言語を生みだす本能(下) (NHKブックス)

  • NHK出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (325ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140017418

作品紹介・あらすじ

すべての子どもは、文法の基本原理を生まれつき持ちあわせて誕生するが、3歳までにどのように天才的に言葉を習得するのか。脳内のどこかに文法の遺伝子を見出せるのか。人類史上、言語はなぜ、いかに発生、進化したのか。スラングや方言などは、言語の堕落を招くのか。世界をリードする少壮の心理言語学者が、言語本能論に基づき、言葉についてのさまざまな疑問に明快に答える。

感想・レビュー・書評

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  • 言語(話し言葉)に関しての系統的領域、発生論的領域、脳科学的領域、進化論的領域に加え、言語の流動性に関して考察した書籍。

  • 頭がぐちゃぐちゃになる もう一度必ず読み返すべき本

  • 言語生得説にもとづき、子どもの母語獲得の謎を豊富な事例で明らかにする。言語本能の進化を自然淘汰で説明し、言葉の「乱れ」論議の誤解をとく。世界をリードする少壮の心理言語学者が明快に答える。【「TRC MARC」の商品解説】

    関西外大図書館OPACのURLはこちら↓
    https://opac1.kansaigaidai.ac.jp/iwjs0015opc/BB00218042

  • <シラバス掲載参考図書一覧は、図書館HPから確認できます>https://libipu.iwate-pu.ac.jp/drupal/ja/node/190

  • 生得と学習の二元論ではなく、基本設計としての普遍文法を原理として生後の環境に応じた言語を獲得していくという考えに概ね納得できた。第11章「ビッグバン」では、これまでの人類の進化プロセスの中でどのように「言語」を司る機能が生じたのかについて、いわゆる一つの幹ではなく枝葉に別れて生物が進化してきたと解釈すれば、たとえばチンパンジーなどが文法的な言語処理ができないことが決して不思議ではないという話があった。進化論の理解も改まったが、言語能力の萌芽が他の種にもあるはずだという考えがいかに素人的なものか痛感させられた。

  • 学生時代のドリル自己採点。
    不正解の問題をそのままにしていた。
    今一度取組もうとする姿勢が浅かった。何がわからないか見つけ出すことに意味があったのに。

    下巻。全く歯が立ちませんでしたねぇ。上巻はスイスイやったのに。もう一回、読んで分かる日がくるかな。

  • 1209円購入2012-01-19

  • 1995年刊行。チンパンジーの言語獲得に関する議論は「カンジ」(手話ベース)のみで、「アイ」「アユム」には全く触れられない。言語面でヒトとチンパンジーとの間に隔絶した差があることは否定しない(確かに、萌芽的なものでしかない)が、舌足らずの感。また、言語指南役への批判も、それが本論との関係でいかなる意味を持つのかいまいち不明。そもそも言語獲得生来説でも、後天的な言語環境を無視するわけではなく、批判の目的が判然としないゆえ。心の点も、言語と異なり、脳地図では全く表せず、論の検証が難しいとも思えたところ。

  • ジョーク交じりの文体がどうしても苦手でとても時間がかかりました。
    内容的にはけっこう面白いんですが,体系だった知識を得ようとすると,急に読むのが大変になります。逆に空き時間でファッショナブルに言語学に触れるには良い本だと思いました。

  • 下巻で中心になるのは言語と進化論の関係について。言語が複数存在するのは生物の種と同様、変化・継承・孤立といった事柄が長い時をかけて進行したからという主張は、今まさに様々な種族と言語が共に失われつつあるという現実が証明している。また赤ん坊は出産直後は世界中のあらゆる音素音節を聞き分ける能力を持って生まれてくるというのは目から鱗であり、やがて母語の音声しか聞き取れなくなると同時に単語を理解し始め、一人歩きを始める頃に文法を獲得していくという流れには、やはり言語が本能的な部分と関係しているのだと納得させられる。

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著者プロフィール

スティーブン・ピンカー(Steven Pinker)
ハーバード大学心理学教授。スタンフォード大学とマサチューセッツ工科大学でも教鞭をとっている。認知科学者、実験心理学者として視覚認知、心理言語学、人間関係について研究している。進化心理学の第一人者。主著に『言語を生みだす本能』、『心の仕組み』、『人間の本性を考える』、『思考する言語』(以上NHKブックス)、『暴力の人類史』(青土社)、『人はどこまで合理的か』(草思社)などがある。その研究と教育の業績、ならびに著書により、数々の受賞歴がある。米タイム誌の「世界で最も影響力のある100人」、フォーリンポリシー誌の「知識人トップ100人」、ヒューマニスト・オブ・ザ・イヤーにも選ばれた。米国科学アカデミー会員。

「2023年 『文庫 21世紀の啓蒙 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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