建築を語る

  • 東京大学出版会 (1999年6月3日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (264ページ) / ISBN・EAN: 9784130638005

感想・レビュー・書評

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  • 安藤忠雄が好きで、この本にサインしてもらった

  • 安藤の建築感をあくまで憶測で言うと、建築というものはその場で何年もの歴史を刻みその土地に定着していくものであり、安藤自身の建築物は単なる製造工業品ではないし望んでいないということである。その責任を果たすために、安藤自身が仕掛け人として全面的に計画案の矢面に立ち、周囲の期待に答えるよう、斬新な新築物件にエネルギーをそそぐ。それは初期設計の構想段階でオーナーと建築士の交渉から始まり、完成に至るまでの現場代理人や職人まで全てのステークホルダーと調整を重ねる。そこでは初期段階の設計から終盤の設備の収まりという制約の過程で、あえて解釈の余地を残した建物がどんな物語を紡ぎだすか、考察してそこから生まれる偶然性が機能性や芸術性を高めているのだなと思った。わたし自身の経験でもあるが、実際零細設備屋の設備に回ってくるまで色々変更が加えられていくなか建築の当初案に変更が数多く存在するものである。そこでの元請けとの調整、図案変更など構築されるコミュニケーションは熱気がこもっている。

    話は変わるが安藤は日本の建築物は平面であり、欧州は立体であと述べている。そして意識的に母国である日本に地下にその立体的空間を広げるという手腕を多く活用している。

    ただそのような取り組みにもかかわらず安藤は日本的な建築家と言われている。わたしは安藤の実際の建築を見た事ないので当てずっぽうだが谷崎潤一郎の陰翳礼讃的なものなのかなぁと愚考を展開して見る。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/24711

  • 一人旅に行った方が良い
    自分の考えは予算、施主のちょっとしたことでは曲げない強い心を持つ

  • 2017.05.16 品川読書会

  • 高校生の頃に安藤さんの本を読んで、熱い人だと衝撃を受けた。10年経った今、オリンピックスタジアムとか色々あって、この本を読んで、昔感じたような熱さをあまり感じなかったのはなぜだろう?1950-80年代の美術を知るには良い本。あと、ピラネージとカルロ・スカルパという人を知れたのは良かった。

  • (幸太さん)

  • アツい。とにかくアツい。建築の面白さも伝わってきたし、何より「自身の職業に覚悟と決意を込めて、社会の流れと対峙する」という極めてパワフルな生き方に感動しました。近代化・経済至上主義の負の側面に必死に抗い、ポストモダンの希望を求める力強さ。かっこいい。 ただ、大学の入学式に臨席していたのに…あまり話を覚えていないことに全力で後悔。。。

  • 建築についての知識がゼロの私でも得るものあった。
    ただただ社会の流れに身を任せるのではなく、自分というものを確立し、信念を持って生きていき、また旅を通じて自己との対話の時間を持ちたい。
    まず今をしっかり生きていこうと思った。

  • 大学講義からの著。色々な人物や建築に対して知識が広がります。建築初心者にはいいかもしれないです

  • 安藤忠雄の建築論の集大成

  • この本は1990年代の本ですが、「梅田に森をつくる」など今、大阪で実現されようとしていることが書かれていて、今読んでも刺激的な内容です。これは読んだ方がいいのでは?

  • 建築を真に理解するには、媒体を通してではなく、自らの五感を通じてその空間を体験することが何より大切

    「旅」とは、惰性的な日常を離れ思考の深度を深める、自分との「対話」

    世界中で急速に均質化する生活空間の意義をもう一度問い直し、歴史や風土に根ざした土地に固有のものを手がかりとして、 何か人間に本質的なものを顕在化させようとしている

    建築をつくる第一歩は味方をさがすということ。敷地を見た時、

  • 建築の話も面白いけど、安藤氏の考え方を知ることができるのがいい。20代や30代で経験したことが40代以降の土台になるとも書いてあったし、大学生へ向けた内容も多数。哲学的な内容もあって、読み進めにくいところもあるけど、総合的に興味深い一冊。

  • こんな授業出たかったな 本の大きさも多分こだわってて物理的にも読みやすかった ただ本棚に収まりが悪いよ

  • 安藤忠雄が東大大学院で5回にわたって行った講義の記録。
    こういう人物の生の話が聞けるってのは、大学(とくに一流大学と呼ばれる大学)ならでは。ライブで聞くことのできた人は本当にうらやましい。

    近代建築の歴史的な背景から自身の思考のプロセスまで広い話題を縦横に行き来して話を展開している。そのぶん、建築論としてのまとまりはないけれど、建築だけを考えるのではなくて、社会や環境、人まで考えることの大切さを教えてくれる。単なる建築論ではなくて、20代へのメッセージ的なものが多く含まれているように思う。

    安藤忠雄が講義の中で繰り返し言っているのが、実際に外に出て現物を見ること体験して考えること。そうした体験からえるものは、安藤忠雄の講義を生で聴いたって得られないし、ましてや講義録ではなおさら無理。それこそ自分から動くしかない。

    学生時代を振り返ってみれば、あまり能動的に活動してなかった。無難な選択ばかりをしてきた。だから安藤忠雄の言葉はいちいちつきささる。もっと動いて考えてを繰り返してもよかったよな、と思う。とはいえ、考えることも行動することも今からできる。それを、どう意識的に行っていくかが課題だろう。

  • コルビュジエのとこだけ読んだ

  • 安藤さん本人はいかにもパワフルな大阪のおっちゃんって感じだけど、
    意外なほどの言葉の重さと謙虚さに新鮮味を感じながら読み進めました。

    自分とこの事務所の学生アルバイトには、大阪から京都まで歩いて帰ることを勧める(強制?)らしい。
    それも彼自身が、20代に舟でヨーロッパを一周した経歴を持つから。
    多感な時代にたくさん感じろ、




    流されていてはいけないと思いました。


  • 人生というのは所詮どちらに転んでも大した違いはない。
    ならば闘って、自分の目指すこと、信じることを貫き通せばいいのだ。
    http://www.touchingword.net/detail.php?id=151

  • 著者サイン本。

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著者プロフィール

建築家。1941年生まれ。独学で建築を学ぶ。1969年安藤忠雄建築研究所設立。1997年東京大学教授。2003年同名誉教授。2005年同特別栄誉教授。2010年文化勲章を受章。日本建築学会賞、アルヴァ・アアルト賞、日本芸術院賞、プリツカー賞、高松宮殿下記念世界文化賞、アメリカ建築家協会(AIA)ゴールドメダル、国際建築家連合(UIA)ゴールドメダル、イサム・ノグチ賞など受賞多数。

「2022年 『安藤忠雄の建築5』 で使われていた紹介文から引用しています。」

安藤忠雄の作品

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