- 東京大学出版会 (2024年7月23日発売)
本棚登録 : 13人
感想 : 4件
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784130301923
作品紹介・あらすじ
設立から半世紀余り、東南アジア全域を覆うようになったASEANは、いかにして対立を乗り越えて協力を成し遂げ、域外国・地域と向き合ってきたのか。EUの超国家主義に対比される政府間主義の観点からASEANという地域機構の政治力学の全体像を描き出す。
感想・レビュー・書評
-
ASEANの歴史と、各政策分野ごとの協力の態様を見る。
1967年のASEAN原加盟国は全て反共傾向だったが、SEATOと異なり反共機構だったわけではなく、その設立の目的は近隣諸国との関係改善・強化。当時はマレーシア連邦構想をめぐり馬vs印尼・比があった。とは言え加盟国拡大は冷戦終結後のことで、またこの拡大や一部の民主化により体制が多様化したことが困難を生んでいるという。
ASEANというと、本書でいう「政府間主義」、内政不干渉やコンセンサス方式といった低い主権制約が特徴。しかし著者は、それでも主権制約、具体的には権限委譲及び拒否権の制限が観察されると指摘。権限委譲では、議長国の議題設定や事務局の役割。拒否権制限では、ゆるく合意して履行可能な国からやればよいという「ASEANマイナスX」方式。政治安全保障分野では主権制約の程度は低いが、ミャンマーを巡っては内政不干渉原則が相対化されているとの指摘も。
他に関心を持ったのは、プラスや+1も含めたADMM。加盟国間と域外国との会議がほぼ同時に開始。海洋安保協力の強化や共同海軍演習の実施に合意している。著者は、日米からは協力を継続的に取り付け、中国とは敵対的行動を緩和する対話の手段だとする。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
佐賀大学附属図書館OPACはこちら↓
https://opac.lib.saga-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BD07903182 -
東2法経図・6F開架:319.2A/Su96a//K
著者プロフィール
鈴木早苗の作品
