精霊の箱 上: チューリングマシンをめぐる冒険

著者 :
  • 東京大学出版会
4.19
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本棚登録 : 207
レビュー : 12
  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784130633635

作品紹介・あらすじ

新米魔術師になって数か月.ガレットの前にはさらなる波乱万丈の運命が待ち受けていた――『白と黒のとびら』第2弾は,チューリングマシンがテーマ.主人公をはじめとする様々な登場人物とともに,「計算」の本当の姿、またそれにまつわる数々の話題に親しもう.【上下巻】

感想・レビュー・書評

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  • 2017.2記。

    最初に書いておくが「めちゃくちゃ面白い」。

    チューリングマシン、より乱暴に言ってコンピュータとは要するになにか。本書は、二進法、実行と停止、遷移図など、「計算」をつかさどる原理や仕組みについて、魔法使いの弟子が「いにしえの呪文を解読する」という物語の形を借りて解説。それがまた壮大な陰謀との戦いに仕立て上げられているのだからすごい。難点があるとすれば、論理式の解説部分が面白すぎて、恋や冒険のパートを読み飛ばしたくなるところだが、実はそれが理解のヒントになっていたりもするから侮れない。

    著者は言語学が専門のようで、計算とは何ぞや、を突き詰める過程では数学よりも言語が全面に出てくるところも典型的文系の私には鮮烈。それでいて、例えば「暗号理論」の部分では整数論の奥深さを垣間見られる。暗号化するより復号化(解読する)ほうがずっと難しい理由が「累乗(で暗号化する)よりも累乗根(で元に戻す)のほうがずっと計算が大変だから」という直観的な理解とか、個人としての収穫の一つ。

    蛇足だが、物語の輪郭は村上春樹の「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」だと予想する。というか併せて読み直せば相当の発見がありそう。そうか、計算士と記号士との戦いってのはこれか・・・と。「チューリングをめぐる冒険」というタイトルも「羊をめぐる冒険」からインスパイアされていそうだし。

  • 傑作ファンタジー小説、そして計算の理論へのやさしい道しるべ。上巻ということで、前作の復習をしつつ、主人公ガレットに迫る大きな陰謀の影を辿っていく。

  • (特集:「先生と先輩のすすめる本」)

    ↓利用状況はこちらから↓
    http://mlib.nit.ac.jp/webopac/BB00538919

  • ガレットは魔術師になる修行を続けている。先生から教えてもらった魔法は「省き」と「延ばし」だけだ。まだまだ勉強と教練が続く日々だ。でも、ガレットは先生から後継者とされることが決まっている。それでより勉強に励まなくてはいけない。今回はチューリング・マシンをめぐる話題である。

  • 2018.6.10市立図書館
    2018.721(再)市立図書館
    夏休みのオフライン生活でようやく読み始めることができ、読み始めたらあっというまにひきこまれて一日で上巻読了(下巻の予約が追いつかない…)。
    「白と黒のとびら」の続きのお話で、魔術師の弟子のガレットが晴れて魔術師になり、塔の守り手にもなったわけだが、実際はまだまだ未熟で修行は続くその一方で、国を揺るがす陰謀にガレットをはじめとした魔術師や学者たちが巻き込まれていき…。
    ミステリー的展開あり、パズル的謎解きあり(二進法で数字やアルファベットを表示する話になってきたのでオートマトンよりもとっつきやすい)、主人公の成長譚もあり、で読ませるファンタジー。高1の長女はわたしが借りては積ん読にしている間にも数度読み返したという。分類番号410は広い読者に発見してもらうにはちょっともったいないかも…

  • 180113 中央図書館
    ちょっと無理かな。

  • 図書館アルバイト学生さん推薦図書
    【所在] 3階開架
    【請求記号】 007.1||KA||1
    【OPACへのリンク】
     https://opac.lib.tut.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=179511

  • 感想は下巻でまとめて.

  • 請求記号 410.9/Ka 98

  • ファンタジーとして抜群に面白い。
    ビルドゥングスロマンとしても面白い。(ちょっと立派になりすぎではあるが)
    魔法の仕組みをチューリングマシンに重ねた設定がうまくいきすぎている。

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著者プロフィール

言語学者

「2019年 『平成遺産』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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