NHKスペシャル 世界ゲーム革命

  • NHK出版 (2011年5月28日発売)
3.40
  • (3)
  • (20)
  • (23)
  • (2)
  • (2)
本棚登録 : 197
感想 : 28
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (269ページ) / ISBN・EAN: 9784140814758

みんなの感想まとめ

ゲームの未来やその定義を問い直す内容が展開され、特に日本と欧米のゲーム制作の違いに焦点が当てられています。日本では職人技が重視される一方、欧米ではシステマティックなアプローチが主流であり、これが両者の...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ・日本ではゲームクリエイター、欧米ではゲームデベロッパー。個人の才能に依存してある種職人芸的に作品を作る日本。対してシステマチックに商品を作り上げる欧米。アニメ業界もこんな構造だったように思う。そして同様に欧米にやられている。ノウハウを体系づけて、効率的にに教え込むのが日本人は苦手なんだな。

    ・「成長産業の業務に精通した人材は不足する」成長産業に限らず最先端の業務を行える人間は常に不足するんだと思う。だからこそそういう人になれるように努力しなければならないし、国はそういう人を集められる環境を作らなければならない。フラット化した世界で人材争奪戦が行われているのに、日本は人を追い出すようなことばかりしている気がする。このモントリオールの試みを見ていると危機感が募る。

    ・外部業者にデバッグだけでなく、内容の領域にまで口出しさせるというのは驚き。すごく謙虚。日本のゲームメーカーでもこういうことやってるのかしら?職人肌の日本人がこんなことやられたら激昂してしまいそう。

    ・その数学が~で、脚本からヒットを予想する話があったが、こっちでは脳波測定。曖昧な「面白さ」を科学的に計算してしまうのは一緒か。ハリウッドの脚本術なんかもそうだけど、こういう風に計算して作るという発想は日本のクリエイターに欠けた部分ではなかろうか。逆に言うと、理屈を突き詰めれば、私のような人間でもある程度の話が作れたりしないかしら。

    ・ジブリのこだわり方は偏執狂にしか見えない。

    ・そもそもゲームとは何なのか。後半に描かれる身体と機械との融合、これはコンピュータ技術の話であって、ゲームの話ではないような気がする。
    もちろんそれは固定観念に凝り固まった私の考えであって、ゲームの定義そのものが変わる流れにあるのだろう。

  • 2011年刊と古いが内容はそんなに古い感じしなかった。結構刺激的だった。

  • 2011年初めに放送された同名の番組の内容をまとめた本。
    番組を見た人にとっては、それほど読む価値は無いかもしれないが、番組に登場したゲーム・クリエーター水口氏のインタビュー・対談集は、番組では放映されなかった部分で、これは読むべき価値がある。特にMITのミンスキー教授との対談は、今後のゲームのあり方を示唆していておもしろかった。日本のゲームは、現状やや凋落傾向にあって、ローカル化が進んでいる。その中で、日本のゲームがどうあるべきか、ゲームは社会に対してどのような役割を果たせるかを研究している人達がいる。
    個人的には、あまりゲームには興味が無いけれど、この本に登場するゲームに親しんだ人達が作る社会が、今後どのように変わっていくのかには興味がある。
    ○ミンスキー教授の言葉
    「子供はゲームで楽しく遊ぶ。もっと学術的で役に立つスキルを子供たちに教えるゲームが作れるはず。教育者は、子供がゲームに興じる姿から何も学んでいない。教育者たちが教えたくなるものをゲームにすれば良い。」

  • ゲーム開発会社に関与したときに購入した。

  • ゲーム
    サイエンス

  • この本の読後感は、大航海時代に世界一周記を読んだ市井の人の感覚に似ている。世界は広い。知らないことがたくさんある。未来はどうなるんだ?…行ってみたい!
    自分のいる場所は変わらないのに自分の世界がかってに広がっていき、自分はますます小さな存在であることを実感し…安心する。
    これからぼくはこの世界の仕事に乗り出して行く。ぼくなりの世界一周記を携えて、いつかここに戻ってきたとき、どんな世界が開けてるんだろう?

  • 2010年末から2011年3月ごろのNHKスペシャルでの取材を元にした本。前半は世界のゲーム産業の潮流、後半は従来のゲームの外にあるものとの融合、特に現実世界とゲームとの融合がテーマ。前半では欧米流の開発プロセスに日本の敗因を探り、しかし彼らの真似ではなく日本らしい作り込みから突破口を開けるのではないか、後半ではゲームが現実世界にも影響を与え、それが良い未来に進んでいくという論が印象に残る。元の取材から2年が経過しているが、当時の最新技術の展望以外はそれほど外れてはいないかと思う。

  • ゲーム業界の今が垣間見えるドキュメンタリー本です。

    まったく業界を知らない人がぱらぱら読んでも、
    それなりに楽しめる作りにはなってます。

    ただおもしろいネタはちらほら入っているのですが、
    ドキュメンタリーなためか人の物語に終始しているところがあり、
    もったいないなと思いました。

    なにか学びを得たいと思い読み始めた身としては、
    属人的な話ではなく構造的な変化という視点からまとめて欲しかったですね。
    その辺はちょっと古臭いというかNHK的なところがあります。
    いやでも悪い本じゃないです。おもしろいですよ。

  • NHKのテレビ番組を本にしたもので、最新のゲーム業界のトレンドをかいつまんで分かりやすく解説してくれる。ただ、映像の臨場感が文章だと伝わり難いこと、進行役のゲームクリエイター水口哲也に感情移入出来なかったことから、読み進めるのは苦痛だった。人にオススメする本では無いだろう。

  • ☆$$テレビだと、途中からだったので読んだが、$$やはり映像が無いと伝わらない。

  • NHKスペシャルの書籍化。世界を席巻していた日本のゲーム産業が、世界の中でかつてのような圧倒的な存在感を失っている現状を様々な観点で紹介する。
    最近でこそ、”ソーシャルゲームの台頭→ゲーム産業の危機?”のような報道を良く目にするようになったが、本書はそのような一面的な議論ではない。
    他業種と比べゲーム業界の動向に関する本は少ないが、本書はその中では広い視野で解説された、貴重な一冊である。
    下記のテーマが興味深かった。
    ・欧米のゲーム開発の現場で進む「オープン化・標準化」の取り組みが、飛躍的にゲームの開発スピード、コスト、質を向上させつつある。(日本はそのような領域で存在感がない)
    ・これまで同様、天才クリエイターの職人芸によって生みだされる日本のゲームの世界を、二人の天才クリエイター(水口、日野)の仕事を通して紹介する。
    ・政策によってゲーム業界の集積に成功した、カナダの事例。
    ・ゲームの作る仮想現実と現実との距離を、さらに縮める研究途上の技術。

  • 1年前にNHKスペシャルで放送された「世界ゲーム革命」の
    書籍版。
    ビデオゲームの特性である「音と映像」のインパクトは
    残念ながら書籍なので伝わらないが、
    あの特集をテレビで見た人間としては、ふりかえりの
    テキスト版としては良いまとまり具合で助かる。

    ゲームビジネスというのは
    「最先端のテクノロジーとアートの集まるところ」
    なんだということが実感される。
    PS3を繋げて米軍がスパコンに...というニュースが
    以前あったが、まさにそういうものなんだよな。
    「ビジュアル、インタラクティヴ、熱中」
    という部分をテクノロジーを使ってなるべく低コストに
    実現させようというビジネス構造そのものが、
    「革命」的な突っ走り具合の車輪を回すのだ。

    日本が昨今のゲーム革命で後れを取っているというのは
    本書の主張する方向性だが、私もおおむね同意する。
    今日のゲーム「デベロッパー」としては、海外の諸企業に
    圧倒的にリードされているのが現実。
    たしかに、たとえば据置コンソールでは
    Wii、PS3は日本企業のものだし、携帯機では
    PS Vita、3DSともにこれも日本企業のものだ。

    だが、PCゲームの世界はまったく日本の存在感はないし、
    そして本書でも書かれているように
    iOS、AndroidというモバイルOS上のゲーム、さらには
    ウェブブラウザで完結するゲームに関して、
    世界のフィールドでほとんど日本の姿を見かけることは
    難しい
    (DeNA、モバゲーなどは最近存在感を見せつつあるが
     国外展開は不透明である)。

    本書にあるようにゲーム「クリエイター」主義
    (ゲームとは天才によるエモーショナルな作品)の日本と
    「デベロッパー」(=ロジカルに作られる産業製品)の外国との
    違いというのは一理あるが、むろんそれだけではないだろう。
    ネットワークの加速度的な繋がり、そして低コスト化が、
    国境をはるかに飛び越える現実を到来させている気がする。

    私は、産業にはグローバル化という軸で論じることが適切な
    分野と、あまり向いていない分野があると思うけれど
    (たとえば小売業は本質的にローカルだと思う)
    ことゲーム産業についてはグローバルの波を回避することが
    不可能な分野だと思う。
    たしかにローカライズの問題のような、ローカル「防波堤」も
    存在はするのだけれど、それは他の産業に比べれば高い堤とは
    いえないと感じる。
    基本的に、新しい産業すぎて、法律の保護みたいなもんが
    見当たらないしね…。

    1980~2010年ごろにかけて世界をリードしたのは
    日本のゲーム産業だと思うけれど、これからは間違いなく、
    そんな単純なハッピーストーリーではない。
    「クールジャパン」というには、ちょっと遅きに失するような…。

    まぁ、どういう方向に流れて行っても、私自身は
    面白い流れになると思うので、気にしないのだけど…。

  • 貸し出し状況等、詳細情報の確認は下記URLへ
    http://libsrv02.iamas.ac.jp/jhkweb_JPN/service/open_search_ex.asp?ISBN=9784140814758

  • 日本と世界のゲームの今。

    フレッシュな話題が多く、読んでいてとても楽しかった。

    個人的には、やはり任天堂に親しみがあるので、
    頑張ってほしいと思う。

    また、ゲームが様々な分野に進出していて、
    実に未来性のあるものだと感じた。

  • 2010年12月の同題のNHKの番組と2011年3月後半の二回の特集を一冊の本にまとめたもので、世界的にゲーム業界がどうなっているのかを定性的に俯瞰することができます。ゲームの世界市場構成は変化しており、北米(アメリカ・カナダ)の市場の成長が著しく、アメリカでは、ゲームの市場が映画を2007年に追い抜き人材の交流もさかんになっている、世界三位は従来ゲーム産業が強かったイギリスではなくカナダになっており税額控除・還付金などの仕組みで多国籍な企業・労働者を惹きつけている、など非常に面白かったです。

    日本企業の伸び悩みについて、映像がリッチな映画のようなゲームが、ハードと通信環境の向上により可能になった結果、大人数をつぎ込むプロダクションや情報管理のスキルに強みを持つ欧米企業が日本企業より強くなったのではないか、さらに、映像技術の進化は文化的な微妙なニュアンスの表現も可能になり、欧米カルチャーのニュアンスを捉えられていない日本カルチャーベースのゲームが受け入れられなくなったのではないか、といった仮説が文中で出てきましたが結構的を得ているのではないか、と感じました。

    ヨーロッパについての記述が殆ど無いのと、後半の将来のゲームのあり方等の対談集は面白かったですが文章になっているために分かりにくいところもあり星を一つ減らしますが、全体的にはよくまとまっている読みやすい本だと思います。

  • 海外のゲーム産業の躍進、日本のゲーム産業の凋落、テクノロジーの可能性、産学連携の実情について赤裸裸に語っている内容で好感が持てる。
    それでもゲームの可能性と光を見据えている、とても骨のある語り口。
    日本の長所と短所を率直に捉えているのが良い。

  • これはNHKスぺシャルで大反響があった番組を書籍化したものです。『お家芸』のお株を奪われてしまった日本と国策でゲーム開発をおし進める欧米諸国との対比が面白かったです。

    この本は先日放送されたNHKスペシャルを書籍化したものです。僕は今はほとんどゲームをやらないので、最近のゲームに関する動向はまったくわからなかったんですけれど、この本の元になった番組を見てショックでしたね。かつて、日本の「お家芸」とまで言われたゲーム産業はほぼ欧米にシェアを奪われ、その中でもアメリカやカナダでは国策の一環としてゲーム産業を推し進めているという現実と、マイクロソフトなどの巨大なテクノロジーを扱う会社が人間の知覚や感覚を元に操作できるゲームを開発する様子などが記されていて、非常に面白く読めました。

    僕はこの番組および本を読むまで知らなかったんですけれど、日本のゲーム製作会社の「レベルファイブ」がスタジオジブリと共同で製作した「二ノ国」というRPGゲームの狂気じみた製作現場が描写されていて、モノをつくる人間の「業」というものを感じさせました。そして、次に僕が驚いたのは、あっちのほうでは、ゲームのユーザビリティーを測る専門の会社があって、そこではプロのゲーマーが一日中ゲームをしているそうです。これには唖然としましたね。子供には理想の環境なのかもしれませんが…。

    その部門を統括する上司が
    「できないなんていわせないぞ、もっと続けろ!」
    「ゲームは感情がないからな、われわれが電源を切るまでゲームは続くんだ!」
    と檄を飛ばす場面が、『フルメタル・ジャケット』の訓練風景を連想させました。この産業は巨大な利益を生むので、こういうことが実際にあるということを見せ付けられると、僕もゲームそのものは嫌いじゃないので、複雑なものを感じます。

  • 買うのを忘れているうちに『REALITY IS BROKEN』(jane McGonigal)の翻訳が『幸せな未来は「ゲーム」が創る』となって出てきたのを買ったら横にあったのでついでに買う。NHKの番組にないところの情報を見ることが目的だった。
    カテゴリには毎回苦労する。ビデオゲームの話であればエンターテインメントでよいが、テクノロジーや社会性を考えると私の興味では情報社会になる。

  • エヌスペの書籍化。暇つぶしにはいい。

  • 読書メモ:『REALITY IS BROKEN』(Jane Mcgonigal)『Society of Mind』(Marvin Minsky)

全24件中 1 - 20件を表示

NHK取材班の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×