マイケル・サンデル大震災特別講義 私たちはどう生きるのか

  • NHK出版 (2011年5月28日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (64ページ) / ISBN・EAN: 9784140814833

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

テーマは、2011年の東日本大震災における日本人の行動と、それに対する世界の反応です。著者は、震災を受けた被災者の経験や、原発処理問題の多面的な側面を掘り下げ、単純な二者択一の議論を超えた深い洞察を提...

感想・レビュー・書評

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  • サンデル教授、評価が高いのと、「これからの正義~」に途中で読み飽きちゃったので取り急ぎ311関連のだけ読もうと思って購入しました。

    個人的にはプロフェッショナルに対しての責任と職業観、インセンティブシステムの代価を『金/名誉』のどちらが(その社会にとって)望ましいかという議論に対しては興味深く思いました。

    日本の原発作業員に対して、スペイン皇太子賞が送られたという報道を2011年秋に目にしましたが。日本としては原発作業員が「悪玉側」とラベリングされている電力会社の人であるということで世論が非常に敏感であること(メディアが煽っているだけともいえますが)、加えて国(特に皇室)からの名誉の授与はWW2こと大東亜戦争の「紙切れ一つで召集されて、お国のために死ねと命令するのか」的な文脈で(民主党政権ということもありますが)お金にしても名誉にしても彼らに十分に報いる公的な方法というのは少しハードルが高くなっているのではないかな、と思ってしまいます。
    この状況が良いか悪いか/いつまで続くかという話だけでもわが国にとってはなかなかに意義深い議論なのではないかなと思います。。

    ここからは余談。
    教授の考え方や理想とする世界・社会のあり方というものが合って、それに合致していくように聴講生をモチベートし、褒めて違いを引き出すという手法は大変参考になりました。2011年現在の日本で言うところの「池上アキラさん」的な方法でもあり、もっと古典的な例を出すと「労組やら学園闘争の『オルグ』ってこんな感じだったんだろうな」と思わせる感じで何とはなしに危険な気分になってしまいます。

    あまり好みではない現実的な問題については「まだここについては結論がでていない」というスタンスで保留して別の話題に持って言ったりすると勝率100%になってしまう訳で、それでいいのかなー、もう少し言葉を変えると「権威」の側に立つ人のやり方としてのまさに「正義」「倫理」が問われるやり方なんじゃないかと愚考した次第。

  • 公開講義の再編なので、著者自らが内容を特定の結論に導きだすことはしない。出席している学生に、考えさせるのが目的であり、充分にその目的を果たしている。テキスト的な物を期待して読むより、課題を提議する書として、選択するのが適当。

  • SPECIAL LECTURE ON JAPAN EARTHQUAKE WITH MICHAEL SANDEL
    https://www.nhk-book.co.jp/detail/000000814832011.html

  • 大震災を受けて地球の裏側の人との連帯感を深められるか?

    2011-03-11に起きた東日本大震災の1か月後に行われ,「究極の選択」と題されたテレビ番組としても放映されたサンデルの特別講義の議事録と,ハーバード大学で行われたシンポジウムでのサンデルの基調講演が収録されている。

    書籍自体は60ページと量はそんなにない。しかし,震災後発生した避けられない問題について熱く議論している。
    1. 原発処理などの危険な作業は誰が負担するか?
    2. 原子力と人間との関わり方

    そして,最後に震災を受けて,「地球の裏側の人に対しても連帯感が持てるか」という問いが人類に投げかけられているとサンデルは主張している。
    情報技術の発達により,昔とは異なり地球の裏側のことも瞬時に知ることができるようになってきた。グローバル化により,国境を越えた人類という共同体としての連帯感が必要になってきていると感じた。

    今回の震災でサンデルが日本に対して,気にかけてくれたのはありがたかった。
    短い本だがその分値段も安く入手しやすい。震災で発生した問題を道徳的にどう考えるかというよい視点が得られた。

  • 大いに考えるきっかけを投げかけてくれるサンデル教授の本です。でも結論はどこにあるのでしょうか?といつも思ってしまいます。特別講義なので、限界があるのでしょうか。

  • NHKの番組「マイケル・サンデル 究極の選択」の、震災直後に震災をテーマにして放送された二つの特別番組を、書籍としてまとめたものらしい。
    たまたま図書館で見かけて手にしたのだが、立ち読みするうちに読了するくらいの60ページ程度のごくごく薄い冊子。

    震災直後の収録なだけに、特に日本人にとってはまだまだ現在進行形の災害なんだなということを、3年以上経過した今読むとより強く感じる。だからこそなのだろうが、サンデル氏も、他の白熱教室に比べるとやはり突っ込みが甘くも見える。
    ただやはり、ここでも強く考えさせられたのが、原子力発電について。
    リスクを取って原発を使い続けるか、生活の質を落としても代替エネルギーに移管していくのか、原発を使い続けるなら何かあったときの作業員はどのように確保するのか、どんな人がどのように行うべきか、報酬は、公平性は、原発はそれだけのリスクを引き受けるに値するものなのかどうか。生活の質を落とすとするなら、現在発展途上の国の人々がより豊かな暮らしを求めることにはどう対処していくのか、そのことに先進国がどう責任をとれるのか。

    一つ原子力発電といっても、結局その当時国にとどまる問題にはならず、国際社会という視点で様々に考えていかなければならない問題であるという提言もあり、非常に考えさせられた。

    簡単に結論はでないのだろう。
    東日本大震災という世界をも震撼とさせる大災害が、国際社会の在り方を見つめなおすきっかけにもなるのかもしれない。

  • 面白い!

  • 2011年03月11日、東北地方太平洋沖地震と津波が発生しました。その大混乱の中で、日本人の秩序だった行動を海外のマスメディアは強い関心を持って伝えました。この本は、このときの震災に遭遇した被災者の行動と、世界各国の反応をテーマにしたNHKでの番組を文章にしたものです。

  • 石田衣良さんの発言に共感

  • サンデル博士の本を2冊読んで、お、これはまだ読んでないと思ったけど、これはリアルタイムでテレビで見ていたのだった・・・。地震の1ヵ月後という超スピードで議論が行われたことが貴重で、この本はその記録という意味で存在価値がある本だけど、議論されている内容は他のサンデル博士の本の内容と比べると、やっぱりちょっと物足りないと思わざるを得ない。ま、すぐ読めるから、一読する価値はあると思います。

  • 日本ってすばらしい国なんだと思いました。
    便乗値上げもおこらず、買い占めも起こらず。
    国家がどうにかしてくれる。と思える国は少ないはず。

    ルソーのいる時代に、これだけのグローバル化が進んでいたら、「国を越えたグローバルな共感はない」と胸を張って言えるだろうか。と思いました。

  • NHKで放送した際に見たときは、震災直後ということもありイラッとするような意見もありましたが、書籍になって冷静に読むことができました。テレビの時間の関係もあったのか、内容は深い議論ではない気がしましたが、なにかの気づきにちょうどよいと思います。
    最後に、これからの日本へ向けて原子力について率直に意見を交わし、敬意をはらった議論を重ねて向き合ってほしいとメッセージがありましたが、震災後1年以上たってまだ議論に至っていない現状をもどかしく思いました。

  • NHKで放送された番組を書籍化したものだそうです。
    一緒に掲載されているハーバード大学での講演はサンデル教授の発言部分のみ記載とか。

    東日本大震災をテーマにした特別講義。薄い冊子なのですぐ読み終わります。サンデル教授の本を初めて読む人におススメしたい。

    講義のゲストは石田衣良、髙田明、高橋ジョージ、高畑淳子。
    東京、ボストン、上海の3か所をインターネット中継で結ぶ。
    震災をテーマにした議論は原子力問題も当然取り上げる。事故の対応やエネルギー問題。ここに挙げられているのは一つの意見である、というのを念頭にして自分ならどう考えるか、色々頭を捻ってみたいと思う。

  • ハーバード白熱教室のマイケル・サンデルの3.11を受けての特別講義。東京、上海、ボストンから震災後の生き方を問う。日本人のメンタリティは世界で注目されている。

  • 震災という身近なトピックで、サンデルと学生が語る。

    他で挫折した人も、これならディスカッション形式で読みやすい!

    ただ、好きな人にはボリューム不足かな?

    今まで挫折しちゃったけど、再挑戦したい人にオススメな一冊☆

  • 重要なことがたくさん書かれていた。ディスカッションの中で出た様々な意見が議論を深めていく。こういう話がもっとできたら、特に政治も変わっていくんじゃないか。

    特にこれを機にグローバルを考える点は発見だった。日本がグローバルな視点をもつ、世界、より多くの他者と関わっていることに気付き、今回は助けられたが反対に、地球の裏にある国が被害を受け、同じように心を寄せられるか、とサンデルは問う。それはどこの国も同じでできるかわからないが、私達次第で可能だと。

    読んでいて刺激をうけ、自分もこの中に参加してるような気分。紙不足の中で出版したのか、冊子のような本。それでも一読する価値あり。映像で見ても白熱するけど、文字ですべての情報が読めるのはまた違った力強さがありました。

  • 軽く読める感じで。
    体調を崩してるここ数日の私には丁度良かったです。

  • 考えさせられる内容ばかりだった。
    ・日本におけるコミュタリズムの考えは、国に対する忠誠ではなく、自分の小さな地域、目の前の家族に対する献身として現れる
    ・原発事故に対応する人は、強い倫理観があるからこそ、「No」といえない状況が発生したのではないか。

  • うん。テレビ見てないから、何ともいえない。。。

  • ハーバード白熱教室のサンデル教授の読別講義。薄い冊子で30分くらいで読了。印税は震災への義援金にあてられるらしく、小さな貢献ができた気になれる。白熱教室では、哲学的な問いへの議論のために、列車の事故や船の事故等の極限状況という、「何が正しいのか」の答えがない例を挙げていた。今回の大震災はまさにその状況なのだ。原発事故への対応は誰がすべきなのか。どうして略奪が起こらずに行動できたのか。人が心のよりどころとするコミュニティとは何か。日本を含めた数カ国の学生を相手の議論であることも興味深い。軽く読める内容。

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著者プロフィール

1953年、アメリカ合衆国ミネソタ州ミネアポリス生まれ。アメリカ合衆国の哲学者、政治学者、倫理学者。ハーバード大学教授。

マイケル・サンデルの作品

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