ロベスピエールとドリヴィエ―フランス革命の世界史的位置

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  • 東京大学出版会
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  • Amazon.co.jp ・本 (387ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784130210485

作品紹介・あらすじ

本書は、ロベスピエールについてもドリヴィエについても、その思想や生涯の全容を描こうとするものではない。本書のめざすところは、この2人の出会いと別離のあとをたどることによって、フランス革命におけるロベスピエールの位置づけを明らかにするとともに、ひいては、フランス革命そのものの近代世界史における位置づけをも明らかにすることにある。この限られた一断面からの考察に、あえて無謀な副題を付したゆえんを諒とされるならば幸いである。

感想・レビュー・書評

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  • フランス革命の特質を「3つの革命」(貴族、ブルジョワ、農民)の複合体という側面(ルフェーブルが下敷きになっている)に求め、農民の利害の代表者たるドリヴィエとロベスピエールのわずかな邂逅が、フランス革命の経過を象徴していると捉える研究。社会構造に関する綿密な分析と、ロベスピエールとドリヴィエの言説に関する紹介と分析が巧みに連結され、フランス革命の多様な諸相が明らかにされている。もちろん、フュレ以降激変したと言われるフランス革命理解との突き合わせは必要であろうが、ロベスピエールや国民公会のテロルの特徴をつかむための基礎としては最適であるように思われる。

  • これも素晴らしい著作。以前読みかけて読みきれないままなのだが、老後の楽しみに積読中。

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