犠牲の森で 大江健三郎の死生観

Kindle版

β運用中です。
もし違うアイテムのリンクの場合はヘルプセンターへお問い合わせください

  • 東京大学出版会 (2023年3月22日発売)
3.67
  • (1)
  • (1)
  • (0)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 57
感想 : 4
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (512ページ) / ISBN・EAN: 9784130860642

作品紹介・あらすじ

大江健三郎という作家の全体を、「犠牲」のテーマから一貫して解釈しえた画期的研究。イメージ分析を主軸として、様々な領域のテクストからの影響、同時代的な社会状況、故郷の歴史・空間性などを踏まえて、大江作品における死生観を詳細に描き出す。【第12回東京大学南原繁記念出版賞受賞作】

みんなの感想まとめ

「犠牲」をテーマに、大江健三郎の作品を前期から後期にわたり一貫して読み解く本書は、彼の文学の深層に迫る画期的な研究です。博士論文を基にしたこの著作は、特に「同時代ゲーム」の分析から始まり、難解な作品を...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ノーベル文学賞 大江健三郎さん 死去 88歳 | NHK | 訃報
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230313/k10014006861000.html

    菊間 晴子 (Haruko Kikuma) - 大江健三郎作品における「犠牲」の表象―『万延元年のフットボール』、「核時代の森の隠遁者」の比較分析から - 講演・口頭発表等 - researchmap
    https://researchmap.jp/harukok/presentations/32187932

    犠牲の森で - 東京大学出版会
    https://www.utp.or.jp/book/b10026747.html

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      被爆地・広島などから悼む声=平和運動に深い関わり―大江健三郎さん死去 | 時事通信ニュース
      https://sp.m.jiji.com/a...
      被爆地・広島などから悼む声=平和運動に深い関わり―大江健三郎さん死去 | 時事通信ニュース
      https://sp.m.jiji.com/article/show/2909301
      2023/03/14
  • 大江健三郎のキャリアは長大であり、当然ながらその作品群には変遷がある。個人的にはデビューから「万延元年のフットボール」あたりまでがいちばんおもしろく読みやすいし、大江本人がレイトワークと名付けた仕事群にはいまいちピンとこないところもある。

    本書は博士論文を書籍化したものだが、「犠牲」をテーマとして前期から後期までの大江作品を串刺しにして読み解くものである。こう書くと、なかなか乱暴に聞こえるかもしれないが、読んでみると実際に通底しているように思えてくる。たぶん、そう。

    まず「同時代ゲーム」の分析から本書は始まる。あのわかりにくい小説である。
    本書のタイトルには犠牲の森とあるが、大江には二本の軸があるという。「犠牲となって死んでいったものの亡霊性をめぐる思考、あらゆる個の魂を包括する『総体』としての超越的存在をめぐる思考」。それがわかりやすく顕現されているのが「同時代ゲーム」であり、よって前半で緻密に分析されている。

    これだけだと単なる二項対立のように見える。個人と超越的存在、といえばキリスト教圏である欧米圏の小説で現れやすいテーマだが、それだけだとわざわざ論文にするほどでもない。しかし「同時代ゲーム」から始まる本書は、複雑化する大江作品を精緻に読み解いていき、前期も後期も時間軸を行き来しながら分析していく。
    本書は十年がかりの仕事だったらしいが、それに見合うだけの読み応えがある内容だった。

  • 5
    14
    20
    23
    25
    43
    45
    59
    61
    64
    81
    115
    149 150
    203 壊す人
    212 三島の自決
    215 バシュラール
    221
    233
    239
    275
    316
    354
    370
    381

全3件中 1 - 3件を表示

著者プロフィール

1991年生まれ。2021年東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。現在は東京大学大学院人文社会系研究科特任研究員、東京大学大学院総合文化研究科教務補佐員、青山学院大学・昭和女子大学・明治学院大学非常勤講師。
主要論文に「「後期の仕事(レイト・ワーク)」にあった「希望」――大江健三郎の小説作品における死者とのコミュニケーションに着目して」(『日本近代文学』2017年5月)、「●を超えて、あるいは●のなかで――『うたびこ』『0』に見る「喪」と「メランコリー」」(『ユリイカ』2020年3月)、「「テン窪大檜」の表象に見る「魂」の救済可能――大江健三郎『懐かしい年への手紙』、『燃えあがる緑の木』の比較分析を通して」(『超域文化科学紀要』2021年1月)がある。

「2023年 『犠牲の森で 大江健三郎の死生観』 で使われていた紹介文から引用しています。」

菊間晴子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×