世界時計と針の夢 下 (C・NovelsFantasia も 1-5)

著者 :
  • 中央公論新社
4.29
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本棚登録 : 59
感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784125011080

作品紹介・あらすじ

世界は異形のものとなり、現実化した妄想が人々を襲い始めた。猶予は僅かだ。元一級時計士シリルは、世界をもとに戻すため、壊れてしまった"世界時計"を直すことを決意する。だが、足りない部品は生物の体内にまで飛び散っていた。シリルは町兵アンスルの助けを借りて時計の部品を集め、運命の地・北鳥天文台を目指すが!?

感想・レビュー・書評

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  • おおお面白かった…!
    やっぱりこの方らしく時々ぐろかったりスプラッターだったりはするんだけど、途中から食い入るように読んでしまった。
    崩壊に向かう世界の壊れ具合も凄まじいのだけど、人が虫に変わってしまうというのが衝撃の設定だったよ。アルハ・ダーリの虫に変わる理由の推察に、なんというか納得してしまった。思ってしまっては駄目なんだ。理だなあと思った。
    最後がどう決着つくのが気になってたまらなかったんだけど、よかった。本当によかった。
    描かれていないこの話の続きにハープ兄妹とシリルが出会えることを祈るね。

  • 下巻のみ電子書籍。

  • おもしろかったぁー!!
    シリルもアンスルもルーカスもエイワズも大佐もアルハも好きだー!
    てか、登場人物みんな好き!たまらんっ!

    アンスルが段々成長していくとこがなんとも可愛いというか微笑ましいというか…!
    シリルやルーカスにアンスルと呼ばれて返事していいのは自分だけとか!あああ成長したなぁ可愛い!
    シリルもやっぱり時計が好きなんだよなぁ。
    色々あって疲れきってるけど、またそこが素敵だった。
    最後、のちょっと手前では驚愕…。
    まさかあんな終わりとは…アンスルの叫びが痛いよ…。
    まぁ最後の最後ではまた会えたからいいんだが。
    再会編とかも書いてほしいなぁ、シリルとルーカスが出会うとことか、エイワズとカミュータが出会うとこも見てみたい!

    本当にドストライク作品だった。
    図書館で借りたけど、買っちゃおうかな(笑)

    あ、アルハがフェードアウトせずに活躍してくれて大変嬉しかったです(笑)

  • シリルが主人公なのですが、アンスルもまた主人公みたいな扱いでした。
    二人はわりと似てないのですが、痛みや苦しみを知っている大人、シリルに比べてアンスルはまだなんだか純粋で子供のような感じです。


    決して明るい話ではないです。
    あと女子成分がなんかすごくすくないよ!

    ラストもハッピーエンドはハッピーエンドなんだけれど、完全無欠なハッピーエンドというわけではなく、私としてはなんだかちょっともやっとする感じです。
    でもそんな終わり方も余韻があってちょっと好き。面白かったー。

  • 思ったよりキレイに終わった印象。とはいえ最後のシリルと弟くんとのやり取りはピリリと酸味が効いてて良い感じ。それを踏まえてのアンスルの行動がにくいな!

  • 大人向けのラノベだと思い手に取ったのですが、想像通りの作品でした。
    もっとも、ここまでグロくてドライだとは思っていませんでしたが。

    物語は、スチームパンクを彷彿させる世界観に雰囲気あって魅力的なんですが、危機に直面してもハラハラするような展開にならず、淡々と物語が進んでしまうのは、勿体無い気がした。

    主要人物の一人が不死だったり、世界を10年前に巻き戻すというのが、物語の目的なので、最終的に元に戻るからどうなってもいい、といえばそれまでなんですが、もっと物語に引き込まれるような吸引力があったら傑作になった気がするだけに、残念でならない。

  • 上巻で盛り上がった物語がストン、と綺麗に胸の中に落ちてくるような感覚になりました。
    ルーカス、シリル、アンスル、それぞれの成長と苦悩がよく判り、特にアンスルの成長は見ていて非常に気持ちいい。逆にシリルの苦悩もよく判り、読んでいるこちらも切ない気持になりました。

    特に途中の最後(我ながら妙な日本語です)の展開は、予想できていたものとはいえ切なさ爆発。だからこそ最後の最後の展開がとても幸せだなあと胸がホッコリしました。最後の一行、最高です。

  • さすがの世界観でした。こういうお話、この作者さんでなければ絶対読みません。私、グロい描写とか苦手ですし。
    アンスルの話し言葉がちょっと違和感だったのと、(何となくもっと固い言葉遣いしそうなので)双子の弟がピッキングが得意というあたりで役割が見えてしまったのを入れても、面白かったです。
    それにしても、容赦なく登場人物殺しますよね、この方も…。
    「必ず殺される○○スペシャル」という煽り文句(?)を思い出してしまいました(わからないネタですみません)。
    それにしても、蒸気機関とか時計とかからくりじかけとかにこれほど心惹かれるのはなぜなんでしょう。舞台にそれが出てくるだけでテンションあがります(笑)。
    人間の芸術だからかなあ。
    電気人間とか磁力人間とか何事かと思いましたが、面白いです。読み終わってから、冒頭の夢の部分を見返すと暗欝たる気持ちになりますが。
    再会編も番外編みたいな形で読みたいなあと思います。
    同じ世界観で、違う町のお話とかでも面白いかも。

  • 主要キャラが皆好きすぎて辛い。
    アンスル可愛いよアンスル。
    ムカデが愛おしく感じます。(マジで)
    大佐結婚してくr

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著者プロフィール

作家。独特の文体でハードボイルドやホラーなどを描いて人気を博す。近刊に、人気フリーゲームのノベライズ『被虐のノエル』シリーズ、『虚白ノ夢』、pixivミライショウセツ大賞優秀賞受賞『謳えカナリア』、第1回カクヨムWeb小説コンテスト特別賞受賞『常夜ノ国ノ天照』など。

「2019年 『被虐のノエル Movement4 - Look at me』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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