紅の喪章 (C・NovelsFantasia か 1-14 デルフィニア戦記 14)

著者 :
  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784125005065

作品紹介・あらすじ

フェス河以北の一帯カムセンの地がデルフィニア領となって半年。タンガの元領主らがゾラタス王の制止すら振り切り、矢地回復を叫んで挙兵する。早急に鎮圧せんものと最前線で大剣を揮う戦女神リィ。だが、戦闘の混乱についてファロットが暗殺の魔手を延ばす。リィに向け必殺の矢が放たれたのだ。

感想・レビュー・書評

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  • 今回はラモナ騎士団長ナシアスのプロポーズ大作戦。
    念願かなってのラティーナとの結婚式。
    同じ頃、タウはベノアの頭目ジルと年若いロムの女頭目の娘アビーとの結婚式。
    一方ドラ将軍の娘シャーミアンとベノアの副頭目のイヴンとの恋路はまだちょっと足踏み状態。伯爵の娘だから躊躇するんだと。まあこちらもそのうちくっつくでしょう。
    そんな一時的な平和の合間に、なんとリィが打たれれば即死するという毒矢に当たります。ほんの一瞬の気の緩みを見逃さず矢を放ったレティシアはお見事という他はないのですが、それでもすぐには死なないリィ。話半ばで死んでもらっちゃ困りますが。
    散々生死の境をさまよいながらも無事生還。
    そんな状態だったので、手負いの獣状態のリィが放った不思議な力も炸裂したり。
    その不思議な力については徐々に明らかになるのでしょう。
    まさに不死身のリィでございました。

  • リィの過去(?)が少し明らかに。
    どんだけ人間離れしてんだ、というか、リィは人間じゃなかったな(てへ

    神がかり、とは良く言うが、大勢の人間を動かすには、そういう、人智を超えたものというのは(ちょっと言葉は悪いけど)便利だな。
    ウォルはそれを臆面もなく、本人に言ってのける。国防のためには裏表があって然るべき、そうでない時の、無邪気さはおおらかさ。
    ウォルは男性としても理想的だけれど、なんだか少し「こういう人になりたい」と思える理想像でもある。


    それにしても、あと4冊で本編が終わるのか。
    18冊なんて途方もない、とおもいきや、意外と楽しくてどんどん読み進めて。
    このまま終わるのが、ちょっとだけ寂しい気もする。(おもにウォルに会えなくなるのが寂しいのだと自己分析)

  • まさか、あのリィが負傷するとは……

  • フェス河以北の一帯カムセンの地がデルフィニア領となって半年。タンガの元領主らがゾラタス王の制止すら振り切り、失地回復を叫んで挙兵する。早急に鎮圧せんものと最前線で大剣を揮う戦女神リィ。だが、戦闘の混乱についてファロットが暗殺の魔手を延ばす。リィに向け必殺の矢が放たれたのだ!
    (1997年)
    —- 目次 —-
    1〜10
    あとがき

  • 人の力では
    耐えらない

    技では無いのだろう
    形のない技
    人ではないことをこれでもかと
    見せてくれるとき
    なにができているのか
    普通に考えると
    恐ろしい
    それもできるからこそ
    どう進んでいけるのか
    自分の命を守る
    半分自動的に
    魔法のように
    何があるかはわからないけど
    何かがあることを感じさせる
    触れてはいけないことを
    感じる
    匂い
    感覚
    一流と呼ばれる所以はそこに

  • 表紙の絵がキレイ。リィの超人っぷりとウォルの変人っぷりが光る

  • [江東区図書館]

    デルフィニア戦記14巻。
    読んだのは遠い昔。デルフィニアで知った作者、続けてスカーレット・ウィザードも読んだはず。図書館でふと田中芳樹(銀英伝)のシリーズが並べられているのを見たらその手のライトノベルが懐かしくなって、当時好きだった菊池秀幸と茅田砂胡を探してしまった。

    好きと言いつつ記憶力のない自分に感謝。
    大分ストーリーやラストの記憶が欠けていたスカーレットと違って、流石に何回も読み返したこちらのシリーズは割と細かいところまで覚えている、というか読んでもそうそう、と思い出せた。

    ★デルフィニア戦記(王女グリンダ)⇒スカーレット・ウィザード⇒暁の天使たち⇒クラッシュ・ブレイズ⇒天使たちの課外活動⇒トゥルークの海賊⇒海賊と女王の航宙記

    ★桐原家~、もものき~

  • 何ということでしょう!
    主人公は死なないはずなのに、猛毒を塗った矢がリィに刺さるなんて!

    人間離れした身体能力の持ち主であっても、生き物である以上毒が体に回ったらダメージを受けること必定。
    まあ、他の人間だったら即死のところを3日で立ち上がれるようになり、後遺症と言っても体に何となく力が入らない程度なのだから、十分に化け物レベルの強靭さではあるのだけど。

    しかし、リィの精神的な弱点が矢を受ける隙へ繋がったわけで、これは全くよろしくない。
    リィを排除しようとする勢力がそろそろ本気を出してきて、リィを守るためシェラが覚醒しつつある。

    さて、次はいよいよイヴンとシャーミアンの話になるのかな。わくわく。

  • デルフィニア戦記14

    幸せな結婚式と動き出した暗殺集団。

    想い合ってるのに想いのままに動けない二組のカップルがようやく。
    微笑ましくてほんわかしました。
    後半は売って変わって手に汗握る展開。
    リィがリィでいてくれることの大きさを実感しました。

  •  タンガの元領主らが、タンガ国王であるゾラタスの制止を振り切って挙兵してきた。
     時はまだ真冬。
     デルフィニア側は時期の早さに驚くものの。
     どうやらこれは、元領主の独断専行だったようで、ゾラタスもあずかり知らぬところでなされたものであるらしい。
     対応を悩んだウォルは、国王、自ら出陣していくこととなる。
     もちろん、リィもそれに同行する。

     リィの猛烈な突撃によって、戦況はデルフィニアに有利な方向にすすんでいくけれど、ふとした時に、白雪に広がる鮮血が、リィの足を鈍らせる。
     その隙をレティが見逃すはずはなかった。
     レティが放った矢はリィを確実に打ち抜き、リィは昏倒してしまう。
     そして、リィが弱ったことにより、リィの中にいるものが暴れだし、周囲を混沌に巻き込む……

     という感じでした。
     リィはとりあえず山は越えましたし、ひと段落、という感じはありますが、これから本格的な戦いが始まるので、なかなか本当の意味で落ち着くことはないだろうなあ……と思います。
     でも具体的にウォルが「リィが離れていってしまうのは仕方がない」と言い出したので、本格的にこれは帰るフラグなんだなあ……と思ってそこだけはちょっとブルーです。

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著者プロフィール

茅田砂胡
5月3日生まれ。牡牛座。デルフィニア戦記シリーズで小説デビューをはたす。
著書に「デルフィニア戦記」「スカーレット・ウィザード」「桐原家の人々」「王女グリンダ」「暁の天使たち」「クラッシュ・ブレイズ」「祝もものき事務所」「天使たちの課外活動」「トゥルークの海賊」「海賊と女王の航宙記」シリーズ(以上、中央公論新社刊)、「レディ・ガンナー」シリーズ(角川文庫)がある。

「2023年 『天使たちの課外活動10』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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