- Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
- / ISBN・EAN: 9784140802779
作品紹介・あらすじ
11月の終わりの日、ヨアキムは小さな本屋で色あせた美しい手作りカレンダーを見つけた。12月1日から24日までの「アドヴェント・カレンダー」だ。カレンダーの小さな扉を毎日ひとつずつ開けていくと、そこには謎の絵とひとりの少女の不思議な物語が隠されていた。デパートのおもちゃ売場から逃げ出した小羊を追って、少女は時間と空間の旅に出る。驚きと出会いが連続する旅の終わりはいったいどこに。
感想・レビュー・書評
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12月に入ったらクリスマスまで一日一個づつチョコや小さな玩具の入った扉を明けていく、クリスマスを待ちわびながら…
そんなアドヴェント・カレンダーをモチーフにした作品。
主人公の少年・ヨアキムが手に入れたアドヴェントカレンダーにはチョコでも玩具でなく小さな紙切れが入っていた。
ただの紙切れではない、一人の少女がノルウェイからベツレヘムへ向かう巡礼を描いた小さな物語が書かれた一遍の紙。
ヨアキム視点の現代を舞台したストーリー、
彼が紙切れから読み解く少女が時をさかのぼりながらベツレヘムへ向かう幻想的なストーリー、
二つの物語が12月1日から24日まで、一日刻みに作中作の形式で描かれており、
自然と先が気になってしまう構造は巧いです。
ヨアキム視点では、少女の行方や彼女が実在の人物なのか、カレンダーは誰が作った者なのか…など謎を探求するミステリな要素を、
打って変わって幻想的な少女視点のストーリーでは巡礼の旅に一日一日増えていく天使や賢者などの同行者を交えキリスト教の歴史や哲学を少しづつ学べる、
と全く味の異なる、一粒で二度美味しい作品です。
ただ、真実としてはミステリ的にはそこまで「あっ」というものではありませんでした。
が、「平和」を説くキリスト教の教えや、それと相対した少女の境遇、今も変わらず存在する戦火…そういうものがラストで二つの物語をまとめあげた上にテーマとしてしっかり掲げられているのは見事。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
12月の24日までの日めくりカレンダー。
その中に隠された秘密のものがたり。
わくわくする。 -
『ソフィーの世界』で有名な著者の、ちょっと哲学めいた小説。やや児童向け。
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クリスマスミステリー
ソフィーの世界よりおもしろくない。。。
でも久しぶりに聖書を読みたくなった -
自分には少し合わなかった
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テーマの割に説教くさくない。
バックグラウンドが分からないと読みづらいかも。
大人が子供っぽくて楽しい。 -
ワークショップ「暦の本棚をつくろう!」:“図書館のおすすめ”本
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生きていることが、当たり前のことが、いかに奇跡に満ち溢れているのかということに気づかせてくれる。星を眺めた時に感じる、途方もない、あの感じを味わえます。素面で(笑)