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Amazon.co.jp ・本 (312ページ) / ISBN・EAN: 9784122075740
作品紹介・あらすじ
東京を代表する観光地域となった「谷根千」(谷中・根津・千駄木)。その名称の由来となった地域雑誌『谷中・根津・千駄木』の創刊から四〇年。山の手と下町の結節点、歴史的文化的背景など、地域の魅力は際立っている。とりわけ、森鴎外・漱石をはじめ多くの文士たちが住み、交遊し、作品の舞台となったエリアでもあった。
本書では、彼らによって紡がれた、小説・随筆・詩歌・日記から、「谷根千」ゆかりの文芸作品を精選。地域が育んだ文学的果実を堪能できる一冊とした。
みんなの感想まとめ
多くの文豪に愛された地域「谷根千」を舞台にしたエッセイ、詩、小説が収められた作品集は、文学と歴史が交錯する魅力的な一冊です。著名な作家たちの作品から、あまり知られていない作家の作品まで多彩なラインナッ...
感想・レビュー・書評
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編者の森さんたちが1984年に創刊した地域雑誌「谷中・根津・千駄木」ですっかり有名になった「谷根千」エリア。上野、本郷という芸術、学問に関わる場所の近在ということで、文学者や芸術家が多く住んだ街だった。
本書は、それらの場所が背景として登場する小説や、そこに住み、あるいは散策したりの思い出を綴った随筆等、この地ゆかりの作品のアンソロジー。露伴、一葉、鷗外、寅彦、荷風、乱歩といったビッグネームから、画家や彫刻家、さらには芸人などのちょっと知らない人たちまで、バリエーションに富んだ人たちの作品が収録されていて、だいたい同じところを取り上げていても、飽きることがない。
関東大震災、そして空襲の被害を受けることも少なかった地域ではあるが、バブル期の再開発などで、この地域の様相もかなり変わってしまった。寂しい思いはするが、人が住んでいる以上、街並みや家屋を昔のままでというのは難しいのだろうな。
短い期間ではあったが千駄木に住んでいたことがあり、実際に散策した場所がたくさん出てきて、一層楽しく、また懐かしく読むことができた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
後半より前半が面白かった。谷根千は多少馴染みはあるが詳しくはないというレベル。それでも根津が以前は遊郭だったとか、いまとは違う感じで街に活気があったらしいこととかが、知れた。
森鴎外がたいそう尊敬されていたことも面白い。自宅はサロン化していてそこへの出入りは名誉なことだし、出勤する鴎外を見ただけでちょっと興奮したらしい。
いちばん良かったのは森茉莉の一編。こんなによく書くことがあるなと思うぐらい、幼い頃の自宅の中の様子が事細かに描かれて、狭くて広い世界を子供の視点で楽しんだ。また幼い娘にとっての鴎外は優しくて娘に甘くて、幸せな記憶にこちらも幸せな気分になった。 -
全28作品(27人)。収録順に、露伴、一葉、鴎外、寅彦、荷風、芙美子、乱歩・・・と壮観である。
昭和の谷根千に暮らした文人や街並みにノスタルジーを感じたい人にはいいかも。
でも谷根千に係る文学作品傑作選としては期待はずれ。この地域や文人についての回想、随筆、日記が多すぎる。
回想にかかわりのない作品は、露伴「五重塔(抄)」、乱歩「D坂の殺人事件」くらいか。
(露伴は初めて読んだが、文語体かつ講談調の「五重塔」はすばらしい) -
28篇の短い作品で構成。あまり土地鑑がないのでちょっとわかりにくい部分も。詳しい人にはより面白いのだろう。
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著者プロフィール
森まゆみの作品
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