- 中央公論新社 (2024年11月20日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784122075863
作品紹介・あらすじ
1999年、河口湖町の廃ホテルで起きた母娘の死体遺棄事件。
犯人と目された少年の裁判の最中、被害者の夫は謎の手記を発表し失踪。
10年後、ジャーナリストが再取材を行うが、関係者達の告白は事件の構図を次々と塗り替えてゆく……。
読者を幻惑・酩酊させる仕掛けで、純文学×ミステリ×フェイク・ドキュメンタリーの歴史的達成として小説界を騒然とさせた衝撃作、ついに文庫化。
本作ははたして、現代の「藪の中」か、ミステリを逆手にとった奇書か、あるいは小説の極北か――
文庫化にあたり、ボーナストラックとして、著者独自の犯罪小説二篇(「トンちゃんをお願い」「わたしの娘」)を書籍初収録。
【諸氏から絶讃の声、続々!】
脳をマドラーで掻き回されるように読んだ。
それから十数年経っても、撹拌された言葉は渦巻き続けている。
――酉島伝法(小説家・イラストレーター)
生きる自分への責任の取り方と、誰かに向けられた嘘や演技。
ふたつが奇跡的に同じものとして重ねられる文体に、その残酷に、私は吐きそうなくらい救われた。
――山本浩貴(いぬのせなか座/小説家・デザイナー)
途方もない饒舌のうちに真実は沈みゆく。
こんなに恐ろしい小説はそうそうない。
――蛙坂須美(怪談作家)
【目次】
Ⅰ 埋葬(2010)
Ⅱ トンちゃんをお願い(2011)/わたしの娘(2019)
〈解説〉岡和田晃
みんなの感想まとめ
複雑な人間関係と真実の多面性を描いた作品で、読者は強烈な読書体験を味わいます。語彙を失うほどの衝撃があり、食い違いや異なる解釈が新たな真実を浮かび上がらせる様子は、まるで芥川龍之介の『藪の中』を彷彿と...
感想・レビュー・書評
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横田創『埋葬』中公文庫。
表題作の『埋葬』の他に書籍初収録となる『トンちゃんをお願い』『わたしの娘』の2編を収録。
長らく絶版になっていた伝説の作品なんだとか。俺ってスゴイだろうオーラを発する得体の知れない知識人が余りにも深読みして、小難しい比喩や例えを出して絶賛しているが、全く面白くなかった。他の人には絶対にお勧めしない。
表題作の『埋葬』はフェイク・ドキュメンタリー風純文学ミステリー小説なんだとか。改行の少ない読み難い文章は読者を幻惑させるというよりも困惑させる。1999年、河口湖町の廃ホテルで起きた母娘の死体遺棄事件の犯人と目された少年の裁判の最中、被害者の夫が謎の手記を発表して、失踪する。10年後、ジャーナリストが再取材を行うが、関係者達の告白は事件の構図を次々と塗り替えてゆくというストーリーらしいが、何処のどの辺が事件の構図を塗り替えているのか読み取れず、結末もよく解らない。
『トンちゃんをお願い』と『わたしの娘』にしても、だから何なんだという感じ。
本体価格900円
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語彙を失う強烈な読書体験。芥川龍之介『藪の中』を突き詰めた告白文学の極地。食い違い、噛み合わない一つ一つの解釈にはそれぞれ異なった事実/真実がある。それらが混ざり合うことで新たな解釈を呼び、やがて別の真実が顔を覗かせる。「関係」の中にしか人は存在しない。饒舌なのに只管に冷静な文体が狂わせる。今年のベスト小説。他二篇も逸品。
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難しい。面白いような気もするが、理解出来ていないような気もする。
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分かるか分からないかで言えば分からなかったけど、咀嚼したいと思った。
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女を不幸にしないと小説が書けない?
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難しいです。
基本的に一人称で書かれているのに話し手が入れ替わっているようで…
同じ人物ではないかと思うくらい考え方や話し方が同じなので行ったり戻ったりしながら読み進めたので読み終わるのにページ数に対してずいぶんと時間がかかりました。
とても評判の良い作品ですが私レベルではついていけませんでしたのでこの評価です。読書レベルが高い方ならばきっと違うのだと思います。あしからず -
何も知らずにあらすじだけで面白そうなミステリー!と思って手を出したものの、全然ミステリーではなく、自分は特別だと思い込んでいる人間の自分語りを延々聞かされ続けるだけのただただ苦痛タイムで何にもミステリーじゃなかった 帯に純文学✕ミステリって書いてあったじゃん!! もう少し調べて手を出したほうが良いのかもしれないけど、あまり調べようとしすぎるとネタバレ踏んでしまう可能性があるので難しいところ。 表題の「埋葬」より「トンちゃんをお願い」のほうが、貧困学生トンちゃんの視点から、そんな方向に進むの!?という意外性があって少しだけおもしろかったかも。
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むずっっっ!
という印象でした。悪い意味ではない!
トンちゃんにお願い、は、主語という主語が、書いてあるけど定かでない状態が続くのが(これは読まないと理解できない表現だと思うが)、とても曖昧で不均衡だった。でもそんな文章を読むのは初めてで、楽しかった。
表題の埋葬も、見開き数ページにわたって改行なく書き連ねられている少年の語りなんかは、読んでいて頭がこんがらがる瞬間もあった。でも、なぜだかその声が聞こえるというか、ちょっと飛んでる人がつらつらと話しているんだろうなという声が聞こえてくるようで、面白かった。
読書体験としてとてもよかった。
面白い物語好きな人には勧められないが、面白い本好きな人には勧めたい一冊。 -
意図的になのだろうが、誰視点なのかわからなくなる部分があり、読んでいる間、ずっと煙に巻かれているような不安感がある。
怪作といった印象。
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奇妙奇天烈な3作品。言葉の語感も、指し示す対象も、語る主観も、どうにも曖昧な文章が続いて物語は語られる。独立した自己の存在は曖昧で、他者との関係性の中でだけ生かされ、感情が生まれ、輪郭が立ち現れる自己がある。
「埋葬」がやはり代表格だが、「トンちゃんをお願い」も「わたしの娘」も同様の印象を抱いた。ともすると普遍的な愛を語ることもできそうな方法論なのかもしれないのに、ここでは病的な悪意の印象しか残らないのが、どうにも好きになれない要因のような気がした。
いずれにしても、奇妙な小説だった。
