美学辞典

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  • 東京大学出版会
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (289ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784130802000

感想・レビュー・書評

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  • 美学の教科書としてよくできていると思いますよ。
    網羅的だし、割とくわしいし。

  • 美に関連するさまざまな概念について、定義と説明をした本。
    著者自身の言葉と、著名な学者や哲学者の言葉を織り込みつつ、地道に概念を定める作業を続けることに終始している。

    専門的な言葉をほとんど使わず、一般的な言葉で美の概念を丁寧に説明しようとしていて、著者にとても好感を持ちました。
    ただ、ほんとに定義と説明に限っての記述がえんえん続くので、読んでいて面白いものではなく、途中しばしば退屈に感じたりしました。
    絵を描く者としてちょっと読んでみようかなと手にしたんだけど、どちらかというと、学者が美について勉強するための本なのかな。
    冒頭にこの本は教科書として構想されたものだと書かれてあるし。どうしてだかわからないんだけど、なんで教科書ってこうつまらないものになるんだろう。

    内容に興味はあるし、読み込んでいけば勉強にはなるのかもしれないのですが、本来は絵を描きたい自分としては根本的に、これを読んでどうするのかと疑問を持ってしまいました。
    確かに書かれてあることは著者や先人の知識がつまった、とても価値のあるものなんだけれども、自分は美学を勉強したいんじゃなくて、美学を自分で体験したいんだ。
    誰かがまとめた定義や説明よりか、まず手を動かして自分なりの考え方を泥臭くとも発見していきたいんだ。
    と、いろいろ考えた末そういう結論になったので、ほとんど目を通せてはいないんだけど、読むのをやめることにしました。

    たぶん、とてもいい本なのですが、自分には合わなかったです。
    これから何十年して自分の美学というものを持てるようになったら、答え合わせをするように読み直してみたいな。

著者プロフィール

1943年東京都生まれ。東京大学文学部フランス語フランス文学専修課程卒業。同大学院人文科学研究科美学芸術学博士課程修了。埼玉大学助教授、東京大学文学部教授、日本大学文理学部哲学科教授を歴任。元国際美学連名会長。現在、東京大学名誉教授、国際哲学系諸学会連合副会長。文学博士。1982年、『せりふの構造』でサントリー学芸賞受賞。著書に『せりふの構造』『作品の哲学』『ミモザ幻想─記憶・藝術・国境』『美学辞典』『美学への招待』『日本的感性─触覚とずらしの構造』『ディドロ『絵画論』の研究』ほか。

「2016年 『講座スピリチュアル学 第6巻 スピリチュアリティと芸術・芸能』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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