大聖堂 (村上春樹翻訳ライブラリー)

  • 中央公論新社
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本棚登録 : 897
感想 : 66
  • Amazon.co.jp ・本 (431ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784124035025

作品紹介・あらすじ

表題作に加え、「ぼくが電話をかけている場所」「ささやかだけれど、役にたつこと」ほか、一級の文学としての深みと品位をそなえた、粒ぞろいの名篇を収録。成熟期の風格漂う、レイモンド・カーヴァー最高の短篇集。ライブラリー版刊行にあたり全面改訳。

感想・レビュー・書評

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  • 村上春樹さん直筆原稿 オークションに出品 編集者から流出か | NHKニュース
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210320/k10012925991000.html

    山村浩二が“言葉から作り上げる”アニメーションに共感、「新しい街 ヴィル・ヌーヴ」試写会 - 映画ナタリー
    https://natalie.mu/eiga/news/394760

    大聖堂|単行本|中央公論新社
    https://www.chuko.co.jp/tanko/2007/03/403502.html

  • とても、おもしろかったです。
    読むと、心がざわざわする短篇ばかり。

    人の何気ない行動とか、その人の目に映る風景などの描写が続くのですが、それらがこんなにも人間の感情を映し出しているなんて、と驚かされます。
    すぐれた小説は映画と同じなのかも。直接的な言葉であれこれ説明しないところが。

    村上春樹氏の解説も良かった。
    同じものを読んで、こんなにも理解力が違うとは! 驚きます、自分に。(笑)

    でも、村上さんが選んだ「ベスト4」より、「それに続くAダッシュクラス」の作品が私は軒並み好きでした。「轡」とか「熱」とか、すごく好きだなぁ~。
    うーん、でもやっぱり「ささやかだけれど~」もいいし、「羽根」や「コンパートメント」もいいな。

    どれも甲乙つけがたい作品集です。

  • レイモンド・カーヴァーの短編集。これぞ読書の醍醐味と言っても決して過言ではない。どの短編も捨てがたいが、特に表題作である「大聖堂」を読んだときには、何かが「降りてきた」ように感じた。そんな本ってあまりない。

  • 風景と物語との距離感が実に心地良い。風景を物語の象徴だと受け取ってしまえばそれまでなのだけれど、そこはあえて、ただそこにあるものとして読んだ方が楽しめるはずだ。

    この短篇集で描かれるのは、人情劇に近いものなのだけれど、それにしてはテーマが明確で無いし(けして悪いことではない)登場人物たちの感情もはっきりしない(重ねて言うが、けして悪いことではない)。

    こういうタイプの小説としては、O・ヘンリーほど劇的ではないし、モーパッサンほど冷たい視線を注いではいない。

    ただ実に正確に、実際に存在するであろうタイプの人々に心を寄せて描くその姿勢には、不覚にもうるっとくるものがある。レイモンド・カーヴァーというのは、本当に良い小説家だ。

  • 前短篇集『愛について語るときわれわれの語ること』では、満たされぬ女、落伍しつつある男の絶望的な瞬間をばっさり切りぬいた胸苦しい作品が多かった。しかし描かれないラストや行間にわずかな光や望みを感じた。その続きとして『大聖堂』という短篇集があり確かな何かを描いたのかなと思った。破綻した主人公たちを支える前世代的な良き夫婦が現れ道を示す話が多くなった。『僕が電話をかけている場所』がとても好き。ジャック・ロンドンや井戸の中やロキシーのエピソードそしてラストもとても良かった。『熱』『大聖堂』では再生がみられ『羽根』にもどこへ行きたいか道が示されている。『ささやか〜』は『愛について〜』の中の『風呂』とあわせて読むと作者の大きな転換がみられて面白い。『コンパーメント』はずるずるアリ地獄に落ちていくように結果ダメ男になるけれど、あれは息子達を大事に思うゆえのずるずる感なのではないかと、私は思う。冷淡なダメ男ならばあんな絶望にはならないのではないかと。素晴らしい短篇集だった。




    た。

  • 悲劇的な出来事であってもレイモンドカーヴァーに語られることでどんなハッピーエンドよりも美しい話であるように思える。


    人生から悲劇を取り除くことはできないけれど
    レイモンドカーヴァー的考えがあれば全ての出来事を美化できると思う。


    この思考を持っていれば見かけだけのキラキラ生活を送るよりもずっと素敵だろうな。
    本当に美しいものに触れた時に感じる、胸が締め付けられる冷静な高揚がずっと続いていた。

  • わたしにはわからん…

  • レイモンド・カーヴァーの三冊目の短編集。

    これまでの作品よりも、話が長くなって人間味が出て来てた。 登場人物はやはりアル中や夫婦生活が破綻している(しそう)な人、失業者など。この辺がカーヴァーさんのアイデンティティーなのでしょう。

    半分くらいの話は面白いけれど、あとはそうでもなくて、全体としてもまあまあといった感じでした。

  • 人生の辛い局面をどう悲しみを悲しいまま感じつつ、かつ冷静にスルーしていくか。
    「ささやかだけど役に立つこと」で息子を亡くした両親の苦悩と、彼らを救ったパン屋さんの存在。
    生きてることと死ぬことはとても近くにある、それと同じく、喜びと悲しみも近くにあることを教えてくれる。一生読み返そうと思う。
    カーヴァーさんは本当に労働者に優しい本を書く。人生がゴミクソでも、働かないとご飯は食べられない私にとって、心強い。

  • こんなにすっと入ってくる短篇ははじめて。重い話題が多いのに、その人がどんな人なのかとてもよく想像できる。悲しい話が多くて人間の嫌な部分も出るんだけど、何処かあったかくなる。希望が持てる。

    『ささやかだけれど、役に立つこと(A small, good thing)』の解題で「悲しい話だ。本当にヘビーな話だと思う。しかし最後にふっとパンの温かみが手のなかに残るのだ。これは本当に素晴らしいことだと思う。」って村上春樹が言ってて、本当にそれなのよ〜〜〜って10回ぐらいうなずいた

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