自由を考える―9・11以降の現代思想 (NHKブックス)

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レビュー : 29
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140019672

感想・レビュー・書評

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  • この本が出たのは10年以上前だけど、現在に通じるものがあるなと思う

  • 今でも十分読める本でしたがちょっと補足すると フィルタリングの話題において個人が任意にフィルタリングをやると言った話には現在では携帯を持ち始めた子供の場合は躾のため「親」がフィルタリングの有無を決めてしまうケースもあるだろう。そうなると自由を決める親はまさしく規律訓練方権力でアーキテクチャーは環境管理型権力である

  • 東さんと大澤さんは、監視カメラによる監視社会や国民総背番号制などの議論をよくしている。テレビなどでは議論されないが、自由について議論することは、重要だと思う。この間「そうだこれから正義の話をしよう」がベストセラーになったが、正義や公正さを語るには自由についても議論する必要があると考えている。

    ウォール街占拠デモやアラブの春など、世界では正義と自由の問題は大きなテーマになっていると思う。ただ、それが日本で起こらないのはやはり、自由について議論する風土がないからだと感じた。自由というのは、お上から与えられるものでなく、やはり個人・市民レベルで議論しなければ、自由に関する議論足りえないから。

  • [ 内容 ]
    9・11以降、人はセキュリティと引き換えに自由を権力に譲り渡し、動物のように管理されようとしているのではないか。
    「安全」を求める人々の動物的本能が最重視される一方で、イデオロギーや理念などの人間的な要素は形骸化したのではないか。
    従来の思想が現状への批判能力を失いつつある今、気鋭の二人が権力の変容を見据え、テロ事件から若者のオタク化までの様々な事象を論じながら、時代に即応した新しい自由のあり方を探究する。
    現代思想の閉塞を打ちやぶる迫力ある討論。

    [ 目次 ]
    1 権力はどこへ向かうのか(虚構の時代と動物の時代;二層化する世界;人の顔が見えない映像 ほか)
    2 身体になにが起きたのか(データベースと動物化;オウム真理教の二重性;生物的身体と政治的身体 ほか)
    3 社会はなにを失ったのか(「安全に生きよ!」;ゾーニングとフィルタリング;どのような自由が排除されているのか ほか)

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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  •  内容としては東浩紀「情報自由論」の先取りの内容なので、東の発言については、その論考を噛み砕いて語ったものと解してよい。また大澤も同様の主張を様々な本で行っているので、大澤真幸(2008)『不可能性の時代』(岩波書店[岩波新書1122])などを参照するといい。
     9.11以降、セキュリティ化と情報化・ネットワーク化が日常生活の細部にまで浸透してきた社会。ネットショッピングや検索などインターネットの利用により、住所や電話番号など住民票的な情報から志向や関心といった趣味判断に及ぶまでの個人情報を提供して便益を得ることが日常化している。こうした社会では、個人情報を担保にして不安の解消や便益を得ている事実が厳然として存在する。そのような社会では、プライバシー権から情報社会批判をするような旧来語られてきた言説は現状とずれていて意味を成さず、社会の変化に対して語られるべき言説や文学・哲学・思想が追いついていないことを対談で語っていく。情報社会が一層充実する中で失われるものや不安をもたらすものとは何なのか。果たして何を語るべきなのか。情報社会で埋もれている問題についての一端を垣間見るのに一読すると良い一冊。

  • 環境管理型監視になってきてますね。はい。偶有性が問題です。

  • とても興味深い。自由とはなにか。規律訓練型権力と環境管理型権力。僕の意志は環境によって操られているのか??

著者プロフィール

東浩紀(あずま ひろき)
1971年東京生まれ。批評家・作家。ゲンロン代表。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了(学術博士)。専門は哲学、表象文化論、情報社会論。
著書に『存在論的、郵便的』(サントリー学芸賞思想・歴史部門)、『動物化するポストモダン』、『クォンタム・ファミリーズ』(第23回三島由紀夫賞受賞作)、『一般意志2.0』、『弱いつながり』(紀伊國屋じんぶん大賞2015受賞作)ほか多数。『ゲンロン0 観光客の哲学』は第5回ブクログ大賞人文書部門、第71回毎日出版文化賞受賞作。

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