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Amazon.co.jp ・本 (214ページ) / ISBN・EAN: 9784140083277
感想・レビュー・書評
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実に衝撃的な本だった。この本は、絶版になっているがもったいない。もっと多くの大人に読んで欲しい。「子どもの描いた1000枚の食卓の絵がある。両親がいるのにひとりで食事をしている子どもの絵。予想以上に子どもたちは孤独に暮らしている。」という解説があるが、その絵が掲載されているが、その絵がシュールなのである。たったひとりで食べている。大きな食卓にわずかな食べるもの。
中国から帰って来て、沖縄の子ども食堂の話を聞いて、ショックだった。
子どもが、ご飯を食べることができないということを支援する食堂ってどうなっているのかと思った。一生懸命働いて、豊かな日本を作ろうとしていたのが、子供が食べることさえもできない国になったのかという絶望感があった。
そして、この本は、1983年に出されている。バブルが終わろうとしていた時で、子供達にはこんな貧しい孤独な食事をしていたのかという驚き。39%の子供達が、大人不在の食事をしている。30%の子供達が「食事が楽しくない」という。料理の数が、主食を含めて2品以下が朝食36%、夕食23%。
まさに、孤独に子供たちは食事をとっていた。私もその頃を振り返るとほとんど家で食事をしていなかった。「まるで母子家庭だ」と言われたことがあったが、気にも留めなかった。残業するのが当たり前だったからだ。朝も早く出た。
この本では、子供たちは、「風邪を引きやすい。だるくなりやすい。頭が痛くなりやすい。」など保健室に駆け込む子供たちが多くなってるという。そして、子供たちの肥満の増加。噛まなくていいものが好きになっている。子供達の「老人化現象」が起こっている。
お母さんが家にいても、一緒に食べない。一緒に食べて欲しいと願う。
この本を読みながら、日本はなぜ幸福とかんじる人が少ないかとよく考えているが、子ども達が食事をひとりで食べているからだということかもしれない。
すごい現実を見せつけられた。「食べることが楽しくない。」「お腹がなかなか空かない」という子どもを日本は育てている。
40年前の本だから、ここで出てくる子ども達は、50歳近くになっている。いまだに、一人で食べ続けているのだ。
GNH(Gross National Happiness Commission;国民総幸福量)を上げるのは、子どもと一緒に食べることだと理解した。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
(1984.12.08読了)(1984.02.29購入)
「食生活が子どもを変える」
【目次】
前書きにかえて
第一章 三つの悲しい発見
第二章 新栄養失調時代へ
第三章 身体の不調を訴える子どもたち
第四章 心病む子どもの食卓
第五章 そのとき親は
第六章 子どもは訴える
第七章 これからの食卓
取材を終えて
(2012年4月30日・記)
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