動物が幸せを感じるとき 新しい動物行動学でわかるアニマル・マインド
- NHK出版 (2011年12月24日発売)
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感想 : 31件
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Amazon.co.jp ・本 (368ページ) / ISBN・EAN: 9784140815151
みんなの感想まとめ
動物が幸せを感じる瞬間について深く考察した本書は、動物行動学の視点から、私たちがどのように動物と共に生きるべきかを示唆しています。著者は、動物の幸福を理解するためには、彼らのストレスや好奇心に目を向け...
感想・レビュー・書評
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動物はどうすれば幸せを感じるのか?不快な感情を抱かないのか?そういった問いに答えた本だ。
本書は、自閉症の動物行動学者、テンプル・グランデイン氏によって書かれた。どこかで見たことがある経歴だと思ったら、オリヴァー・サックス著の『火星の人類学者』で取り上げられていた動物行動学だった。
本書で印象に残ったのは、著者がなぜ精肉業界に反対する活動家にならずに、精肉業界で仕事をしているのかの理由を述べてるところだ。著者いわく、1970年代までは、今のように畜産業界において動物が劣悪な環境には置かれていなかったらしい。これをみて私は、このような環境の変化が起きた一つの理由は、合理主義の浸透ではないかと思った。合理主義は目的達成のためにはとても有効だ。人びとはゴールから逆算し、最短距離を駆け抜けるように仕事を進め、富を増やす。しかし、合理主義が強くなると、その過程にある人と人とのつながりは無視され、人間の関係の中にある豊かさは知らぬ間に失われる。動物の世界も同じではないか。以前は、動物の豊かな生活と人間の利益がともに達成できるような環境があった。だが、そこに効率を追求する思想が入ってきて、人間の利益のみが強調され、その過程における動物の豊かさは失われてしまった。合理的であろうと、効率的に生きようとしすぎて、もともとの欲求を忘れてしまう。いつのまにか手段が目的になってしまうことはよくあるように感じる。合理主義もいきすぎると、中にいるものはつらくなりうるのではないかと、本書は私に感じさせた。詳細をみるコメント1件をすべて表示-
伊都さんこれアメリカではかなり流行ってたらしいこれアメリカではかなり流行ってたらしい2023/09/28
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動物行動学ということで、動物とともに生きるうえで大切なことを学んだ。動物も生きており、人間が飼うということは、動物の幸せにも配慮してともに生きるということを気付かされた。自分たちの都合で動物たちに苦しい思いをさせているのではないか。
我が家の犬も常同行動をするときがある。普段は可愛い犬なのだが。こちらの都合で何か我慢させていること、不幸せだと感じていることがあるのだろう。犬との生活はまだまだ続く。共に幸せになれるように、飼い主として犬にとって幸せなことは何かを考えて共に生きていきたいと思う。 -
動物は、ストレスが少なく好奇心に従って「探索」している時に、幸福を感じているのだという。
犬や猫を飼う時に参考になりそう。
また、グランディンは自閉症の研究者として知られている。
他の著作も読んでみたい。 -
食肉に関して、ちょっぴり見方が変わった。
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人と動物が共有する、脳の情動のシステムについて、とてもわかりやすく、興味深く読むことができる数少ない本。
そして、人間の都合に振り回されている動物の事を思うと苦しくなってしまうところも...
世界中の人が読めば、人が関わる動物の生活の質が驚くほど上がるんじゃないかという気持ちになります。
少なくとも動物に関わる人は知っていないと絶対にダメ。沢山の人にすすめたい本!
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ペットである犬・猫、動物園で飼育されている動物の幸せはもちろん、使役や食用のために飼育されている馬・牛・豚・ニワトリの特性をあげて、どういった環境を作るのが良いのかを挙げている。
-動物のおかげで人間として生きているのだから、動物に幸せな暮らしをさせる責任があり、どうすればその責任を果たせるか(訳者あとがきより)
人間を含めて、動物にとっていちばん大切なものは、生活の質だ。そのために必要なものは
1.健康
2.痛みや好ましくない情動(怒り・恐怖・パニック)からの解放
3.「探索」と「遊び」を刺激する活動
動物園好きなので、とても興味深く読んだ。
ペットを飼っている人にも是非読んでほしい本だ。 -
サイエンス
動物 -
動物学者のグランディンが一般向けの第2弾。前著は、動物感覚
☆本書を読むと、動物の行動・心理について、いろんな研究により知見が得られていることがわかる。
ペットとして飼っているヒトも、最終的には、食肉用として飼っている人も読むべき本。 -
読み始めてから作者が自閉症であることを知りました。だからなのか、変に動物を擬人化したり、人間のものさしではかったりせず、ちゃんと理論で説明されていて分かりやすかったです。しかも根底には愛情があるし。うちにも猫がいますが、彼の幸せを前よりも意識するようになりました。良書だと思います。この人の著書をもっと読んでみたくなりました。
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動物と人間の共生関係は、いま新しい時代を迎えている。犬に必要なのは、たんなるリーダーではない?猫のほんとうの喜びとは?神業のようなホースウィスパラーの秘密とはどんなものか?人間は動物たちに「身体的な幸せ」より、ワンランク上の「精神的な幸せ」を与えることができる。そのために重要な4つの情動システム(探索・怒り・恐怖・パニック)をわかりやすく解説。
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2015/05/12
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理想主義に行き過ぎない、現実を見据えた動物愛護。筆者は犬猫の飼い方以外の、家畜の屠殺処理等についても多くの章を割き、動物が幸せを感じながら生き、生を全うする方法ついて真摯に考えている。
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動物が幸せでいるために必要なものは、身体と情動を満足させる環境と、好ましい精神状態を保つための努力。
人間は動物の一種に過ぎない。自殺する動物は他にもいる。ニアラは臆病な動物で、些細なことで恐慌状態に陥り、恐怖から逃れるために自殺することがある。
『マールのドア』テッド・ケラソテ -
……子犬の性格を見分けるテストで私がよく使うのは、子犬をそっと仰向けにして、それからその胸を手で軽く押さえつけるものです。……手を胸に軽く乗せていると、やがて子犬は起きあがろうとしてもそもそしはじめるので、このとき、起きあがれない程度の圧力をかけます。……手を離したときに子犬がどうするか、よく観察しましょう。寝返りをうち、「射すくめるような」目つきでこちらをにらみつけ、二度と近寄ってこない子犬もいます。そのような犬は、あまりおすすめできません。何ごともあまり深刻に受け止めない犬がいいでしょう。ストレスを受けて、恐怖で目をかっと見開く犬も考えものです。……このように扱われても、ちょっとした遊びのようなものと受け止める犬がおすすめです。
イルカが強姦するって話がしょうげきだった。 -
猫と暮らして、猫に幸せをもらっているが、猫は幸せなのだろうか?と思っているので興味深く読んだ。
犬の章はすごく参考になる。犬を飼いたい人はまずここを読むべき。どんな犬がどんな特徴を持っているのか、多頭飼いはどうなのか、よくわかる。犬がもとは狼であることからその違いと共通点に触れたところも面白い。
猫に関してはあまり参考にならなかったが、牛、馬、豚などの家畜や動物園の動物などにも書かれている。
馬は非常に臆病であり、恐怖心を抱かせてはならない書かれているところを読むと、その馬を戦場に連れていく、鞭や拍車を当てるということを行ってきた人間の残酷さを思い知る。
それにしてもこんなに臆病な生き物が戦場で人間の要求に簡単に従うものだろうか?そこのところを研究している本があれば読みたい。
どんなに痛みに強く、肝の据わった生き物でも「負の強化」(罰や暴力で従わせること)で躾に成功することはないというと繰り返し書かれていると、人間だって動物だもん、子どもの躾も同じだな、と思う。
だから、子どもを育てる人にもいい参考書だと思う。 -
一番印象に残ったのは
•犬は大人になりきれていない(幼児性が残ったままの)狼
•猫は超小型の虎
なるほど -
請求記号・481.78/Gr 資料ID・100057558
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ペットのみならず、家畜への福祉という考え方自体を持っていなかったので、まず、驚いた。確かにストレスが溜まり、恐怖に怯えているような環境で育てられた牛、豚、鳥の肉が美味しくはないのだろうし、私たちが与えた命であるにもかかわらず、粗末に扱うとはあってはならないことだろう。
犬や猫については、そのいずれもを同時期に飼っていたので、本当に興味深く読むことができた。特に、犬は幼形成熟であり、猫はそうではないこと。それによる両者の違いについて学ぶことができたように思う。
動物が感じることをここまでわかりやすく、詳細にまとめられていることが驚きで、作者の思いとパワーを感じることができた。 -
原題はAnimals Make Us Human(イギリス版ではMaking Animals Happy)
動物の情動について主に探索と恐怖・怒りに焦点を当て解説している。イヌ・ネコなどのペット、動物園の動物、また牛などの家畜について、どのような環境が動物にとって幸せなのかを説いている。
動物に感情があるという立場は過剰な動物擁護に走るという印象だったが、筆者の考えは違う。飼育されている動物と人間は共生の関係にあり、人間はその動物を飼って何らかの利益を得ている以上はできる限り動物が良い環境を提供する義務がある。
アメリカでは家畜の飼育施設の監査の動きが広まってきてるようだ。動物がかわいそうだという感情論ではなく、動物の情動に配慮することが生産性の向上などの実際的な利益をもたらすことが広く認められれば、この動きはさらに拡大するだろう。
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