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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784140810323
感想・レビュー・書評
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2025.5.4市立図書館
図書館の特設コーナーでちょっと目についたので借りてみた。2003年頃のNHKのラジオ番組が土台となって、ラジオと違って音源資料を聴きながら、というわけにいかないのでかなり改稿したとのこと。
2005年刊行ということは20年前、まだミュージカルと言えば劇団四季か宝塚歌劇団か東宝ぐらいで、和洋のミュージカルがロングランも新作も花盛りの今読むにはちょっと古いかもしれないけど⋯アメリカでのミュージカルの誕生や日本での受容史などをおさらいするにはいいかな、と。実際、その成立の歴史を詳しく追うことで、ミュージカルが「野球」「映画」とならんで、アメリカが生み出した一大文化だというのがよくわかった。日本のミュージカル受容史も勉強になった。
これぞ日本発といえるオリジナリティある作品がロングランとなりブロードウェイに進出する日はいつくるのか、来ないのか。昔の本場での観劇体験をもとに、(2000年ごろ当時の)日本のミュージカル界にさまざまなダメ出しをし注文をつけているが、その後変わった部分も相変わらずの面もあるだろう。
作品本体(ミュージカルの挿入曲だったこと)は忘れられ作曲者の名も消え去ってもスタンダードナンバーとして歌い継がれていくという意味では、日本のオリジナルミュージカルはまだまだこれからかもしれないが(いま作品を離れても盛んに歌われているのは「WWS」「レミゼ」「エリザ」などたしかに舶来作品ばかり)、でも、筆者の言う「ミュージカル学」を学んで制作に携わる演出家作曲家は着実に育っていて、井上ひさし「天保十二年のシェイクスピア」が音楽劇として再演されたり(「観劇後、好きな歌をくちずさみながら帰るのがミュージカル」というなら、「天保十二年のシェイクスピア」は間違いなくミュージカル)、このところコミック(この世界の片隅に、SPY×FAMILY、落語心中⋯)や小説(十二国記⋯)を舞台化する創作ミュージカルも増えてきているので、あと十年、二十年たてばどうかな⋯
1928年生の著者は2020年に亡くなっている。いまいきていればどういう感想になるかきいてみたかった。
また、筆者ではなくベルリン・ドイツ・オペラの総監督の指摘だそうだが、「歌舞伎を現代的に再生して海外に輸出するべき」という提言についてもそろそろ機は熟してきているのではないかと思える。松居直「絵本をみる眼」(ちくま文庫)に、世界的な土俵で評価される絵本作家はやはり日本の美術の流れに伝わる毒餌の美意識と表現技術を踏まえたうえで個々の独創性をうちたてている、とあり、音楽の世界もまた同様なのかもと思った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
タイトルからしてもっと面白いものかと思えば、著者の集大成の感じ。もっと楽しく、好きになるものにして欲しい。
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