- Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
- / ISBN・EAN: 9784140057001
感想・レビュー・書評
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前半は戦争体験によるトラウマが子孫にまで影響する、という話に不気味さを感じてゾクゾクしたが、後半の謎解きやエンディングに消化不良感が残り、スッキリ読み終わることができなかった。
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#読了 #発現 #阿部智里
平成と昭和、二つの時代で起こった不可解な事件。真相に近づこうとする者たちを嘲笑うかのように謎は深まり、ほの暗い闇がひたひたと迫りくる。
読みやすいのにストーリー自体は戦時中まで遡っていて厚みを感じた。戦争という極限状態ではやむおえない事だったのか… -
八咫烏シリーズの作者が描く、
ジャンルとしてはホラーになるのか?
目の前に見えるはずのないものが見える。
途中までモヤモヤと怖くて、
内容を知らずに読み始めたことを後悔。
クライマックスが来た!
と最終章に辿り着いた段階で、
残りのページ数の少なさに
あれっ?となった。
なんだか急いだ感のあるラスト。。
うーん…。
ただ、自分が抱える恐怖の原因が
自分自身にあるのではなく、
先祖に遡って存在する、という部分は
すごく興味深かった。
ありえない話ではないかも、と思った。 -
過去(昭和)の出来事が現代で不可解な現象として現れる。現実にはないものが見えるようになった母は自殺し、兄、次に私、そして血縁者にも同じ症状の人がいた。物語は戦後の話も同時進行する。妻子とともに暮らしていた男、突然自殺する。男の弟は過去を調べ、真相を探る。過去と現在、つなぐものは一体?
ホラー要素もあり、ミステリでもあるが、保身と罪悪感を描いた物語でした。そこを強く出したいなら、ホラー的なところ、抑えても良かったのでは。欲張りすぎなのかな。読みやすくはあったけれど、ちぐはぐ感は拭えない。戦争に関するところは非常に重い。こちらをより深く描いて欲しかったかな。 -
時代が違う二つの物語がどう絡み合っていくのか、ワクワクしながらあっという間に読みましたが…最後のラストがうーん…
現実的にはこんなもんだと思うけど、物語なんだからもうちょっとすっきりした解決方法を提示してほしかったな。 -
私にはかなり怖い話でした。
平成と昭和。話が行き来するが、接点がなかなか見えてこない。
戦争の悲惨さを考えさせられる本です。 -
ある家族にかけられた呪いを解き明かしていく謎解きストーリー。
序盤はホラー味があってヒヤヒヤしたけれど、ラストがあっさりしていて、「ん?」となった。
次の作品が楽しみ。
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読みやすかったです。
戦争は悲惨です。私はその悲惨さを小説をよむことでしか、知ることができません。その意味では、読んで良かったと思いました。
戦争でおかした罪は、ずっと償い続けなければならないのでしょうか。難しいですね。 -
平成30年、突然起きた幻覚に翻弄される兄妹、病気が原因と思っていたら自殺した母の過去の状況が…という話と昭和40年、復員後に理由もなく突然自殺した兄の真相を探る弟の話が交互に語られる。始めは生きていない少女と彼岸花の幻覚が何処までも追ってくる描写がじわじわした怖さでホラーなのか?と思ってたら復員前の兄の生きて帰ってきたが上に抱えた悲惨さが語られると違う意味での怖さを生んだ。やはり現実は強い。淡々と語られる分重い。そして交叉した結果推測される幻覚の原因が単なるホラーではないのが上手いと思った。兄妹の未来はどうなるのか推測すると後味が悪い。
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ホラーだった、ファンタジーを期待していたのだけれど…。
映画化したら、面白いだろうと思うけど、凄く怖い