四大文明中国 (NHKスペシャル)

制作 : 鶴間 和幸  NHKスペシャル四大文明プロジェクト 
  • NHK出版
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140805350

作品紹介・あらすじ

黄土によって育まれてきたといわれる黄河流域の古代文明。さらに近年多くの遺跡と発掘品によって注目を集める長江流域の文明。多元的な広がりを見せる中国文明の最新の研究成果を、さまざまな角度から丹念に紹介する。

感想・レビュー・書評

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  • 黄河文明すごい、ロマン。
    出来立ての青銅器は金ピカだった。
    「持続可能な開発」という言葉の重みを感じた。
    2年以内に行くぞ中国!

  • なんか難しい

  • (2015.08.17読了)(2006.11.24購入)
    2000年を記念して、NHKスペシャルとして「四大文明」が放映され、展覧会も開催されました。テレビも見たし、展覧会も見ました。
    「エジプト文明展」東京国立博物館、会期2000.08.02~2000.10.01
    「メソポタミア文明展」世田谷美術館、会期2000.08.05~2000.12.03
    「インダス文明展」東京都美術館、会期2000.08.05~2000.12.03
    「中国文明展」横浜美術館、会期2000.08.05~2000.11.05

    この本は、テレビ放映のための取材記と古代中国文明を研究・調査している方々の解説が収録されています。
    座談会では、四大文明の各巻の編集者による各文明の特徴を比較考察しています。
    四大文明の本は、エジプト、メソポタミア、インダス、と読んできましたので、この本の中国で終わりです。別枠で、インカとマヤもやったようですが、・・・。
    展覧会が開かれるのは、エジプトと中国が多いので、エジプトと中国については割と見る機会があるのですが、メソポタミアとインダスはあまり機会がないのが残念です。
    イラン、シリア、ヨルダン、レバノン、イスラエル、トルコ、イラン、等の政治情勢が落ち着かないと難しいでしょうね。インド方面については、インドや仏教に関するものが、たまにありますが、インダス文明となるとあまりないのが残念です。

    中国は、古くから文字があり、歴史書も古くから書かれてきました。伝承の類もあって、史実か伝説かわからないものは、発掘で確認されるものもあります。
    エジプトや中国は、時々びっくりするような遺跡が発掘されて、展覧会で日本にもやってきます。今後も期待したいと思います。
    この本を読んで驚いたのは、黄土高原はかつて森林におおわれていただろうというのが一つです。秦の始皇帝の兵馬俑にみるような焼き物を焼くためにかなりの木が必要、ということで、その辺にも一因がありそうです。
    二つ目は、黄土高原の土は、肥料がなくても植物が育つ肥沃な土であるといわれてきましたが、調べてみると、誤りだった、とのことです。
    誤りの原因は、ドイツの貴族リヒトホーフェンにあるとか。彼は、19世紀末に中国各地を旅行して記録を残した。

    【目次】
    CHINA―「五行」―木火土金水-でみる文明創造の英知  来村多加史
    取材記・黄土が生んだ青銅の王国  井上勝弘
    中国古代文明への新しい視点  鶴間和幸
    ◆古代文明への視点
    中国文明の起源―農耕のはじまりから国家の成立へ  岡村秀典
    文字と中国文明  吉開将人
    周縁から見る中国文明―四川調査を手がかりに  工藤元男
    土壌から見た中国文明  原宗子
    座談会・四大文明をめぐる(四)埋葬  鶴間和幸、吉村作治、松本健、
                       近藤英夫、井上隆史、後藤健
    遺跡ガイド  吉原道夫、黄川田修
    中国古代文明略年表
    中国発掘年表  吉原道夫
    あとがき  菊池正浩
    参考文献・関連図書

    ●中国文明(46頁)
    中華5000年。世界四大文明のなかで、唯一その発祥から途切れることなく、連綿と受け継がれたのが中国文明である。
    ●銅資源(77頁)
    殷代晩期、殷が確保していた銅資源が枯渇し始めた。これにともない属邦に対する殷の求心力が急速に低下した。その混乱を収拾し、銅資源の新しい供給者として登場したのが「周」である。事実、殷の後を継いだ周王朝は殷以上に大量の青銅器を作り、それを諸侯に配っていたことがわかっている。
    ●黄土高原(88頁)
    かつての黄土高原は、緑あふれる広大な平原でした。松や柏などの森林が生い繁り、森の周辺には豊かな草原が広がっていました。森は清らかな水をふんだんに貯え、水辺では象や犀そして水牛などが群れ、たわむれていたと思われます。
    ●東方見聞録(97頁)
    『東方見聞録』というのは日本で翻訳書につけられた書名であり、『世界の記述』といったほうが原題に近い。マルコポーロは中央アジア、中国、インド、西アジアなどのアジア諸地域の世界を描いた。
    ●肥沃な黄土(183頁)
    「肥沃な黄土」といった表現を見かけることもあるが、これは正しい表現・理解ではない。「黄土」は「肥沃」ではない。

    ☆関連図書(既読)
    「四大文明 エジプト」吉村作治・後藤健編著、日本放送出版協会、2000.07.10
    「四大文明 メソポタニア」松本健編著、日本放送出版協会、2000.07.10
    「四大文明 インダス」近藤英夫編著、日本放送出版協会、2000.08.10
    「中国の歴史 上」貝塚茂樹著、岩波新書、1964.09.25
    「中国の歴史 中」貝塚茂樹著、岩波新書、1969.04.20
    「中国の歴史 下」貝塚茂樹著、岩波新書、1970.03.20
    「中国古代再発見」貝塚茂樹著、日本放送出版協会、1978.10.01
    「世界の歴史(1) 古代文明の発見」貝塚茂樹著、中公文庫、1974.11.10
    「生活の世界歴史(2) 黄土を拓いた人びと」三田村泰助著、河出文庫、1991.06.04
    「中国の歴史 一」陳舜臣著、平凡社、1986.04.25
    「中国の歴史 二」陳舜臣著、平凡社、1986.04.25
    「中国古代文明の謎」工藤元男著、光文社文庫、1988.10.20
    「秦の始皇帝99の謎」渡辺龍策著、PHP文庫、1994.10.17
    「秦始皇帝陵の謎」岳南著・朱建栄訳、講談社現代新書、1994.12.20
    「始皇帝の地下帝国」鶴間和幸著、講談社、2001.05.15
    「三星堆・中国古代文明の謎」徐朝龍著、大修館書店、1998.06.01
    ☆大黄河
    第1巻「遥かなる河源に立つ」NHK取材班著、日本放送出版協会、1986.04.13
    第2巻「異境の民とオルドスの興亡」NHK取材班著、日本放送出版協会、1986.07.13
    第3巻「黄土高原 文明のゆりかご」NHK取材班著、日本放送出版協会、1986.11.09
    第4巻「仏陀の道」NHK取材班著、日本放送出版協会、1987.02.08
    第5巻「大河 渤海に到る」NHK取材班著、日本放送出版協会、1987.03.30
    (2015年8月19日・記)
    (「BOOK」データベースより)amazon
    黄土によって育まれてきたといわれる黄河流域の古代文明。さらに近年多くの遺跡と発掘品によって注目を集める長江流域の文明。多元的な広がりを見せる中国文明の最新の研究成果を、さまざまな角度から丹念に紹介する。

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