日記の練習

  • NHK出版
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本棚登録 : 864
感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140057476

感想・レビュー・書評

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  • #読みたい本

    くどうれいんさんは今のところ内容が何であれ新作は絶対読むと決めている相性のいい作家さん。今回は日記にまつわるエッセイ。れいんさんの言葉の芸術が、どのような熟成を経て創出されるのか知ることができそうで楽しみ

    #日記の練習
    #くどうれいん
    24/9/19出版
    https://amzn.to/4eSox47

  • タテとヨコだと印象が変わるものだ。横書きの連載もずっと追っていたけれど、本になって、縦書きのものを読むと、また新鮮な感じ。日記といえば横なのではと反射的に思ったけれど、そんなことはないのかもしれない。日記はもっと自由にしていいと読んだばかり。
    読むと書きたい気持ちになる。本当に書くかは分からないけれど。とりあえず、今日この本のおかげで良い出会いがあったので、そのことは書き留めた。

  • 感想
    とりあえず今日あったことを書いてみる。どう思ったか。どう心が動いたか。溜まってきたら後から見返す。人間、意外と単純で同じことをしてる。

  • 「10代から日記をつけたりやめたりを繰り返しているが、日記を書きたいというきもちは持ち続けています。」
    最高すぎる。
    ずっと日記に挫折してきた人生だったので、励みになった。むらのある日記でいいよね。たしかに毎日きっちり書くなんて自分らしくない。余白の多い人生でいいじゃんね、へへ。

    他のエッセイよりも、もっと人間味があって、安心したな。当たり前だけど出来ない日も、いまいちな日もたくさんあるんだなって。
    私もフリーランスもどきなので、本当にれいんさんの葛藤がわかる。出勤したいし、まともになりたい。ルーティンのある毎日に憧れる。でも自分の仕事が好きだから、うわーってもがきながら毎日過ごそうって思った。

    あー日記書こう。

  • わたしは、うるさい人間だと思った。

  • こんなに素敵な日記があるなら、
    自分ももう一回書いてみようかな、と
    まんまと日記を再開してしまうような
    親しみやすさと楽しさのある本でした。

    くどうれいんさんの文章は
    会ったことなくて顔も分かんない誰かの文字が
    こんなにも私を嬉しくしてくれるんだって
    その事実が明るくて嬉しくなる。大好きです。

  • 日記というと、今日はどこに行って何をしたかを書くものだとなんとなく思ってた。実際はそういう事は書かなくても覚えている。一方で、小さな出来事だけどその瞬間大切だった事はいつの間にか忘れながら生活していると思う。その時の感情だったり、誰かの言葉だったりを日記として書き留め、忘れたくないなと思った。

  • 日記というと、日々あったことを書くというイメージがかなりあると思うが、あったことに限らず考えがよぎったことを書いたり、他人へ共有するかしないかに関わらず、言葉にしておきたいという気持ちから書くものだと思っているので、その点には非常に共感を覚えた。
    また、著者の『桃を煮る人』がとても好きなので、楽しく暮らしながら書いた本という話を読んでいい気分になった。

    「わたしの日常に現れるすべての人へ感謝を込めて」とあとがきで締めているところがとても好き。「ピスタチオについて15分ほど語る」日常を送ることができるのは心底羨ましいと思った。

    =======================
    わたしにとって日記は「日々の記録」ではない。「日々を記録しようと思った自分の記録」だ。できる日とできない日があり、その緩急がわたしらしいと思う。(p.8)

    『桃を煮るひと』は本当にうれしい本だよ。だって、はじめてあの部屋で全部書いた本でしょう。この一年たのしく暮らしながら、こんなにがんばっていい作品を書けるんだってことが証明できた一冊なんだよ。(p.55)

    4月30日
    動物園へ。ネズミの展示コーナーで、前にいた女性が走り回るネズミを見ながら「トムとジェリーみたい」と言い、彼氏らしき男性が「ジェリーとジェリーだろ」と言っていた。(p.25)

    6月10日
    わたしは本当に、「選べたかもしれないもの」を差し出されるのが嫌いだ。(p.57)

    7月21日
    ピスタチオについて15分ほど語る。(p.81)

    日記の本番 2月
    気落ちすることはたくさんあるけれど、そのたびわたしはブレンダーのスイッチを入れてなめらかにした。ブレンダーの振動がてのひらからわたしのからだに伝わって、わたしの面倒な思考もすべてなめらかになればいいのに。(p.224)

  • 安定のれいんさん。
    私が新刊を追いかけている方は、彼女だけ。
    私がかっこつけて、ちょっと隠してしまっている黒い感情を、こじ開けて引っ張り出されるような感覚。
    そういうところが、またとても良い。

  • 我々はどう足掻いてもくどうれいんにはなれないんだぜ、という絶望。それほどまでに、ずっとずーっと魅力的な人。

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著者プロフィール

歌人・作家。1994年生まれ。岩手県盛岡市出身・在住。著書に、第165回芥川賞候補作となった小説『氷柱の声』、エッセイ集『わたしを空腹にしないほうがいい』『虎のたましい人魚の涙』『桃を煮るひと』、歌集『水中で口笛』、第72回小学館児童出版文化賞候補作となった絵本『あんまりすてきだったから』などがある。

「2023年 『水歌通信』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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