自由を考える―9・11以降の現代思想 (NHKブックス)

  • NHK出版
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レビュー : 29
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140019672

感想・レビュー・書評

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  • 「人文的な方法で解決するしかない」がちょっとアレだけど
    面白かった。すっきりする。


    管理社会/監視社会/アーキテクチャ/環境管理型権力/ハッカー倫理

  • ラカン読みたいけど二万円はきつい。。。齋藤環の生き延びるためのラカンにつなげる。。

  • [ 内容 ]
    9・11以降、人はセキュリティと引き換えに自由を権力に譲り渡し、動物のように管理されようとしているのではないか。
    「安全」を求める人々の動物的本能が最重視される一方で、イデオロギーや理念などの人間的な要素は形骸化したのではないか。
    従来の思想が現状への批判能力を失いつつある今、気鋭の二人が権力の変容を見据え、テロ事件から若者のオタク化までの様々な事象を論じながら、時代に即応した新しい自由のあり方を探究する。
    現代思想の閉塞を打ちやぶる迫力ある討論。

    [ 目次 ]
    1 権力はどこへ向かうのか(虚構の時代と動物の時代;二層化する世界;人の顔が見えない映像 ほか)
    2 身体になにが起きたのか(データベースと動物化;オウム真理教の二重性;生物的身体と政治的身体 ほか)
    3 社会はなにを失ったのか(「安全に生きよ!」;ゾーニングとフィルタリング;どのような自由が排除されているのか ほか)

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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • このタイトルじゃどう考えても私興味ないのに,読んでみた。

    デリダもアガンベンもヘーゲルもアーレントも・・・あと誰だっけ,とにかく現代思想に一秒も触れたことがない紗くらが読んでもよくわかる哲学?の本。
    対談て言う形がよいんでしょう。聴衆を意識して簡単にわかりやすく話してくれるのと,前提知識まで説明してくれるのがたいへんよろしい。笑

    哲学って,大半の人にとって,なんのためにあるのかよくわからない学問で,賢い人ってなんか難しいこと考えてるよね,っていう程度にしか思ってないと思う。(紗くらもまあそんな感じ)
    だけど,これを読んで,そうでもないのかもなあと思って。
    人文科学の衰退と,社会科学や心理学の台頭ということが重要な問題として挙げられているんだけど,むしろそれを読んで,哲学者も社会学者も心理学者も結局同じで,現代社会とそこで生きる人々,起きている事象を対象に研究してて,そこから,「もっとみんなが生きやすい社会」を考えてるってことに変わりはないのね,っていう感想を持ちました。
    標題にある9/11とか,オウムとか酒鬼薔薇とか,誰もが「身近」と思う社会の病理を題材に挙げているせいかもしれないけど。

    もっと遠い場所にあると思い込んでた哲学者の役割が,意外と自分の隣にあることに気付いたとか,そんな感じでした。

  •  内容としては東浩紀「情報自由論」の先取りの内容なので、東の発言については、その論考を噛み砕いて語ったものと解してよい。また大澤も同様の主張を様々な本で行っているので、大澤真幸(2008)『不可能性の時代』(岩波書店[岩波新書1122])などを参照するといい。
     9.11以降、セキュリティ化と情報化・ネットワーク化が日常生活の細部にまで浸透してきた社会。ネットショッピングや検索などインターネットの利用により、住所や電話番号など住民票的な情報から志向や関心といった趣味判断に及ぶまでの個人情報を提供して便益を得ることが日常化している。こうした社会では、個人情報を担保にして不安の解消や便益を得ている事実が厳然として存在する。そのような社会では、プライバシー権から情報社会批判をするような旧来語られてきた言説は現状とずれていて意味を成さず、社会の変化に対して語られるべき言説や文学・哲学・思想が追いついていないことを対談で語っていく。情報社会が一層充実する中で失われるものや不安をもたらすものとは何なのか。果たして何を語るべきなのか。情報社会で埋もれている問題についての一端を垣間見るのに一読すると良い一冊。

  • 自由は所詮、エネルギー消費量に規定されるのでは?

  • アレント読まんと

  • フーコー以後について。


  • 大澤真幸と東浩紀の対談。そのテーマは<自由>。
    われわれは取り敢えず自由な社会に生きている。
    しかし、それは本当に自由なのか。大澤真幸も東浩紀も、広範囲に渡って例示を出し、
    自由という一つのテーマのもと、フーコーの「規律訓練型社会」から「環境管理型社会」のシフトについて考察したり、
    カフカの『審判』の話題を二人とも独自の解釈に基づいて、ささやかに火花を散らしたり、といったように
    様々なキーワードのもと語られる二人の言葉は、対談だけあり生き生きとしている。
    この対談が後に大澤真幸では『<自由>の条件』での仕事に存分に活かされており、その伏線とも言える一冊である。
    口語体なので読み易いし、よく編纂されていると思う。さすが、NHK出版。

  • 2008.07 ちょっと難しいけどなんとなく、両著者の不自由な現代社会への危機感を理解することができたかな?

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著者プロフィール

東浩紀(あずま ひろき)
1971年東京生まれ。批評家・作家。ゲンロン代表。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了(学術博士)。専門は哲学、表象文化論、情報社会論。
著書に『存在論的、郵便的』(サントリー学芸賞思想・歴史部門)、『動物化するポストモダン』、『クォンタム・ファミリーズ』(第23回三島由紀夫賞受賞作)、『一般意志2.0』、『弱いつながり』(紀伊國屋じんぶん大賞2015受賞作)ほか多数。『ゲンロン0 観光客の哲学』は第5回ブクログ大賞人文書部門、第71回毎日出版文化賞受賞作。

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