仕事の中での学習―状況論的アプローチ (シリーズ人間の発達)

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  • 東京大学出版会
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  • Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784130131094

作品紹介・あらすじ

従来、個人が何かを習得することと考えられていた学習が、実は社会相互的に、テクノロジーや道具の使用を通して作り上げられるものであることを、旋盤工場や流通倉庫などの仕事場での人と人、道具と人のやりとりのエスノグラフィー的分析によって例証する。認知科学・社会学・文化人類学などで注目されている「状況論」の初めての書下し概説・研究書。

感想・レビュー・書評

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  • ある目的・プランを達成するための下位課題群の体系は後付けで記述可能(マニュアル化可能)だが,実際の作業はその階層構造に従うわけではなく,状況が予測させる未来に応じて,即興的・革新的に行為を組織化している。このようなことを,建築デザイナーのCAD設計作業,化学実験の机の上,ジャズピアニストの即興演奏(以上引用),旋盤加工作業(著者分析)の,状況論的アプローチによる分析から導いている。
    伝統的認知心理学でのプラン・モデルだけでは説明できない,即興性を要する事象との相互行為を重視する,新たな(?)分析視角の提言のようである。
    これによってプラン・モデルで「暗黙知」として説明されてしまう内的な判断過程は,より細密な構造を伴ったものとして分析が可能になる,といえるようだ。
    仕事と教育訓練に関心のある個人としては示唆に富んだアプローチ。しかし,状況論,相互行為概念を使用するにあたり,社会学の,とりわけゴッフマンの提示した社会学的状況論と,認知心理学でいうところの状況論の関係が今ひとつ整理できない。(最後まで読めば出てくるかな?)

  • 組織的実践にどうアプローチするか、大いに参考になった本。「創発」や「意味の共有」などのイメージだけで分かったつもりにならない、緻密な議論が展開されていて、もやもやが晴れる気がします。ミクロ=マクロ・リンクや知識概念の再検討にも有用な示唆を与えてくれます。

  • 状況論からみた学習・発達へのアプローチ

  • 仕事をするようになると、実感を持って読めるようになるそうです。

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