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Amazon.co.jp ・マンガ (416ページ) / ISBN・EAN: 9784140054116
みんなの感想まとめ
人々に希望を与えたイエスの人間性を深く掘り下げた作品は、宗教や道徳に対する理解を促進します。特に、聖書の中で名前のない弟子の視点から描かれることで、イエスの教えや生き方がより身近に感じられるようになり...
感想・レビュー・書評
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日本人は宗教心が希薄と言われる。
西洋人の人格形成や道徳教育の柱の一つであるキリスト教についても、理解が深いとは言えない。
当方、かつてミッション系の中高一貫校に教員として7年ほど勤務していたが、宗教行事については普段とは違う雰囲気を味わえるイベントのようなものとしてしか捉えられなかった。
聖書の言葉にしても断片的に触れるだけで、象徴的な預言の言葉が何を言いたいのか、自分の頭で考えることはほとんどなかった。
そんなことを思い出しながら、数年前に読んだであろうこの本を再読した。
イエスは、人々に希望を与えた。
イエスにすがって生きたがった。
すがれるものが欲しいのは現代人も同じだ。
道標が示してもらいたい。
正解を知りたい。
それを、人の心の弱さであると切り捨てることはできるだろうか?詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ささが安彦先生の歴史感には脱帽する。聖書上でも名前のない弟子を主人公にして、その主人公の視点から見たあくまでも人間のイエスを描いている。
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たぶんおれの人生で初めてのマンガ。いや小学校の時ドラえもんのマンガとか読んだ記憶があるから初めてじゃないか。そういや小4の時給食の前にはだしのゲンを読んで気持ちが悪くなったことも覚えているし。だから初めて、は言い過ぎか。でもアニメはたまに見たとしてもマンガを読む人では本当にないので、この作者はガンダムで有名らしいが、ガンダムもそもそもおれは知らないので、すごい人なんだろうけどどれほどの人なのか分からない。ある音楽の先生が、宗教歌を歌うには、宗教美術を鑑賞するとか、あるいは安彦良和さんの『イエス』を読んだりすればいい、と言っていたので、聖書は読んだことあるし、マンガを見てみようと思った。
上下巻に分かれたものが1冊になった「愛蔵版」を買ってみたが、2時間もないくらいで読めてしまう。マンガの読み方というのを知らないけど、こんなスラスラ読んで、絵なんかチラッと見るだけでどんどんページをめくってしまうのだけど、そんなものなのだろうか。なんかすごいもったいない、というか。マンガと言えばモノクロと思っていたけど、全編カラーできれい。
読んでみた感想は、うーん、という感じ。キリストと一緒に磔にされたのってこんな人なの?とか。あとオレの中での弟子たちのイメージというのが、もっと品のある感じを勝手に想像していたのだけど、なんか全然頭の悪い意地汚い人たちの集合として描かれていて、これが真実だったのかなあ。「ことに高弟のペトロやヤコブはイエスの最後の夜に至るまで愚かであり続けています。その愚かさの質は世俗的で私達の持つ愚かさに知覚、極めて判り易いものです。しかし、そうした愚か者たちによってキリスト教は形づくられました。」(p.411-2)とあって、なんか仮にもキリスト教作ったんだから、そんなに世俗的な愚かさに満たされた人物でないことをなんとなく期待したんだけど。あとはそのあとがきの部分で遠藤周作が「優しさの庇護者」(p.412)として、「殉教という死は、例え愚かでも盲目的でありさえすれば可能」、「『良心的で弱い普通の人々の心情』に依拠する遠藤さんは、殉教という強い行為を強く否定することができませんでした」、「『殉教』が象徴する強い行いを本来のイエスの教えとは無縁なものとして斥けない限り、弱い良心の美学は理不尽な『強さ』に対する負い目から逃れられず、したがってますます自虐的にいじけていかざるをえなくなる」という、今までおれが考えもしなかった手厳しさというか、自己陶酔に対する冷めた目、を感じる。うーん。厳しい。ここまで厳しい見方が出来ないおれなので、全体に対して違和感を持ってしまった。もちろん聖書に依拠しているけれども作者の目線がものすごく入っている点、ただの「歴史マンガ」ではないという感覚を持った。(22/09/11) -
2017年7月6日
<JESUS>
ブックデザイン/鈴木成一デザイン室 -
イエス・キリスト。彼の聖書の業績を同行していた弟子の一人を通じて描いています。あくまで人として。
よくイメージされる超自然的な力をもつわけでなく、一人の思想家・宗教家として。
彼を一人の人間以上の存在にしたのは、一人の熱狂・執念の一言。彼が、あのまま墓の中で朽ちていったと思われるエピローグから、キリスト教最初の殉教者なのでしょう。
この物語では。
彼の一言が、後の世界宗教を生み出したと考えると、恐ろしい。 -
あのガンダムのキャラクターデザインをした安彦良和さんが書いたイエス・キリストの物語「イエス」。イエスのことわかんねーから読むシリーズの2冊目。
安彦さんは日本の神様である大国主や、神武天皇の漫画も書いておられ、それこれ以外にも数冊あるので、何気に歴史漫画の雄だと思ですね。まもなく70歳になられるようですが、もっと書いて欲しい!!
そして本作、基本的には福音書ベースなのですが、ヨハネ伝依りにしたとあとがきにあります。(全部じゃないかもですが)安彦さんの歴史漫画は練りに練られた独自解釈が盛り込まれます。事実を曲げるということではなくて、歴史には謎(今回の場合復活のシーンとか)も多くあり、その部分はおそらくこういうことだろうという解釈が盛り込まれるのです。この意図はあとがきで語られるのですが、これを読むのがまた楽しみだったりします。(福音書を網羅してるわけではないので、どの部分がそうで、どうのこうのはここでは割愛)
なんとなくわかってきたのは、ユダヤ教が最初にあって、イエスはユダヤ教の改革者であったということ。ユダヤ、キリスト、イスラムの源流は同じであることは知っていましたが、そういう視点では見ていませんでした。
そして思うのが、イエスはもちろん誠実に自分の解釈を伝えていきたかっただけなんですが、どうも結果的に弟子達に持ち上げられたというか利用された感じがするんですよね。奇跡とかまさにその象徴なんじゃないかと。(奇跡に本質は何もないけど、キリストの名が広まるにはかなり重要な要素にはなっている)
福音書や史実にそういう件があるのかは知りませんが、これを読む限りイエスはすごく苦しんでるんですよね。なんとなく美しくまとめられたものしか記憶にないので、そういう描写は新鮮でまぁそりゃそうだよなぁと思いつつ、前に書いたら聖フランシスコの映画もそうですが、そんなに苦しんで幸せだったのか、あるいは意図が達成できたのか、と思っちゃうのですが、一瞬一瞬自分で決めたことをしてきたのでしょうから、よかったということなんですかね…なんか釈然としない…。 -
ガンダムのキャラクターデザインで有名な安彦良和さんの描いたイエス・キリストの生涯です。「神の子」としてではなく「人間」として描かれたイエスのドラマに圧倒されます。僕のイエス・キリスト像は、高校時代に読んでいた遠藤周作の小説と今回紹介する安彦良和の(機動戦士ガンダムのキャラクターデザインを担当した方です)『イエス』が基礎になっています。僕はそのあとに聖書を大学時代に本格的に読んでいるのだけれども、安彦氏のタッチで描かれているイエス・キリストが心に迫る勢いでした。
特に『最後の晩餐』で「イスカリオテのユダ』に
「かまわん、お前のなすべきことを今すぐするがいい」
というくだりや、
「主よ、私はあなたの行くところならどこまでもついていきます」
といっていた十二使徒の一人、ペトロに
「お前は朝日昇って鶏が泣くまでに三回、私のことを知らないと言うだろう」
と予言して、それが現実になる場面は、見ているこっちが自分の弱さに恥じ入る瞬間である。
そしてそれは極めて、今日的なものであるということを忘れてはいけないと思う。キリストが最期、磔刑で天に召されていく場面も圧巻なので、よろしければごらんになっていただけるとありがたいです。そして「復活」に関する箇所もこれが「本当のこと」なのかなぁ、なんて思わせる場面でした。 -
人間としてのキリスト―『イエス(愛蔵版)』
http://d.hatena.ne.jp/kojitya/20100506/1273093721 -
キリストの話。
オリジナルの主人公視点での安彦さんの解釈が面白かったです。
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