- Amazon.co.jp ・本 (378ページ)
- / ISBN・EAN: 9784124901016
感想・レビュー・書評
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黒船がやってきて日本人はそれにどういう反応をしたのか。ものすごい早さで西洋型の国家を作り上げ列強に対応した。旧体制が一気に崩れ、そのカタストロフィー現象の中で世の中の構造が一瞬にして再構築されてしまった感がある。変わるときというのは何事もこのようにしてかわるのだなと思う。激動の維新の歴史の中に名を残した人々は皆いきいきとしているように見える。
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年表と首っ引き!
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昭和の歴史を読んでいると、日本だけでも300万人以上の戦死者を出した「昭和の戦争」と「国家の敗北」という過ちがどこから始まっていたのかという疑問がつきまとう。
いろいろと本を読んでみても、簡単に結論が出る問題ではないが、あの石原莞爾は、極東軍事裁判の際にアメリカの判事に「日本の戦争責任は日清・日露戦争までさかのぼる」と言われた際に「それならば、ペリーを呼んでこい」と言ったそうだが、やはり明治まで遡る必要があると思ってはいた。
本書は1998年発行ではあるが、明治から現在を鳥瞰する意味で、興味深いものと思う。
一体、日本はどこから誤っていたのかを本書から読み解いてみたいと思い手にとった。
「ペリー来航」を読むと、確かペリーは当時大統領から交戦を禁止されていたと思ったし、「開国」においても幕府当局者は一般に言われているよりも優秀な人材がいたようにも最近の研究は明らかにされているが、大きな流れとして本書の視点は評価できる。
詳細な歴史は他の資料で読むことができる。本書は日本近代史を大づかみに知るためには良い本であると思う。
ただ、「維新」とその後の日本の行き方を「欧米列強に負けてはいけない」とのポジテブな視点のみでひとくくりにしているが、これはちょっと単純化しすぎではないかとも思った。
本書で扱っている「幕末」から「開国・維新」への道を「坂の上の雲」と見た司馬遼太郎の凄さを実感するが、日本は国家システムを欧米列強に負けない仕組みに再編する事業に果敢に挑戦したと言えるのだろう。
幕末のグローバル化の荒波を「変身」することにより乗り越えようとする当時の日本は、現在に生きる誰しもが誇りとすると思う。
一体日本はどこで誤ったのだろうか。次巻以降でじっくりと読みながら考えてみたいと思った。 -
近代日本に興味があります。このシリーズを読破しようと思います。
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2010.8.7
「開国か攘夷か」「幕府か朝廷か」「藩か日本か」
いろんな人々が、いろんな思惑で絡み会う中で開国・維新も流れが展開された。
黒船の衝撃は圧倒的だったんだろう。黒船来航を起点とする危機意識が日本を創った原動力になったのは確か。 -
黒船がやってきて日本人はそれにどういう反応をしたのか。ものすごい早さで西洋型の国家を作り上げ列強に対応した。旧体制が一気に崩れ、そのカタストロフィー現象の中で世の中の構造が一瞬にして再構築されてしまった感がある。変わるときというのは何事もこのようにしてかわるのだなと思う。激動の維新の歴史の中に名を残した人々は皆いきいきとしているように見える。