- Amazon.co.jp ・本 (337ページ)
- / ISBN・EAN: 9784140055090
感想・レビュー・書評
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「風林火山 風の巻」大森寿美男著・井上靖原作、NHK出版、2006.11.25
338p ¥1,575 C0093 (2017.09.29読了)(2008.11.01購入)
2007年のNHK大河ドラマのノベライズ版です。放映当時この本までは手が回らず、終わってから古書店で購入して積んでおきました。
2017年の「おんな城主直虎」は、武田信玄と同時代で領土も隣接しているので、この機会に読んでしまうことにしました。「風林火山」に井伊谷は登場しないとは思うのですが、井伊谷の周辺情勢はわかると思います。
1535年8月、諸国を放浪する浪人、大林勘助が初めて甲斐の地を踏んだ。
武田信虎が今川氏輝と戦い、今川に加勢する北条氏綱・氏康と戦い敗退した。
戦を見た勘助は、三河牛窪に帰り着いた。
勘助は、1500年に駿河富士郡山本村の山本家に生まれた。父は山本貞幸、母は安、籐七という兄がいた。幼名は源助という。12歳のとき、大林勘左衛門のもとに養子に出された。
片目が見えず、びっこをひいていたので、二十歳になっても仕官が許されなかったので、諸国巡礼の武者修行に出たのです。
大林家に戻ったら、実子が生まれておりもはや不要の人間となっていた。大林家と縁を切り、山本勘助と名乗ることとした。
勘助は、35歳から7年間、北条、武田、真田、などを渡り歩き、42歳で武田晴信に召し抱えられた。
山本勘助は実在の人物なのか? と疑われた時期もありましたが、いくつかの資料が見つかったことにより、実在したと認定されたようです。
とは言え、記録はほとんどないので、どう動かすかは、作家の自由になります。このドラマでも上手に勘助を動かして、勘助の生きた時代の今川、武田、北条、上杉、真田、諏訪、などの情勢を教えてくれます。今後が楽しみです。
【目次】
第一章 隻眼の男
第二章 さらば故郷
第三章 摩利支天の妻
第四章 復讐の鬼
第五章 駿河大乱
第六章 仕官への道
第七章 晴信初陣
第八章 奇襲! 海ノ口
第九章 勘助討たれる
第十章 晴信謀反
第十一章 信虎追放
第十二章 勘助仕官
第十三章 招かれざる男
●武田と今川(154頁)
「近々、武田の嫡男に嫁が参る。寿桂尼様(今川)の仲立ちによって、公家の姫君を正室に迎えるそうじゃ。武田と組めば、北条とは手切れとなろう。」
●北条氏(161頁)
関東に絶大な勢力を誇る小田原北条氏は、北条早雲の嫡男・氏綱が家督を継ぎ、その嫡男・氏康の正室が寿桂尼の娘という相関図を描いている。
●信虎追放(276頁)
分水嶺に立つ武田晴信、この時20歳。今川義元22歳、北条氏康26歳と、晴信は同世代を生きている。父から子へ、世代の交代は、理由のいかんにかかわらず人のさだめである。
●隠居(285頁)
天文10年6月14日、武田信虎は駿河に隠居し、即座に出家している。81歳でその生涯を終えるまで、二度と甲斐の土を踏むことはなかった。
●御旗楯無(287頁)
源頼義が後冷泉天皇から賜り、のちに甲斐源氏の宗家・武田家に伝わった日の丸(日本最古のものといわれている)が御旗である。
楯無は甲斐源氏の祖・新羅三郎義光(頼義の子)以来、武田の宗家が受け継いできた鎧のことで、「この鎧に勝る楯無し」とうたわれた名鎧というのが名前の由来となった。
それからおよそ五百年、御旗楯無は武田家の家宝であり、惣領のしるしである。
☆関連図書(既読)
「おんな城主直虎(一)」森下佳子作・豊田美加著、NHK出版、2016.11.25
「おんな城主直虎(二)」森下佳子作・豊田美加著、NHK出版、2017.03.25
「おんな城主直虎(三)」森下佳子作・豊田美加著、NHK出版、2017.06.30
「剣と紅 戦国の女領主・井伊直虎」高殿円著、文春文庫、2015.05.10
「井伊直虎と家康」小和田哲男・大石康史著、NHK出版、2017.01.01
「湖の雄 井伊氏」辰巳和弘・小和田哲男・八木洋行著、しずおかの文化新書、2014.02.28
「井伊直虎」夏目琢史著、講談社現代新書、2016.10.20
「風林火山」井上靖著、新潮文庫、1958.12.05
「甲陽軍鑑」佐藤正英翻訳、ちくま学芸文庫、2006.12.10
「山本勘助」平山優著、講談社現代新書、2006.12.20
「武田信玄 風の巻」新田次郎著、文春文庫、1975.07.25
「武田信玄 林の巻」新田次郎著、文春文庫、1974.10.25
「武田信玄 火の巻」新田次郎著、文春文庫、1974.11.25
「武田信玄 山の巻」新田次郎著、文春文庫、1974.12.25
「武田三代」新田次郎著、文春文庫、2006.10.10
「武田信玄(上)」津本陽著、講談社文庫、1996.09.15
「武田信玄(中)」津本陽著、講談社文庫、1996.09.15
「武田信玄(下)」津本陽著、講談社文庫、1996.09.15
(2017年10月5日・記)
(「BOOK」データベースより)amazon
武田軍の孤高の軍師・山本勘助。勘助の才能を見抜き、共に天下を目指す甲斐の虎・武田信玄。そして、二人の前に立ちはだかる越後の龍・上杉謙信。夢と野望、愛と憎しみ、謀りごとと裏切り…。戦国ロマン大河の決定版。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
17年4月からBSプレミアムで再放送中。ふ~ん、井上靖の原作ってなってるけど、どこが?って感じ。
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NHK大河ドラマ 風林火山(全4巻)
戦国時代 山本勘助を中心とした甲斐武田軍を表現した作品。武田軍のみならずその周辺諸国についても描かれていて、楽しく一気に読むことができる。 -
大河ドラマ風林火山の台本…のようなもの。<BR>
読みやすいです。<BR>
勘助が可愛いです。(お前はそればっかりだな