東大講座 すしネタの自然史

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  • Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140808276

作品紹介・あらすじ

日本の風土と食文化の中で、すしネタとしての魚、貝、エビなどがどのように利用されてきたか。自然環境のなかでどのように進化し、適応し、生活しているか。海外にまで素材を求め過熱する「すし文化」の今と、自然環境と生物の多様性の大切さを見る。ネタとしての魚貝・甲殻類の自然史と薀蓄を語るユニークな特別講座。

感想・レビュー・書評

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  • 東大関連研究者による共著であり、そもそもは公開講座のまとめである。
    面白い。実に面白い。すしネタに関する細かい話が実に面白い。文章が実はとてもへたなのだがそれもどうでもいい。面白いのだ。思わずデパ地下で売られている魚を引っくり返して模様を見たくなる。その魚は本当にその名前の魚なのか。ともかく、それが判るだけでもこの本は面白い。
    とはいえ、読み終えて感じるのは、この国の失ったものの大きさだ。汽水域を失うのは実に痛い。すしネタの多くは汽水域に生息する。だからこそ即席食物たる鮨になったのだ。が、時が経ち、汽水域が消え、今に至る、という訳だ。
    立場が違う人の集団だからだろうが、従来の日本の大学講座の流れから出た本と違って堂々と悪いことは悪いと語っている。そこは高く評価したいが、この本自体が門外漢の遠吠えと思われるだろうと判るのが悲しい。
    せめてすしネタについての冷静で判りやすい解き明かしだけでも普通に暮らす人に伝わってほしいな、と思う。面白いのだ、この本は。
    さて、今日は車海老を食べた。紛うことなき車海老である。生きていたので、きちんと調理して活造りと鬼殻焼きにして食べた。国産の車海老であることまでは間違いない。(長崎の云々と明記されてはいたけれど。)この本はそういう役に立つ本なのだ。

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