ガンディーからの<問い> 君は「欲望」を捨てられるか

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  • NHK出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (229ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140814000

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  • 幼児婚に従い性欲の虜になったガンジー。「自分は妻を性交の器だと思っていた」。絶えず欲望を否定する実験を繰り返したガンディーを検証することで、対象への単純否定と開き直りを退ける漸進主義を検討する一冊。

  • 私たちは致命的な競争をしませんでした。
    宗教は根源的な心理をしっかりと認識すれば、対立するはずがないとガンディーは考えていた。彼は宗教対立を解決するために、宗教を排除したり空洞化したりするのではなく、その本源に迫ることによって表層的な違いを乗り越えることができると訴えた。
    恐れを知らない気持ちがあると真理は自然と宿るものです。なんらかの恐れのために、人は真理を放棄する。
    武器の力よりも慈悲の力の方がもっと強力です。

  • カタツムリ
    本のカバーを外してみたら本体の装丁が何気に良かった。

  • 2010.02.14 朝日新聞に掲載されました。

  • ガンディーの考えが宗教ではなく哲学であるという点に共感した。単純に「非暴力・不服従」という人道主義者ではない点がよくわかった。何よりもその狭間で揺れるガンディーの思想に興味を覚えた。

  • 洋文化へのアンチ。
    大量消費を前提とした現代の産業化に、いま、ガンディーは何を語るか。
    「欲望」が渦巻く現代社会から「欲望」を取り除くのは困難だが、いまの社会が「欲望」のうえに成り立っていることを理解しなければならない。

    国家は唯一「暴力」を正当化する装置。

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著者プロフィール

1975年大阪生まれ。大阪外国語大学卒業。京都大学大学院博士課程修了。北海道大学大学院准教授を経て、東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授。専攻は南アジア地域研究、近代日本政治思想。2005年、『中村屋のボース』で大佛次郎論壇賞、アジア・太平洋賞大賞受賞。著書に『思いがけず利他』『パール判事』『朝日平吾の鬱屈』『保守のヒント』『秋葉原事件』『「リベラル保守」宣言』『血盟団事件』『岩波茂雄』『アジア主義』『保守と立憲』『親鸞と日本主義』、共著に『料理と利他』『現代の超克』などがある。

「2022年 『ええかげん論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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