失われた文明 アンデス ミイラ (NHKスペシャル)

  • 日本放送出版協会 (2007年6月28日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (176ページ) / ISBN・EAN: 9784140812365

みんなの感想まとめ

テーマは、アンデスの古代文明とミイラの文化的背景であり、興味深い視点からの考察が展開されています。展示内容を基にしたこの作品では、ミイラと共に暮らす人々の生活が描かれ、仏壇と共存する日本人の姿と重ね合...

感想・レビュー・書評

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  • 以前、インカ帝国展に行ってミイラやインカの歴史を見たとき、もっと詳しく知りたいと思い借りてきた一冊。

    インカのミイラ文化は古く、スペインの侵略でそれはほとんど破壊され残っていないが、今でもペルーの一部でひっそりとミイラ信仰が残っている。
    ミイラが安置されてるその家には、遠くの村からも人々がやってきてお参りしたり、ただ話をしたりしていくという。

    昔は死者をミイラにし、家にそのまま置いておいて生前と同じように接したという。
    日本で言う仏壇のようなものだろう。
    ミイラを生前と同じように名前で呼び、服を着替えさせ、世話をし、悩みを相談したりする・・。
    遺体が生前のようにきれいに残る地域は、完全に骨になって地に帰る私たちとは死の捉え方が違う。

    今もペルーのイロでたくさんのミイラが見つかり、謎の解明のために研究が進められている。
    もっとたくさんの謎が解けると面白いだろうな。

  • アンデス展に行って、ミイラに関するビデオを見て興味をそそられたので。
    実は恩田陸が書いてる。びっくり。

    展示の内容、ほぼそのまま。
    ミイラと暮らす人々=仏壇と暮らす日本人、という考えが面白かった。

  •  デビュー作『六番目の小夜子』が圧倒的に注目され、ほとんどの作品が愛され、とりわけ直木賞受賞作『蜜蜂と遠雷』が高く評価されている恩田陸さん。しかし、小説家としての実績を飛び越えて、どうしても私のなかの恩田氏は「アンデスミイラのひと」です……★

     某ペディアによると、著者がテレビ番組の取材で、ミステリーハンター的に(局が違うが★)マヤ・インカ文明の遺跡を旅したのは2003年。その後2007年には、取材で得た貴重な資料とあわせて体験談を収録した『失われた文明 アンデスミイラ』を上梓しています☆
     死者と生者がともにあった古代アンデスの歴史、独特の風習、祭礼、驚くべき防腐技術。遺跡ミステリーがたまらないという人には、とことん関心ゾーンのど真ん中な本でしょう★

     テレビを見ない私ですが、表紙写真を見た瞬間から「か、可愛い……♡」と惚れこんでしまいました。おくるみで大切に守られているようなミイラちゃん、愛くるしい☆ ミイラに魅入られたとはこのことか?

     思わずTwitter(現X)で、本の感想を端的に「アンデスミイラ可愛い♡」と表したところ、投稿2秒でババッ! と勢いよくフォロワー数が減るという、インパクト十分の“呪い”が起きました(苦笑)。うーん、SNSに遺跡やミイラと書くのがNGなのか、私にはわかりかねます……★
     私がどれほどアンデスミイラにときめいたことか。何度だって叫びます。可愛いよアンデスミイラ☆ ありがとう恩田さん!

     印象に残ったのは、偉大な先輩たちをえんえんと残して祀り続けたら、死者のための国になって一国が滅びたという……。死んだ人のほうが多くなりますからね~★

     とても言いづらいけど、今の日本は、あちこちで「記憶を風化させてはならない」というフレーズを聞く機会があります。過去から教訓を得る必要は感じますが、一方で、際限なく悼み続けて、生者が圧迫されていないかと、危険も感じます★

  • ふむ

  • 最新のミイラ情報。アンデスの高峰の上で見つかった少年少女のミイラの話もあり。
    後で気付いたが、昨日の昼にNHKBSで当番組の再放送をしていた。録画し損ねたのが残念。

  •  恩田陸さんが旅行記の雰囲気で書いているミイラの話。

     なかなか興味深い。写真が豊富だから、文章は流してしまったが、インカ文明やマヤ文明のことが少しは理解できたかな。

  • かなりおもしろかった。
    新しい研究結果、暮らしに溶け込んで、現在も残るミイラ文化についてバランスよく載っている。写真も多いので軽い読書向き。

  • 豊潤な予算で組まれた番組を豊潤な予算で単行本化しました。売れようが売れまいが特に関係はないのだ。
    でも、中身は面白いのがまた悔しい。もうちょっとその豊潤な予算で突っ込めたはずなのに。

  • 中南米の古代文明を特集したNHKスペシャルの特集ノベライズ、「マヤ」と「インカ」に次ぐ、「アンデス」を取り上げた一冊だ。
    他の二作と同様に、作家の恩田陸が寄稿していて、その他、プロデューサーや学者などがそれぞれの視点から失われた文明についての考察をしている。
    タイトルにあるとおり、ミイラに関する記述がほとんどだ。
    アンデスでミイラが発見され、話題になった記憶はあったけれど、ミイラがこの文明を語る上でこんなに重要な、不思議な存在だとは知らなかった。ミイラと共に生活し、相談をしたり、お願いをしたり、当たり前のように信仰の対象として日常にある文化、というのはおもしろい。
    アンデス、という土地に対するイメージがまた少し変わった。

  • ジャガイモの原産地である古代南米の諸文化について復習のつもりで読んだ.あいにく食文化からの視点は無いのだが,豊富な写真から大凡の風土は推察出来る.
    これは私の妄想なのだが,16世紀の東北日本がジャガイモとキヌアを受容していたら……というのは楽しい歴史の IF である.ジャガイモの原種と現在の改良品種の収量差から推して,キヌアを300年間品種改良を閲しつつ盛んに栽培していたら…… -そしてそう出来るだけの気候適合性や農業技術は存在した-
    何せジャガイモは言うに及ばず,キヌアもNASAお墨付きの近未来有望な作物なのである.そうであったら東北日本の近代史はどう変わっただろうか.

  • どう積み上げられたわからない高度な12角の石。かしずかれ宴会に出かけていくミイラ王。「ハイ!今日はね…」と庭の先祖に話かける人々。砂に散らばる骨を見て反射的に分析モードに入る人類学者。世界は不思議

  •  「インカ・マヤ・アステカ展」を見に行き、衝撃を受けたので復習をかねて。 ミイラを埋葬するのではなく、祀り、あるいはともに暮らす。死の後も近しい者がそばにいるという感覚は我々にとって不自然なものではないけれど、物理的に体があるとないでは、その死生観も大きく違ってくるのではないかと思うのだ。異なる文化に、異なる考え方に、想像の力が及ばなくて、自分の小ささを知る。

  • いつかはアンデスに行ってみたい。

  •  インカ帝国は、黄金文化だけでなくミイラ文化の国だったと知ったのは、いつのことだったんだろうと読みながら思った。 「ミイラ=仏壇」との記述に、なるほどなと思った。祖霊を身近に置き、日常的に交感交流する文化は、指摘されて初めて気づいたけど、日本の精神文化と非常によく似ている。生活の中に死者がいて、一緒に生きている。物理的には遠い国ながら、精神的には非常に近しかった国、インカ。もっともっとインカのことが、知りたいと思った。

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著者プロフィール

恩田 陸(おんだ・りく):1964年、宮城県出身。小説家。92年『六番目の小夜子』でデビュー。2005年『夜のピクニック』で第26回吉川英治文学新人賞および第2回本屋大賞、06年『ユージニア』で第59回日本推理作家協会賞、07年『中庭の出来事』で第20回山本周五郎賞、17年『蜜蜂と遠雷』で第156回直木三十五賞、第14回本屋大賞を受賞。ほかの著書に『spring』『なんとかしなくちゃ。青雲編』『鈍色幻視行』『夜果つるところ』『夜明けの花園』『珈琲怪談』『酒亭DARKNESS』、エッセイ集『土曜日は灰色の馬』『日曜日は青い蜥蜴』『月曜日は水玉の犬』など多数。

「2025年 『spring another season』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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