論文ゼミナール

著者 :
  • 東京大学出版会
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感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (262ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784130032087

作品紹介・あらすじ

論文とはどういう文章か? 論文のモラルとは? 主題の見つけ方,設計と構築の仕方は? 論文を書くこと=技術(アート)として捉えて,この創造的な仕事の基本姿勢から実践方法までを懇切に解説する.卒論や学術論文の本格的な作法を身につけ,知の基礎能力を高められる一冊.

感想・レビュー・書評

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  • はじめに

    第I部 論文を書くとはどういう経験か—原理篇
    第1章 論文は、なぜ、必修課題なのか
    第2章 論文を書くことは技術である
    第3章 論文とはなにか

    第II部 論文を書く—実践篇
    第4章 基礎的トレーニング—ノートと要約
    第5章 論文の主題を見つける
    第6章 設計図と施工
    第7章 論文のモラル
    第8章 文章法
    第9章 見直しと推敲
    第10章 書式に関する指針
    第11章 特別処方八か条

    あとがき

  •  本書は卒業論文を執筆する学部生を対象としています。他の類書同様、本書もテーマ設定や守るべき倫理規定、文章構成や推敲について書かれています。第1部(1~3章)の「原理篇」で論文とはそもそも何か、という類の話が書かれています。第2部(4~11章)の「実践篇」にて、具体的なテーマ設定や文章法、推敲作業について書かれています。今卒論を書いている人とこれから書く人のいずれも、本書から得るものがあると思います。
     個人的には第11章「特別処方八か条」をおすすめします。第11章は「無駄を覚悟すること」、「疑問を持てない人」、「長く書けない人、短く書けない人」などの節から構成されています。読みながら「たしかにそうだ」、「なるほど」と思わせられるところがいくつもありました。実際に論文を書いて初めて実感する問題や難しさ(文章が長く書けない、テーマがうまく設定できない)は多々あります。
     これから論文を書く、もしくは今書いている人だけではなく、すでに論文を書き終わった人にとっても本書は有用です。自分の執筆過程や成果物を今一度顧みることで、たとえ二度と論文を書かないにしても、何か今後に活かせる発見があるのではないでしょうか。
    (ラーニング・アドバイザー/国際(政策) WATANABE)

    ▼筑波大学附属図書館の所蔵情報はこちら
    https://www.tulips.tsukuba.ac.jp/opac/volume/3160791

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/2972

  • 2022年常設展示本です。
    最新の所在はOPACを確認してください。

    TEA-OPACへのリンクはこちら↓
    https://opac.tenri-u.ac.jp/opac/opac_details/?bibid=BB00513485

  • 論文の書き方の本としては異色だった。ひとつは筆者が美学専攻であるため、理論研究に的を絞って書かれていたためであると考えられる。タイトルのつけ方やストーリーの組み立て方など、この本からしか学べないことが多々あった。

  • 論文の読解注意点著者がどのような論法を使っているのかすなわちどのような順序で読み手を納得させようとしているのか42ページ

    論文執筆におけるダブルノート法
    特に対象とする思想家や作家の著作を読む際には①著者の議論の要約を記すごく普通のノート②キーワードとなる単語のインデックスを作成するインデックスノート58ページ

  • 「卒論指導」という時間が設けられていると思いますが、論文の書き方やテクニックについて指導を受けている大学生は少ないと思います。日本語のアカデミックライティングだけではなく、問いが思いつかない時にどのようにアプローチしたらよいのか、といったテクニックを学ぶことも大事だと思います。このようなことは、卒論指導ではあまり教えられていないことだと思います。この本では、「卒論指導」の時間ではカバーされていないことが多く学べます。

    (サポートスタッフ文学D3)

    ▼名古屋大学附属図書館の所蔵情報はこちら
    https://nagoya-m-opac.nul.nagoya-u.ac.jp/webopac/WB03282752

    ※2016年9月~「e-books corner」にて展示。
    ※2016年「英語で書く論文」特集にて使用。

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著者プロフィール

1943年東京都生まれ。東京大学文学部フランス語フランス文学専修課程卒業。同大学院人文科学研究科美学芸術学博士課程修了。埼玉大学助教授、東京大学文学部教授、日本大学文理学部哲学科教授を歴任。元国際美学連名会長。現在、東京大学名誉教授、国際哲学系諸学会連合副会長。文学博士。1982年、『せりふの構造』でサントリー学芸賞受賞。著書に『せりふの構造』『作品の哲学』『ミモザ幻想─記憶・藝術・国境』『美学辞典』『美学への招待』『日本的感性─触覚とずらしの構造』『ディドロ『絵画論』の研究』ほか。

「2016年 『講座スピリチュアル学 第6巻 スピリチュアリティと芸術・芸能』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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