ヨーロッパ文明批判序説―植民地・共和国・オリエンタリズム

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  • 東京大学出版会
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  • Amazon.co.jp ・本 (426ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784130100922

作品紹介・あらすじ

光輝くキリスト教文明と、暗闇としてのイスラーム世界?いまなお揺るぎないヨーロッパのアイデンティティの淵源とは?ミシュレ、ユゴー、ルナン…近代の多様な言説の徹底した分析を通して、「ヨーロッパ」・「近代」に迫る比類なき挑戦の書。

感想・レビュー・書評

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  •  フランス文学者が文学や各種の著作物を引きながら、そこに顕われている植民地や国家、宗教に対するイデオロギー(世界観というか)を丁寧に読み解いている。
     「第1部島と植民地」「第2部言説としての共和国」「第3部キリスト教と文明の意識」の3部で構成されている。
     個人的には159頁のフランス国土の形(正六角形)と第三共和制のベストセラー「二人の子供のフランス巡歴(ツール)ー義務と祖国」を結びつけ「周遊(ツール)」という概念で自転車競技「ツール・ド・フランス」への熱狂を説明するところが好きだ。

  • ヨーローパの国々を訪れると、その壮麗な建築物に目を奪われるが、それら建築物はアジアやアフリカ、中南米の植民地から収奪された莫大な利益が背景にあったということは、つい忘れてしまいがちである。
    明治維新以来、わが国も欧米に追いつけ追い越せと追従してきたのであるが、こういう書物を読むと、ときに欧米的な価値観を畏敬するべきものとするわたしたちの考え方や感性について、あらためて振り返る機会が与えられるのである。

  • 東大京大教授が薦めるリスト100選抜
    No.91

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著者プロフィール

フランス文学、ヨーロッパ地域文化研究。東京大学名誉教授。著書に、『ヨーロッパ文明批判序説──植民地・共和国・オリエンタリズム』『近代ヨーロッパ宗教文化論──姦通小説・ナポレオン法典・政教分離』『評伝 スタール夫人と近代ヨーロッパ──フランス革命とナポレオン独裁を生きぬいた自由主義の母』(いずれも東京大学出版会)、『政治に口出しする女はお嫌いですか?──スタール夫人の言論vs.ナポレオンの独裁』(勁草書房)。訳書に、『いま読むペロー「昔話」』訳・解説(羽鳥書店)、コレット『シェリ』(岩波文庫)。編著に『論集 蓮實重彥』(羽鳥書店)、共著に『〈淫靡さ〉について』(蓮實重彥、羽鳥書店)。他、多数。

「2019年 『女たちの声』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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