アラビア・ノート―アラブの原像を求めて (NHKブックス 356)

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  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140013564

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  •  本書は2002年に文庫化(ちくま学芸文庫)している。


    【目次】
    まえがき 

    I 日記より――あるアラビアの一日 
    1 マリアムの憂鬱 
    2 夜のつどい 
    3 荒野の朝 
    4 町のインテリ 

    II フィールド・ノートより――荒野に生きる人々 
    1 食べること、飲むこと 
    飲み食いの意味/朝のコーヒー/ベドウィンは菜食主義者?/祈って屠る/食事の作法/食後に手を洗う/食べたら解散
    2 伝統衣装、イスラームと沙漠の産物 
    威風堂々のアラビア服/下ばきははかない/かぶりもの/女性の服装/下着いろいろ/髪型/飾面/最先端をいくファッション/衣服の共通の原理――太陽と砂は大敵
    3 住いは女のもの 
    住居の変遷/間仕切りは同じ/女の間
    4 沙漠の喜びと悲しみ 
    人間の歴史は結婚から/姉さん女房/部族柄の考慮/井戸端でのロマンス/縁談のとりすすめ/ハーリド君の例にみる/宵闇の結婚契約式/カーテンの儀式/前前夜から前夜へ/結婚披露の夜宴/客もお色なおし/初夜を迎える/一夫多妻/離婚と待婚期間/子どもの誕生/名づけの儀式/産児制限/イスラーム教徒にとっての死/沙漠の葬式/墓標のない墓地/服喪/墓参りはしない
    5 詩と踊りの世界 
    生活のなかの詩/手みやげは詩で/乙女のまつり/不意打ちの詩合戦/停戦の輪舞/「かもしか」と「山羊」の舞踊り
    6 水とベドウィン 
    沙漠の水害/サイルの治水/泉の生死/ひよわな地主/水主と地主の分離/企業農園の出現/労働力構造の変化/人口の流動
    7 土地とベドウィン 
    大理石の争奪戦/土地のなわばり意識/ワクフ/アブドル・ワッハーブの古証文/荒地への執着/天水農業/耕作地の近くには住まない
    8 むらのなりたち 
    居住集団の流動性/むらの定義/むらの誕生/アワド、首長となる/モスク建設/静と動の共存/村齢/定住化への動因
    9 日々のイスラーム 
    五回の祈り/祈りと生活が溶け合う/女の祈り/断食/断食解除の夕べ/生涯かけた巡礼/羊のいけにえ/信仰の告白と喜捨

    III 雑記帳より――移動文化を考える 
    1 町のアラブと沙漠のアラブ 
    アラブの原像/蔑視と尊敬/沙漠への憧れ
    2 アラブのものの見方 
    労働について「働く」ことの意味/自己主張について/権威について
    3 アラブとのつきあい 
    アラブの「親切」をめぐって/アラブへの接近/違いを楽しむ

    参考文献 
    あとがき 

  • サウジアラビアのメッカ近くに位置するワーディ・ハディージャという村を中心に、著者がおこなったフィールド・ワークの記録です。

    論文などの形にまとめられる前の、生き生きとした体験が綴られており、おもしろく読みました。また、彼我の文化の違いにたえず直面しつつも、彼我の文化の違いに対して節度を持ちつつ、できるだけ相手を理解することに向けて進んでいこうとする著者の態度についても、多くのことを考えさせられました。

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著者プロフィール

1937年、奈良県生まれ。<br>東京大学大学院地理学博士課程卒業。理学博士。<br>津田塾大学教授、国立民族学博物館教授、総合研究大学院大学教授を経て、現在、中央大学総合政策学部教授。国立民族学博物館名誉教授、総合研究大学院大学名誉教授。<br>[主な著書]<br>Bedouin Village(東京大学出版会、1977年)、『アラビア・ノート』(日本放送出版協会、1979年)、『人々のイスラーム』(日本放送出版協会、1987年)、『イスラームの日常世界』(岩波書店、1991年)、『「移動文化」考』(岩波書店、1998年)、『イスラーム世界事典』(編集代表、明石書店、2002年)ほか多数。

「2003年 『イスラームを知る32章』 で使われていた紹介文から引用しています。」

片倉もとこの作品

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