頼むから静かにしてくれ〈2〉 (村上春樹翻訳ライブラリー)

  • 中央公論新社
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感想 : 14
  • Amazon.co.jp ・本 (249ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784124034967

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  • どのお話も本当ストーリーとしては完成されているはずなのにどこかに欠損を感じる。それは本心がまるまる書かれていないから。
    けれどそれがレイモンドカーヴァーのハイセンスなところ。文章化せず、ちょっとした態度で伝える。

    「こういうのはどう?」であれば、そこに結末は書かれていないど、諦めとも言える彼の態度から、想定と異なる田舎暮らしへの決心を感じる。
    表題作の「頼むから静かにしてくれ」も、過去の奥さんの浮気を許すのだろうと言うことが、最後のシーンから想像つく。

    これらの文章化されていない部分は、もしこれらの出来事を友人に話すとしたら、事実として認めたくないような、女々しい部分とも言える。悪く言えば、「自分のことを棚にあげる」ような書かれ方。
    けれど、それは書き手であるレイモンドカーヴァーの優しさであろう。主人公らに愛を込めて、リカバリーを。

  • むきだしでとても生々しい短編集。

    登場するダメな男たちが情けなくも人間らしい。 人生なんてこんなもんだろうって思える。

    「嘘つき」、「合図をしたら」、「他人の身になってみること」、表題作が特に好きでした。

  • 短篇集。2冊にわかれていてこちらはⅡ巻。ⅠとⅡに収録される短篇の解題がまとめて巻末にある。「頼むから静かにしてくれ」はとても好きな短篇だった。にっちもさっちもいかない人間が出てくるけど、その眼差しは優しい。にっちもさっちもいかない状況なのになぜか絶望しない短篇。

  • 少々荒削りの印象があったがそこには当時のアメリカの実情が少しの歪みもなく表現されていることを感じた。理想主義に傾かない、カーヴァーだけの文体というものをひしひしと感じる。カーヴァーの作品は西欧の16世紀風に言えば写実的で、ある観点から見ればリアリズムでもある。そういった文章からは切実さを感じるわけだが、正直救いのなさが心を痛めつけ過ぎて読むのが辛かった。もちろん、そこがカーヴァーの良さであるのは周知のことだが。

  • 十年ぶりに読み返すと、書いた当時の作者の年齢や登場人物の年齢と近づいたこともあり、やるせなさ高まる。

  • デビュー作の後半(2)。
    図書館で借りて1が無かったので先に2から読みました。

    特に表題作が良かった。

    人生のひとつの場面をこうやって渋く語る感じは、他の小説ではなかなかないなと思う。

    次は1を読みます。

  • 短編集。
    独特のユーモアとセンスの良さを感じさせる文章。
    中でも駄目な男を主人公にした物語は男性読者には頷けるところも多いのではないかと思います。
    「いつも立派で強がっているあの人が、実はこんな情けないエピソードがあったんです。」といったような。
    思わず目を背けたくなるような展開も読んでいて面白いです。

    意外に間抜けなところは誰にでもあることで、そこが人間くさくて私は好きです。

  • レイモンド・カーヴァーの短編集。
    なんだかズーンとくる話が多かった気がする。
    手の打ちようもない、どうしようもないって感じではなくて、ひっ迫もしてなくてふわふわしてるんだけど、でも確かにまとわりついてくる絶望感。
    きっと悪いことが起こるに違いないっていう予感。
    明日は全てがもう少しだけ悪くなってそうな感じ。
    なんかそういった類の雰囲気が全編を通じて漂っていたように思う。

    村上春樹さんの解説によると、そうした雰囲気の中に面白みや希望のようなものがあるらしいけど、自分にはただただずーんとした感じが残っただけだった。

    一番印象に残ったのは「鴨」
    何か良くないことが起こりそうな予感でピリピリしてた。

  • 2007.06.17<br><br>

    「ジェリーとモリーとサム」、「自転車と筋肉と煙草」がよかった。個人的には「嘘つき」も悪くないがややカーヴァーらしさに欠ける。

  • 終わり方がよくわからないものがいくつかあった。
    でもぜんぶおもしろかった。
    タイトルの作品がいちばんよかったかな。円満な夫婦だったが、過去における妻の不貞行為が発覚して、夫はやけになる。そんな話。

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