日本のこころ、日本人のこころ

  • 日本放送出版協会 (2004年11月26日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784140810033

みんなの感想まとめ

自然と人間の関係を深く探求する本書では、日本独自のアニミズムや八百万の神々の考え方が取り上げられています。著者は、西洋の一神教的な思想との対比を通じて、日本人の心の深層を描写し、万葉集から近代に至るま...

感想・レビュー・書評

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  • 自然万物に神が宿るというアニミズム、平たく八百万の神という自然と人間の関係は原始的なものであるという考えを抱いていました。

    対して絶対神、一神教のあり方がより進んだ思想の形態であるという捉え方があります。

    筆者は西洋合理主義的な宗教のあり方に対して、よりしなやかに豊かな照葉樹林の自然と人とを関係つけた心のあり方を、日本人の心の深層にとらえ、万葉、近代と思想の重層構造を描いていきます。

  • ふむ

  •  四十九日までは御霊前、(成仏して浄土に)四十九日以降は御仏前。1931年生まれ、花巻出身、実家は浄土真宗の寺、山折哲雄さん「日本のこころ、日本人のこころ」、2004.11発行。①無常観という倫理観 ②人間は信ずべき存在であるという観念に依拠 ③組織を裏切るなという規範(心得) ④自然のなかの神と仏 ⑤日本は短調の文化。

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  • 『横並びの人間関系の世界では、人間の関係が本当には安定しない。人間と人間との関係には「師と弟子という垂直の関係」を持ち込まなければならない』。確かにそうかも知れない。いわゆる“メンター”が必要ということか。
     中国社会科学院教授は『日本と中国の歴史認識の違いは、日本人は死者を許すけど、中国人は死者を許さないということ』と指摘する。これを受けて著者の山折氏は『仏教においては死者を浄化するメカニズムが働くが、中国では儒教優位の社会が形成されて、そのメカニズムが十分に働かなくなった。韓国文明も中国と共通』と説明する。例の靖国問題の背景には、こうした国民性の違いもあるのだろう。
     一方、最近の日本では、コマーシャルサウンドが幼児の音感を育成する最大の条件であり、メジャー(長調)の音調のみが表面化され、マイナー(短調)はすっかり追放されて、子どもはたちは「哀傷」の旋律を奪われていった、という。日本人が変容した一つの要因かもしれない。
     面白かったのは『日本人は感情を少しずつ発酵させ、そして解放させることで最後に純粋な感動を引き出して、それに身を任せる「感情の発酵作用」の文化』だという一節。お祭り好きが好きな人が多いのもうなづける。こうした文化は『日本列島と東南アジアを結ぶ共通の文化の一つである発酵食品の文化』の作用なのだろうか。

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著者プロフィール

山折 哲雄(やまおり・てつお)
昭和6年サンフランシスコ生まれ。父は浄土真宗の海外布教使。震災の被災地岩手県花巻市で少年時代を送る。東北大学印度哲学科卒業。同大助教授を経て国立歴史民俗博物館教授、国際日本文化研究センター所長などを歴任。むずかしいテーマを分かりやすく、かつ独得な視点から論じて読者を飽かさないユニークな宗教学者。専門の宗教学、思想史のほか、西行などの文学的テーマから美空ひばりまで、その関心とフィールドの広さは定評がある。『人間蓮如』『悪と往生』『ブッダは、なぜ子を捨てたか』『親鸞の浄土』など、著書は100冊を越える。

「2022年 『日本人の心と祈り 山折哲雄講演選集 CD版 全6巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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