これからの日本のために 「シェア」の話をしよう

著者 :
  • NHK出版
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感想 : 58
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140814628

作品紹介・あらすじ

いま、消費や経済自体がシェア型になり始めている。かつそれが、消費や経済を縮小させるのではなく、むしろ新たな方向に拡大する力を持ち始めている。本書は、これからの日本社会にとって有効なシェア型の価値観や行動、そしてすでに拡大し始めたシェア型の消費やビジネスの最新事情についてのレポートである。

感想・レビュー・書評

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  • 巻頭に本書の構成と読み方があり、これは考えたと思った。自分の知りたいところから読むためにはいい。
    シェアすること、という意味には数種あるようだ。的確な日本語で表すことが出来ないのか?
    1共同利用
    2分配
    3分担
    4共感

    消費のスタイルが変化してきている。個人の所有から、 
    1 皆での共有へ、自動車、ブランド品、家も。
    2 情報は共有することで、多くの人の幸福となる。
    3 仕事、自分の専門知識を生かして、教える、大学のような場。
    4 環境へのエコ意識を拡大する。

    私有⇒共有への意識変化は多くの人の語るところ、信頼関係を築くことが基本であり大切。
    若者&高齢者@孤立してしまいがち(無縁社会と呼んでいる)ためのコミュニティ作りを提言している。
    シェアを仲介するビジネスとなる発想が求められる。
    シェア型ビジネス:共同体vs共異体

  • 「下流社会」等の著書で有名な三浦さんの本。
    実は三浦さんの本を読むのは、これが初めてです。

    これからの時代、重要な概念になってきそうな「シェア」について、
    三浦さんなりの考察を一冊の本にまとめています。
    彼曰く、このシェアという概念はずっと前から注目していたそうで、
    子らから主流にまではならなくても、
    存在感のあるポジションを獲得していくだろうと予想しています。

    まだまだシェアの事例が少なく、
    本の中でもページを割かれているのが
    不動産(シェアハウス)がメインなので、
    もう少したくさんの事例があれば、
    なお良かったのではないかと思いました。

  • 発売とほぼ同時に購入していたのですが、本棚で眠っていてようやく読みました。
    2011年2月の発行なので1年越し。
    この本が発刊された後に大震災があったし、シェアハウスにまつわるトラブルなども報道されていますが、ここに書かれているような消費のあり方の一つの流れは1年たって加速することはあっても弱まってはおらず、間違いなく一つの潮流となっていますし、著者も書いているようにメガトレンドではないにせよ、少なくともメガトレンドにも小さくない影響を与えて来ていますよね。

  • シェアという現象に早くから関心を持っていた人には目新しいことは書かれていませんが、今起きている様々なシェアについて俯瞰的にまとめてあります。以前読んだ『下流社会』では、所得の低い人達を一括りにして「意欲が無い」と論じていたので、「儲からなくても社会的に意義のある仕事をしている人は大勢いるのだ」と憤慨したものですが、この本では所有をしなくてもシェアリングで豊かな暮らしをしようとする若者に好意的で、三浦氏も宗旨替えをしたようです。

  • ちょっと情報が古いかなぁ

  • ・have→be→share
    ・高齢化、孤立化→助け合う必要。ケアのシェア。昔は会社や家族や地域がその役割を果たしていた。
    ・モノでは満たされない、コミュニケーションを求める時代
    ・つながりたいけど、しばられない

  • 私有主義的消費からシェア型消費に向かう社会について論じられた本。

    最近、世の中で「シェア」が流行っていることを日常でよく感じることが多い。
    間違いなく、若い人の間でシェア型の価値観が拡大している。

    実際私がシェアハウスでの生活をしていることから、本書に書かれている内容は大いに納得する部分が多かった。

    興味深かった内容は、上海の団地で行われている時間貯蓄というシステムだ。
    掲示板にAさんはエアコンの掃除ができる、Bさんはマッサージが得意、などそれぞれのできることを張り出し、誰かがAさんにエアコンの掃除を1時間してもらうと、してもらった人の通帳から1時間引かれ、Aさんの通帳には1時間貯蓄されるシステムだ。
    そのようなシステムは今の世の中でも全て通貨を通して行われていると言われればそれまでだが、中国の共産主義らしい考え方だと思った。

  • 上海の団地で行われているという時間貯蓄という考え方が面白い。英語が得意なAさんが誰かに1時間英会話レッスンをすると1時間が貯蓄される。プログラミングが得意なBさんから、貯めた1時間分の貯蓄を使って教えを請うことができる。これが可能になるコミュニティの前提条件はハードル高めだが、地域魅力化の一端にはなりそう。

  • ”シェア型人間、シェア型ビジネスによるコミュニティ、シェア型経済…etc に興味あり。著者 三浦さんは『下流社会』を書いた方でもある。


    <読書メモ>”

  • これからの日本のために 「シェア」の話をしよう

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著者プロフィール

三浦展(みうら・あつし)
1958年生まれ。社会デザイン研究者。カルチャースタディーズ研究所代表。家族、若者、消費、都市、郊外などを研究。著書に『 「家族」と「幸福」の戦後史――郊外の夢と現実』 (講談社現代新書) 、 『ファスト風土化する日本――郊外化とその病理』 (洋泉社新書) 、 『東京は郊外から消えていく!』 『首都圏大予測』 (光文社新書) 、 『愛される街』 (而立書房)などがある。

「2022年 『中央線がなかったら 見えてくる東京の古層』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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