白と黒のとびら: オートマトンと形式言語をめぐる冒険

著者 :
  • 東京大学出版会
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本棚登録 : 594
レビュー : 43
  • Amazon.co.jp ・本 (324ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784130633574

作品紹介・あらすじ

魔法使いに弟子入りした少年ガレット.彼は魔法使いになるための勉強をしていくなかで,奇妙な「遺跡」や「言語」に出会います.最後の謎を解いたとき,主人公におとずれたのは…….あなたも主人公と一緒にパズルを解きながら,オートマトンと形式言語という魔法を手に入れてみませんか?

<strong>新井紀子氏・推薦</strong>
「すべての誤解は『辞書さえあれば言葉の意味なんてわかる』という思い込みから始まる.その当たり前だが受け入れがたい事実を,本当の意味で教えてくれる本.」

※<strong>本書のプロローグと第1章を<a href="http://www.utp.or.jp/topics/files/2013/shirotokuronotobira.pdf">こちらのPDFファイル</a>(4.53M)で読むことができます</strong>.ぜひご参考ください.

感想・レビュー・書評

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  • オートマトンシステムを魔法に例えた本作には前々から興味があり、やっと読むことができました。

    ストーリーとしては王道と言った印象を受けましたが、それのおかげでオートマトンシステムを理解する事に意識向けられたので、よく計算された一冊だなと思いました。

    唯一の欠点は値段が高い事です。小説ではなく、専門書と割り切ってみないとなかなか手が出ませんでした。

  • 閲覧室 007.1||Kaw

  • 形式言語とオートマトンの初歩的解説を物語形式にしている。よくできているが、これで形式言語について理解できたのかどうかは心もとない。

  • 2017.6記。

    魔法使いの弟子が古代の言葉を解読する、という形で学ぶコンピュータの仕組み。実は続編の「精霊の箱 チューリングマシンをめぐる冒険」を先に読んでしまっていたが、やはりこちらから読む方が分かりやすいと思う。

    この本では、文字の集合が言語であること、あるルールで並んでいる文字列が言語かどうかは実はそう簡単には判定できないこと、といったことが説明される。

    読み物としても面白く、魔法使いの師と弟子との会話が結構笑えたりする。弟子が「便利な技術」のつもりで魔法を学んでいくうちに、いつのまにか真理探究の道に目覚めていくところもぐっとくる。すごい本。

  • (特集:「先生と先輩のすすめる本」)

    ↓利用状況はこちらから↓
    http://mlib.nit.ac.jp/webopac/BB00546578

  • 魔術師の弟子になったガレットは毎日毎日さまざまな古代言語を先生について勉強している。いつになったら魔術を教えてもらえるのかと思いながら。〇と●でできた古代言語。それはいろいろな規則で第一古代ルル語とか、第二古代ルル語とかとか言われている。魔術師の先生はこの言語を勉強することが魔術師への道であるというけど、ガレットはだんだんとうんざりしてきている。でも、昔の妖精が作ったという遺跡では、白い扉や黒い扉があって、なんだか古代言語と似ていると感じる。ガレットの冒険を読むうちに形式言語の世界に入っているのだな。不思議な本である。

  • 物語としてロードオブザリングみたく情景が浮かぶぐらいおもしろいと思ったし、いいことも結構書いてありました。計算理論はまぁ一文一文目を通して気楽に初見って感じで理解しようとしました。

  • よくここまで考えましたね、ほんとに…

    小説の形式を借りたなんらかの理論の解説本はいくらでもあるけど、決まった呼びかたってないんですかね? 小説仕立てのビジネス本、みたいな言い方が多いんでしょうか。

    わかりやすくて有名なところだと「もしドラ」?(未読) その手の本は世にあふれ返っていると思いますが、「数学ガール」と「The Goal」くらいしか読んだことないのでなんとも言えませんが、小説にする意味あるんかいってのが多そうな気がします。(適当な推測。あ、ザ・ゴールは良く出来てましたよ。)

    しかしこの本はそんなレベルとは一線を画す。

    理論の解説とストーリーが非常に高いレベルで結実している。魔法使いという設定も成功してますね。でもストーリーちょっと懲りすぎちゃって理論の説明がはみ出ちゃったよみたいなところはあるかもしれない。

    ただまぁやっぱりストーリーはおまけではある。圧巻は形式言語の文を論理的に解き明かしていくプロセスですね。ポーの黄金虫を初めて読んだときのような新鮮な感動を久しぶりに味わえました。

    書いた人はただの天才でしょう。

  • 2018.1.13市立図書館
    (長女に先を越された。分類は007、情報科学の棚になるが、ふつうに物語としておもしろく読んだとのこと)
    次の予約が入ってしまったのでいったん返却、再度予約を入れよう。

    2018.3市立図書館
    物語世界にも馴染んできておもしろくなってきたところ(第6章途中)で返却期限

    2018.5.12市立図書館
    ガレットが学会に出るあたりから物語に勢いがついてきて、装置や遺跡のからくりにも慣れて、読むスピードも速くなってきた。終盤は、バベルの塔か普遍文法か、といろいろ想像を膨らませながら楽しんで、ガレットの成長に感無量で読み終えた。
    師弟や同志との(偶然か運命か)幸運な出会いの意味と、そうした人々との間の信頼と協力ぬきにはやり遂げられないような大きな仕事があるのだということ、だから分をわきまえ役割を見極めて精進しなければならないのだ、というのも大切な示唆、メッセージだと思った。

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著者プロフィール

言語学者

「2019年 『平成遺産』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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