    https://ango-museum.jp/

    不連続殺人事件 -坂口安吾 著|文庫|中央公論新社
    https://www.chuko.co.jp/bunko/2024/06/207531.html

    「小説とモデル人物たちの回想録を初めて一冊に。」ですって、、、

  • 懸賞金をつけて作品の中で犯人当てを募集するという画期的な試み。作者から読者に向けてのメッセージが時々出てくるのがいい。登場人物多すぎるし犯人わからないよーと思って読んでいたけど、最後まで読むとなるほど!と思った。決して無理なこじつけではなく、2、3回読み返せば予想できたかも!

  • 乱歩絶賛、驚愕の伏線が炸裂する至宝の純文学ミステリ。
    とはいえ、いきなり多すぎる登場人物がぞろぞろと現れて、なんとも素人っぽい書き出しで始まるので、本格派推理小説としてはいささか期待はずれ、過大評価の匂いがするのだけれど...、しかし、最後まで読むと...おや? 
    これは傑作??
    というのも、作家・坂口安吾の一世一代、たった一回しか使えない見事なトリックが仕掛けてあるから。すなわち、コナン・ドイル、クリスティやクイーンのような推理作家では絶対に仕掛けられないメタ・トリック!
    ただ、坂口安吾のことをよく知らいない人(私)が読むと、なんだか安っぽい通俗小説のようなノリに妙な違和感を感じてしまうかもしれないけれど...。江戸川乱歩の解説で刮目してください(私)。
    この文庫バージョンは、乱歩をはじめとして、本書出版当時のミステリ界を支えていた作家や、安吾と親交のあった評論家衆の解説や対談が巻末付録として載せてあり、これを非常に愉しく読んだ。というか、これ読まなかったら、この作品の凄みを知らずして放ったらかしにしてしまっただろうから、とてもありがたかった。

  • 文体が古く(それでも断然読みやすい方)、登場人物も多かったが、登場人物たちのキャラクターがとにかくすごくて、この先どうなるのかと気になって読むのをやめられなかった。

  • 作品そのものの面白さは説明するまでもないのでおいといて、不連続に関連して、安吾の友人達(ライバル探偵たち)の回想・証言が巻末におまけとしてくっついてきているのがすばらしい。戦中戦後の辺りのあの時代、安吾達が愉快に過ごしていた様子が語られており「不連続執筆に至った安吾」の話が堪能できる。
    また、この不連続関係者に特化した関連年表も凄いですね。あちこちの書簡から引用してきて、当時の時系列みたいなのがよく分かる。

  • 日本の本格ミステリ史上屈指の名作と、その誕生背景にあった戦時下の「犯人当て」ゲーム。小説とモデル人物たちの回想録を初めて一冊に。〈解説〉野崎六助

  • 2024/07/12読了

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著者プロフィール

1906年生まれ、1955年没。太平洋戦前から戦後に活躍した小説家。代表作に『堕落論』『白痴』『桜の森の満開の下』等。

「2024年 『青鬼の褌を洗う女』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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