明日へのペダル

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  • NHK出版 (2022年6月28日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784140057261

作品紹介・あらすじ

分断された平和な日々の再生を願って、明日へと続くペダルを踏み続ける

本間優一は、多少のさざ波はあっても大過なく仙台で会社員生活を送ってきた。50代半ばに差し掛かり、健康上の理由からロードバイク(本格的なスポーツ用自転車)に乗るようになる。部下の唯の指導を受けて、優一のロードバイク技術はめきめき向上していく。思えば本気になって趣味に打ち込むことは、いままでに経験のないことだった。おりしも新型コロナウイルスのパンデミックが仙台にも広がり経済にも影響を及ぼすように。そんな息苦しい状況にあっても、自転車を通して、優一たちは新しい扉を開いてゆく。直木賞作家であり、自ら愛車を駆りイベント入賞も果たす現在最も自転車に詳しい作家が、ロードバイク愛を込めて描く感動の物語。 

みんなの感想まとめ

健康への危機感からロードバイクを始めた50代の男性が、コロナ禍という特異な状況の中で新たな趣味を見つけ、人生を見つめ直していく物語が描かれています。主人公の優一は、若手社員の水野唯に勧められ、初めて自...

感想・レビュー・書評

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  • 50代半ばの男性が、健康診断の結果に何かしないとヤバすぎる危機的状況に気づくのだが…
    スポーツクラブに入ろうかと思っている矢先のコロナ禍。

    そんなときに社内で一番若手の水野唯にロードバイクを勧められ、次の日には一緒に自転車屋さんに行く。
    結局、一目惚れしたロードバイクを手に入れて走り始める。

    ちょうどコロナで緊急事態宣言が出て、会社でもリモートワークを推奨している。
    地下鉄やバスでの通勤を避けて、自転車に替えたという人も多かったのではないだろうか。

    今や若い人だけに限らず、ロードバイクを乗っている人をけっこう見かけるようになった。
    それは、やはりコロナ禍の影響も少しはあるのだろうか?

    ロードバイク中心の話だけではなく、コロナ禍での会社の中での立場や状況、仲間など大切なものが何かを伝えている。
    同じとは言えないまでも似たような経験をした人もいるのではないかと思った。

    しかし、若いのに水野唯ちゃん凄いよなぁと感じた。
    性格的に明るいイメージではなく、ちょっととっつきにくい感ありなのだが、仕事のスキルは高い。
    ロードバイクでは大会に出場する腕前の持ち主。
    だれが主人公⁇って
    55歳の本間優一だろうけど。

  • <東北の本棚>自転車から広がる世界 | 河北新報オンラインニュース / ONLINE NEWS
    https://kahoku.news/articles/20220717khn000005.html

    明日へのペダル | NHK出版
    https://www.nhk-book.co.jp/detail/000000057262022.html

  • 会社と言うのは経営難に陥ると最初に行う事は人員整理であり、支社・部署統合、あるいは廃部、いずれにせよ人材削減は必須であり、解雇通知等はその長が直接本人に予告しなければならない。また、その前に希望退職を募る事もあるが社会全体が低迷期には定年退職間近な高齢者がターゲットなるのは通例である。今後も疫病含めて自然災害、大震災、また生成AIで人材が不要となる社会変革など企業の存在価値を問われ、リストラは避けれない状態になる前に、特に若い人材は何をしておくべきかじっくり考慮しておくべきだ。本書では中高年、定年まで10年を残す優一が主役だが50歳以上で同じような職種での再就職は現実社会ではほとんど見込みが無い、と考えた方が良い。よく言われ始めたのが、これからはホワイトカラーではなく、ブルーカラー職業(技術が必要な職人:例車・電車・飛行機などの修理工・上下水道工事・電気工事などAIが必要とする末端の手仕事職)

  • 自分もロードバイクに乗っている、最近は仕事の休みが取れず遠ざかっているが主人公の優一と同年代だった事もこの本を読むきっかけとなった。
    50代で健康の為、ロードバイクを始めた優一と自分自身が重なり、面白おかしく読み進めた。又、夫婦関係の大切さをつくづく思い知らされた作品であった、コロナ禍で人生が変わった私もそうだが、人それぞれ葛藤がある事を改めて感じた‥

  • 面白かった。
    けど出来過ぎ、上手く行き過ぎですね。
    小説だからですよね。
    主人公がカッコ良過ぎ。
    登場人物がみんな良い人。

  • ロードバイクにのめり込む描写は良かったが、コロナウイルスの話は余計でしかなく、物語と関係ないのでは。

  • 著者は自転車に乗っているということで期待しましたが、全くのはずれ本。まるで素人が書いた小説のよう。ストーリーも主題もどこにでもある陳腐なもので、展開の工夫や目新しい情報もまるでなし。その上、コロナコロナとしつこく、テレワークだのDXだの地震まで出てきてうんざり、その部分は完全に飛ばし読み。手に取る必要のない本でした。

  • 自転車に興味があり読みました。
    すんなり読めました。
    ロードバイクやってみようかな。

  • 面白いけど上手くいきすぎ。

  • 私はロードバイクにハマることはないだろう。

  • <真>
     熊谷達也 久しぶりの家族身近話題的スポーツ小説?(ジャンル命名:りょうけん。すまぬw) 面白い,とにかく面白いので一直線に読み進められる。会社昼休み読書記録を更新してしまった。「41ページ/25分」である。どうだ、普通の単行本の記録としてはこれはもうしばらく当分、下手したら?この先一生破られないぞ!

     日常生活の一場面を切り取った話から淡々と始まる。小説だが限りなくノンフィクションに近い内容だ。しばらく熊谷の新刊にお目にかかっていなかった事もあるがなんだかやけに新鮮味を感じた。良い。
    熊谷は東日本大震災に特別の体験と感情を持っていてそのことを書いた小説がいくつかある。本作はその震災の事実に更に新型コロナバイラス禍津の事実までも書き加えて物語としている。やはり、良い。ちなみに僕は彼と同い年である。いや別にただそれだけだが・・・。すまぬ。

    で、中心はロードバイクの話である。とはいってもプロのロードレーサーの話ではなく普通のサラリーマン中年オヤジがロードバイクの魅力に嵌ってゆく話である。新型コロナバイラス禍津が急速に流行り始めた2020年春からの市井の生活/社会環境の目まぐるしい変化を事実に忠実にしかし少しくは自分の考えも採り混ぜながら淡々と書いてゆく。面白いのだこれが。僕たちもコロナについてはほぼ同じ経験と想いを持っているので一々感じ入ることが出来るものであった。

  • 暗いコロナ禍の中、定年間近のおやじが、仕事と趣味の両立を図りながら、色々悩みながら結局ハッピーな生活を手にして行くストーリー。

    仙台の印刷会社の室長として働く本間優一は、健康診断でのメタボでイエローカードを貰い、今一歩対処出来ずにいた。ふとした事から若い女子部下の水野唯からロードバイクの紹介を受け奮発してデローザアイドルを購入して色々な楽しさを知る。時はコロナ禍初期で緊急事態宣言下で経済的なダメージを負いながら、リモート勤務が開花する。そんな中、優一は、自転車にのめり込み健康増進と会社生活を両立するも会社経営陣が変わりリストラに見舞われ、慣れ浸しんだ職場メンバーで退社し会社を起す。

  • 50代半ばの本間優一はメタボ対策として部下の女性社員水野唯に勧められロードバイクを始める。仙台郊外を走る場面もあるがロードバイク主体の話でもなかった。東日本大震災、コロナ禍、リストラなど苦境を乗り越え新会社設立など唯や優一たちの飛躍の段階を明日へのペダルとして描かれている。優一が会社の命により唯に解雇を通告する場面にやるせなさを感じたが、有能は唯は仲間と会社を立ち上げる話には胸が熱くなる思いがした。ハッカーでもある唯の特異すぎるキャラと上司の見本のような優一がうまく絡み読み心地が良かった。

  • ロードバイクで風を切ってみたくなった。それは主人公がなんの悪意もなく日々を送っているからかなと感じました。この物語は、ロードバイクと仕事の良い所が感じられ、初読の作家さんでしたが大変面白かったです。別の著書も是非読みたいです。

  • コロナ禍を背景に、50代半ばの主人公がロードバイクに挑戦する物語。

    主人公は健康診断で脂質異常をD判定と診断された本間優一。
    体質改善を考え会社の部下に勧められたロードバイクを始める事を決意する。

    自転車ショップ「ベルマシーヌ」の場面だけで、その情景が目に浮かんで来る。

    ロードバイクの師匠・水野唯との初ライドから、一人で百キロライドまで、めきめきと上達していく姿はこちらまで風を感じて爽快だ。

    会社の業績不振やリストラ、様々な問題が勃発しても誠実でポジティブな主人公に元気を貰えた。

    何歳になっても新しい扉は開けられる。

  • ロードバイク好きには分かる、ロードバイクあるあるが出てくる。

    話としてはうーんかな。

  • お仕事&ロードバイク小説。なかなか気持ち良い物語です。
    熊谷さんと言えば、先日ビッグスリー時代を思わせるSF小説の『孤立宇宙』を読んだばかり。それにしても色んな小説を書きますね。多彩というか節操がないというか(笑)。
    舞台は2020年の仙台。コロナの初期から第3波当たり。この本の前に大島真寿美さんの『たとえば、葡萄』を読んだせいで2作連続でコロナ禍の小説になってしまいました。いささかコロナにも食傷気味。
    どうもロードバイクについては自身の経験が随分入り込んでいるようで、微に入り細に入り語ります。最初は面白かったのですが最後は趣味の話を聞かされ続けるのにも飽きてしまい。お仕事は中年男性の主人公が務める小さな印刷会社のIT関連部門。紙の印刷を重視する前時代的役員vs圧倒的システム開発能力を持つ若手社員。その間で若手を助けて動く中年の主人公といった構図。
    熊谷さんもさすがにIT 領域は苦手なようですね。物語に出てくる様な個人スキルで出来たシステムなんて実際には会社では使えません。システムの裏には充分な仕様書が整備されていて、その人が居なくてもメンテナンスできることが必須です。とは言え、そんなことは読み飛ばして。。
    後半の盛り上がりは出来過ぎで、しかも古臭い人情ものの世界なのですが、前向きで明るく、心地良く読了しました。

  • ダイエットの為にロードバイクを初めて、痩せると共に新たな趣味を獲得する話でかなりべたな展開で、特別劇的な事は無いのですがこういういい話でまとめた本嫌いじゃないです。作者がきっと自転車にはまって、そのすばらしさを喧伝したくて書いたのではないかと邪推しますが、多分当たっているんじゃないかと。
    実際に自分でも自転車乗ってみたいなと思いました。かなり自転車の事細かく書かれているので、知っている人はそこも楽しいはず。ギターに置き換えるとなんとなくわかります。

  • 170これまで少なからず情緒的な部分が強調されがちなところが目立ったが、大きな組織と小さな集団との対比から始まって、家族の向き合い方や自分にない才能への気付きなど、面白くあっという間に読んだ。お仕事小説もいけますねえ。

  •  この人の本何冊目かな。どの本も面白かったし、自転車が好きで読みました。
     真骨頂は終盤に近い経営会議での専務とのやり取りかと。自転車あれこれシーンよりなによりここが一番面白かった。
     最後の元上司との再会シーンも本を読んでいるというより実際自分がそこにいるような臨場感があった。熟年男性二人の会話。穏やかな語らいの中に時代を生き抜いてきた人生の機微がにじみ出てくるような。筆力あってのことだし、この人の作風が自分に合っているんだと思う。
     少し出来過ぎのハッピーエンド。ちょっと違った形にして欲しかった気もしたり。

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著者プロフィール

1958年仙台市生まれ。東京電機大学理工学部卒業。97年「ウエンカムイの爪」で第10回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。2000年に『漂泊の牙』で第19回新田次郎文学賞、04年に『邂逅の森』で第17回山本周五郎賞、第131回直木賞を受賞。宮城県気仙沼市がモデルの架空の町を舞台とする「仙河海サーガ」シリーズのほか、青春小説から歴史小説まで、幅広い作品に挑戦し続けている。近著に『我は景祐』『無刑人 芦東山』、エッセイ集『いつもの明日』などがある。

「2022年 『孤立宇宙』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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