真田三代 上

著者 :
  • NHK出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (472ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140056103

作品紹介・あらすじ

信州から上州にまたがる山間部の小土豪でありながら、徳川の大軍を二度も破った真田家は、まさに異能の一族であった。天下に名をとどろかせる真田家のパワーのみなもとは、いったいどこにあったのか。日本海側と太平洋側の流通経済の結節点を握り、それを背景に台頭したのが真田一族なのではないか。従来とは一味違った真田三代が描き出される。

感想・レビュー・書評

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  • 上巻は真田幸隆が武田家で真田家を復興させるところから、真田昌幸の上田城の築城まで
    だいたい4,50年分ぐらいを纏めて話を進めたわけだけど、思っていたよりも幸隆時代が長かったことは面白かったな。特に没落してから苦労して、真田家を復興させた幸隆の『苦渋を舐めても、領地を維持する』という考え方が良かった。
    逆に武田家の家臣として忠誠を尽くした信綱、輝昌兄弟の在り方は初陣から武田家として戦っていた結果なんだろうな。昌幸は人質時代の生活が兄弟とは異なる考え方に育てたんだろうな。
    それにしても若い昌幸を家康に合わせたのは上田城の戦いの布石なんだろうな。実際にあっていた記録があるのかな?

  • 真田三代…昌幸・幸村を中心として物語か展開されることが多いが、武田に仕えた幸隆の時代は中々ないが、でも昌幸の生き方はこの人の生き様からきているのかもしれない。いかに乱世の戦国時代を生き抜くか…悪い言い方をすれば長い物には巻かれろ的な生き方はある種賢く緻密な考えだと思う。真田の所領である沼田を奪われ、家康との因縁、そして上田城の築城…さあ下巻、よく知る家康との戦いへ繋がっていく。

  • 小大名ならではの処世術!
    昌幸とーちゃんの悪者ぶりがステキ(*^^)v

  • 真田三代というと、真田幸隆、昌幸、幸村(信繁)という組み合わせが多く、昌幸の長男である真田信之があまり目立たないです。
    が、この本では昌幸の時代にいくつか活躍の場面があったので、うれしかったです。

    全編に渡って語られているのは、小大名である真田家の誇り、信じる道についてです。
    この誇りは、各人によって内容が異なるのですが、根底には小さな勢力である真田家をどう絶やさずに過ごしていけるか、というところがあったように思えました。

    ↓ ブログも書きました。
    http://fuji2000.cocolog-nifty.com/blog/2013/02/post-37b9.html

  • 真田幸隆⇒真田昌幸

    上杉、武田、北条といった大勢力の狭間で
    必死に土地と人と名前を守った小土豪。
    上杉・武田が衰退したと思ったら、織田、徳川の台頭。
    知恵を絞り、人の心を利用して生き残った。

    兄弟関係が、なんだか好きです。
    兄・真田幸隆 と 弟・矢沢頼綱
    兄・真田信綱 と 弟・真田昌幸
    兄・真田信之 と 弟・真田幸村
    兄弟には、仲良くいて欲しい。

    最近、忙しくて本を読んでいる暇がない・・・。

  • 真田幸村が直江兼続をあが崇め過ぎ。
    猿飛佐助・霧隠才蔵・三好兄弟等の真田十勇士が出てくるので歴史小説ではなく時代小説というべき。
    事実に即した歴史小説を期待していたのだが、その点は個人的に少し残念。
    しかし、それならそれで時代小説として読めば良いのだが、真田十勇士の名前を出す割には、真田十勇士にほとんど活躍の場面は無くて、幸村との会話は佐助を相手にしたものだけ。消化不良な感じ。

  • 作家得意のフィールドの作品で、冒険が無かったです。自分が持っている真田家のイメージ通りで、伏線もインパクトが薄かった。手堅いと言えば、手堅い作品です。

  • 人は信用してはならない。しかしたまには義を重んじるべし。
    策略家の真田氏ですが、幸村は義を重んじる…のか(←下巻を読もう)。

    「知恵のいくさなら、小が大を倒すことも十分に可能と」幸村

  • 弱小勢力が3代に亘って上野の所領を守るために隆幸、昌幸と「表裏比興の者」と言われながら武田、織田、北条、徳川、上杉、豊臣と主君を次々に変えて弱小勢力を守ってきたが、幸村が直江兼続との親交を深め「義」の何たるかを知る。
    己の義を天下に示すために、関ヶ原、大阪冬の陣、夏の陣で徳川家康と正面切って戦う姿は痛快。
    真田家を地方の土豪から大名に成長させた昌幸、それと対照的に「義の人」と言われる幸村が己の筋を貫いたという一点は共通していると思う。

  • ちょっとストーリーはしょり過ぎなかんじ。
    盛り上がりにも欠ける展開だし、下巻に期待しましょう。

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著者プロフィール

作家

「2017年 『左近(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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